シンポジウム「ゲノム編集に規制は必要か」に賛同します
ゲノム編集(新たな遺伝子操作技術)された生物を法的規制の対象とするかどうかの検討会が環境省で開催され、8月に報告が取りまとめられました。この問題に関して、「たねと食とひと@フォーラム」主催のシンポジウムが開催されます。生活クラブ連合会も賛同するこのシンポジウムについてご案内します。
※たねと食とひと@フォーラムのウェブサイトはこちら
http://nongmseed.jp/
シンポジウム「ゲノム編集に規制は必要か」
<開催趣旨>
政府が今年6月にまとめた「統合イノベーション戦略」に基づき、「ゲノム編集」で作られた生物の法的規制についての検討が行われました。昨年、規制の必要性を訴える意見書を出した当会にとっては歓迎すべき動きでしたが、この7~8月に開催された環境省の検討会では、生物多様性への影響を規制するカルタヘナ法が定義する「遺伝子組み換え作物」にゲノム編集の産物を加えるか否かについて、十分な議論が行われず、わずか2回の会合で終了してしまいました。
この専門委員会のあり方には問題がありました。外部からの核酸導入のないゲノム編集を規制対象外とするという方向性が冒頭から示されました。また、委員はバイオテクノロジー研究者ばかりで、その影響を受ける生産者や消費者の代表はまったく加わっていません。これでは広く市民全体の意見を反映した見解が示されたとは言えません。
たねと食とひと@フォーラムは、市民による社会的議論の社会的広がりをふまえて、適切な規制のあり方を考えていくことを訴えています。今回のシンポジウムでは、ゲノム編集の農業応用をめぐる異なる立場の代表をお招きし、それぞれの見解を聞きつつ、環境への影響、食品としての安全性、表示の有効性を議論いたします。妥当な規制のあり方をめぐる合理的な論点を、それぞれのテーマで明確化することをめざします。市民一人一人が当事者であるこの問題に関して、多くの方の参加により取り組んでいきたいと考えています。
日時:2018年9月29日(土)13:30~16:30 13:00受付開始
会場:明治大学リバティタワー1123教室 東京都千代田区神田駿河台1-1
アクセスマップ
http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html
プログラム
13:30 開会挨拶
13:35 パネリスト発表とパネルディスカッション
【発表内容】(パネリストあいうえお順)
●荒木涼子さん/毎日新聞社記者 「日本の社会でゲノム編集作物をめぐる議論(研究開発者(社)、消費者、生産者、国)の現状、かみ合わない議論の要因は何か」
●石井哲也さん/北海道大学教授 「遺伝子組換え作物の規制の背景にある根本的な主義、思想はなにか。ゲノム編集はどう扱われるべきか」
●菊地富夫さん/生産者・置賜自給圏推進機構 常務理事 「日本の生産者とって、遺伝子組換え作物はほとんど役割はないようにみえるが、ゲノム編集作物なら役割はあるのか、ないのか、その理由は」
●宮田満さん/日経BP社特命編集委員 「世界で遺伝子組換え作物の先進国と後進国がなぜ生まれたのか、日本は後者だが、ゲノム編集で挽回可能か」
●山本卓さん/広島大学教授 「ゲノム編集と遺伝子組換えの技術的違いと作物育種応用での問題点、カルタヘナ法におけるゲノム編集技術等検討会の方向性について」
●吉森 弘子 /たねと食とひと@フォーラム共同代表 「日本の消費者にとって、遺伝子組換え作物はどんな役割を担っているか、ゲノム編集作物の役割はあるのか、ないのか、その理由は」
16:30 終了
参加費:一般1,000円 たねと食とひと@フォーラム個人会員800円、学生500円
主催:たねと食とひと@フォーラム
賛同:生活クラブ事業連合生活協同組合連合会、パルシステム生活協同組合連合会、ほか
みなさんに参加を呼びかけます
参加ご希望の方は、お名前・⼈数・連絡先を記載のうえ、emailまたはFAXにて「たねと⾷とひと@フォーラム」事務局までお申込みください。
こちらをごらんください。
【2018年9月26日掲載】