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紀伊半島エリア再生産組織(KARP)にかける生産者の思いとそこに寄り添い応援する生活クラブ組合員の期待

KARP代表の内芝和哉さんと、生活クラブ東京・副理事長の増田和美さん

紀伊半島は、生活クラブの農産物の重要な産地です。和歌山県でみかんをつくる農事組合法人紀州果宝園と和光農園グループ、奈良県で梅などを生産する農業生産法人(有)王隠堂農園は生活クラブと直接結びつき、おいしくて安心な農産物の生産と消費を続けてきました。
しかし近年、農家の高齢化や後継者不足、産地の人口減少が深刻になっています。そこで紀伊半島の生産者はこれからも安心でおいしい農産物をつくり続けるために、旬彩くまの(和歌山県)をふくめた4つの生産者団体が集まって、新たに(株)紀伊半島エリア再生産組織(略称:KARP*)を結成。2018年5月11日に設立総会を開催しました。
KARPにかける思いや結成の背景を、代表の内芝和哉さんにうかがいました。
また生活クラブではKARP生産者のこの取り組みを、彼らの産物を食べて応援していこうとしています。そのため、設立総会には組合員の代表として生活クラブ生活協同組合(東京)副理事長の増田和美さんが参加。増田さんにKARPへ寄せる期待を聞きました。

*KARP(カープ):Kiihantou Area Re Production

おおぜいの生産者で助け合って持続可能な農業を

内芝和哉さんKARP代表取締役 内芝和哉さん

私は和歌山県海南市でみかんをつくっています。みかん畑は山の斜面にあるのですが、ここ数年、栽培をやめて荒れた畑が目につくようになりました。農家の高齢化や後継者不足が深刻になっているのです。
果物は木を植えてから収穫できるまでに5年くらいかかるので、新たに農業を始めるにはむずかしい作物です。また和歌山県をはじめとした紀伊半島は山間部が多いことによる作業負荷のためか、農作業をする人を雇うのもきびしくなっており、また人口減少も著しい状況です。このような問題に立ち向かうのはもはや1つの生産者団体では困難です。私たちはこれからもつくり続けるためには、おおぜいの生産者が集まる必要があると考えました。KARP(紀伊半島エリア再生産組織)を結成して生産者どうしでたすけ合い、知恵を出し合っていきたいと思います。

10年後、20年後もおいしくて安心な農作物を届けたい

KARP生産者の山本正博さん((農)紀州果宝園)と増田和美さん(左)

KARPの設立は2018年ですが、2年前から準備を始めており、さっそく成果があらわれています。生活クラブまでみかんを届けるのに、これまでは各生産者団体がそれぞれに運送会社に頼んでいました。それを生活クラブの物流を担う太陽食品販売(株)と提携する運送会社に一括委託することで、約3割も輸送費を削減できたのです。
KARPとしての最初の活動は生活クラブみかん生産者部会をつくること。そして、KARPに参加する生産者を増やすことです。農薬はできる限り使わない、栽培方法はすべて公開するなど、同じ思いをもつ仲間を集めようと、みかん生産者への声かけを始めています。
さらに将来を見据えた構想として、奈良県五條市と連携して、農業を専門に教える五条市立奈良県立五條高校賀名生(あのう)分校からの就農希望者の受入れなどを検討していきます。
私たちには生活クラブの組合員という、食べてくれる人がいます。たいへんありがたいことです。生産の励みになりますし、新規就農や後を継ぐことを考えている人にとっては、特に経済的な面で大きな安心になります。
私たちはこれからも生活クラブとともに歩み、組合員のみなさんに10年後も20年後もおいしくて安心な農作物を届けるために頑張ります。

「KARPといえばみかん」と組合員が思い浮かぶように

増田和美さん生活クラブ生活協同組合(東京) 副理事長 増田和美さん
紀伊半島エリアで生活クラブに関係する4つの生産者が集まって、地域の農業が抱える問題を自ら解決するためKARPを設立されたのは素晴らしいと思います。今後、後継者不足や高齢化など産地の課題に直面する他の産地にとってもよいモデルになることでしょう。
設立総会では、後を継ぐ決心をした若い人や女性、多くの生産者に出会えました。また、山の急斜面にあるみかん畑も視察できて、あらためて生産の大変さがわかりました。今回の出会いによって、ここ紀伊半島の生産者お一人ひとりの暮らしを今まで以上に実感でき、この地の農産物を、おおぜいの組合員の食べる力で応援していきたいと思いました。
一方で、私達消費側も果物消費量の減少という課題を抱えています。消費量減少には、「切る・皮をむくのが面倒」「こ食(孤食、固食など)」という問題も内包しているのではと思います。その点を視野に入れつつ、生活クラブでは果物を嗜好品ではなく、野菜や肉と同じようにバランスよく食べていくものと位置づけました。KARPを応援して、果物をどんどん食べていくことは、私達組合員一人ひとりの食生活の質をぐっと上げることにもなると思います。ですから、KARPの皆さんのことを生活クラブの広報紙や、思いがリアルに伝わる組合員どうしの口コミで伝えていこうと思います。特に口コミを醸成できるよう、組合員と生産者が直接交流できる場も作れたらと思っています。そして「KARPといえばみかん」とすぐに思い浮かぶように名前を広めていきます。そのように持続可能な農業をめざすKARPの取組みを私たちも一緒に進めたいと思っています。

*写真左:産地ではみかんの花が満開。甘い香りが畑いっぱいにひろがります
*写真右:みかん栽培の説明を聞く増田さん

【2018年6月1日掲載】

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