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ベトナムのエビ生産者が来日し、組合員と交流を深めました 生活クラブ連合会が学習会を開催


 

7月11日、「おいしいエビでつながるベトナムと日本」と題した学習会を東京都内で開催しました。生活クラブ連合消費委員(*)はじめ各地の組合員約110人が集まりました。

ベトナム産粗放養殖エビの共同購入は、2017年11月から始まりました。あたらめて現地の生産者を招いてお話を聞き、この取り組みの意義を学習するとともに、生産者との交流を深める機会となりました。また、各地の生活クラブでのエビの利用を進める活動の報告や、おいしいエビの食べ方の講演も行なわれました。

*連合消費委員会:各地の生活クラブ生協で消費材の利用呼びかけの活動を担う組合員リーダーで構成されます。生活クラブ連合会の消費材政策の全般に渡って討議し活動方針を具体化する委員会です。

ベトナム産「ブラックペッパー」がきっかけ

はじめに、ベトナム産エビを開発する窓口役となった提携生産者「西日本ファーマーズユニオン(FU)」の佐藤隆代表が挨拶。西日本ファーマーズユニオンは、持続可能な農業をめざす関西から九州の農家が連携する団体です。

続いて、㈱西日本FUのベトナム現地法人「㈱ファーマーズユニオンベンチャー」(FUV)の片山元治代表が挨拶。ベトナム産エビの共同購入は、西日本FU を通じてベトナム産「ブラックペッパー」の共同購入をはじめたことがきっかけでした。FUVがベトナム現地でのエビの産地開発などを担ったということです。

*写真右:佐藤隆さん、写真左:片山元治さん

ベトナムから届くまで


 

自然の力を活かした養殖方法で育てられるエビ

㈱西日本FU海外事業部の橋本法子さんがベトナム産エビができるまでの概要を報告。エビを収穫する人、集荷する人、加工して輸出する会社を、それぞれ以下の5つの基準で選定し、なおかつ、おいしいエビをつくるのには3年かかったということです。

生活クラブと西日本ファーマーズユニオンがめざすエビの基準

①    環境保全型の事業である
②    生産者・加工者・消費者の間で協同の関係をつくる
③    食品の安全性を追求する
④    生産、流通、消費それぞれの価格を明確にする
⑤    公正な価格で安定した取引をする

FUVの黒川大輔さんは、エビの粗放養殖について解説。ふ化場で生まれた稚エビを養殖池に放ち、あとは池周辺の自然環境にエビの生育をまかせます。人工的なエサや抗生物質はいっさい与えない養殖です。
 


 

養殖池のまわりにはマングローブが自生しています。マングローブとは熱帯地域で海水と淡水が混じり合うところに生える植物の総称で、エビや魚の住み家になるなど生態系にとって大切な場所です。

消費者との交流に、ベトナムの生産者も共感

ベトナムから来日した集荷代理人のキエンさんは、エビの産地を紹介。産地はベトナム南端のカマウ省で、20年前までは米づくりをしていましたが、汽水域のために水の塩分濃度が高く、塩害により貧しい地域だったそうです。ところがエビは塩分が高いほうがおいしいものがとれるので、エビ養殖に切り替えることでカマウの人々は豊かになることができました。

エビの養殖方法には、配合飼料や抗生物質を使って大量生産する集約型養殖もありますが、環境負荷が少なく健康なエビが育てられる粗放養殖を守っていきたいというキエンさん。「エビを食べることで、環境を守る粗放養殖の継続にぜひ協力してほしい」と組合員に呼びかけました。

ベトナム現地で、エビの製品加工と輸出を担う「シープリメスコ社」のホアイ副社長のお話は、おいしいエビを製造する工夫についての報告です。

生活クラブのエビは収穫から製品づくりまでを24時間以内に行なうことと、エビの温度をいつでも4℃以下で管理することで、衛生的でおいしく鮮度のよい製品をつくることに成功したそうです。

ホアイさんは、消費者と生産者が「顔の見える関係」をつくって提携するという生活クラブの考え方に感銘を受けたと言います。生活クラブの組合員との信頼関係を築くために、シープリメスコ社はエビの品質管理を徹底していることがよくわかりました。

会場の組合員からは「抗生物質を使って育てたほかの池のエビが混じることはないか」との質問がありました。黒川さんは「生活クラブ用の池とほかの池は、最低10m以上離れているので混じることはありません。抗生物質の検査を月に1回行なうとともに、製造するたびに検査して不検出を確認しています」との回答がありました。

第1部の最後は、多摩南生活クラブの落合由美さんが2017年にベトナムの産地を視察した際の報告をしました。

「2017年の訪問では、エビ農家の養殖池からキエンさんの集荷場、シープリメスコ社と、すべての生産工程を視察してきました。組合員自身が生産現場を訪問してその様子を確認、そしてその経験を他の組合員に伝えて利用を呼びかけるのが生活クラブのよいところです。今日は多くの組合員がベトナムの生産者と会うことができました。産地も作り方も生産者も、組合員が確認できるベトナム産のエビをみんなで食べていきましょう」

エビを利用し、ベトナムの生産者との交流を深めていきます

学習会の第2部は、ベトナム産のエビの利用をどう高めていくか、がテーマです。

生活クラブ愛知での活動を加藤昌子さんが報告しました。加藤さんたちは、まずベトナム産エビの良さを知り、他の組合員へ伝えることのできる人を増やすことに取り組みました。市販品と食べ比べをして、味の違いに驚くことから養殖方法などへの理解を深め、ベトナム産粗放養殖エビの価値に共感を広げることができたということです。

生活クラブ連合会・健康な食推進課の小山舞里菜さんは、栄養面からエビの特長を紹介しました。「えびは高たんぱくで低脂質、造血ビタミンと呼ばれるB12や抗酸化作用をもつビタミンEが豊富です。塩ゆでしてそのまま食べると素材のもつ甘さがよく味わえます」

生活クラブ連合消費委員会・副委員長の大久保明美さんは、6月の生活クラブ連合総会で決定した「消費材10原則」の視点から話しました。「10原則の第4原則では『公正で責任ある原材料の調達をめざします』と定めています。ベトナム産のエビは自然環境を壊さない養殖方法を選び、現地の生産者と信頼関係を築いて持続的な生産を支えることをめざすなど、まさに第4原則に基づいた消費材なのです」

最後に、ベトナム産エビの共同購入スタートから1周年を記念して制作された新しいネーミングとロゴタイプが発表されました。ベトナムの農家のみなさんが手塩にかけて育てたことから消費材の呼称を「ファーマーズシュリンプ」とし、今後カタログ等での呼び方を変更します。

生活クラブは「ファーマーズシュリンプ」の利用を通じて、産地の環境や暮らしをまもり、互いに支え合う豊かな提携関係を強めていきます。


【2018年7月24日掲載】

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