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【放射能検査なるほどコラム】生活クラブの放射能検査数が累積10万件を突破!

東京電力福島第一原発の事故後、独自の基準値のもと放射能検査を積み重ねてきた生活クラブ。先日、その累積検査件数が「10万件」を超えました。6年余り継続してきた検査で至った「10万件」という大きな数字。その経緯や意味合いを振り返ります。


「組合員が放射能汚染の実態を認識し、消費材の利用を計画し工夫できるようにすること」
「子どもたちに安心して与えられる食品を供給すること」
「提携生産者と共に、産地の放射能汚染の実態を把握しその低減策を模索すること」
生活クラブの放射能検査には、そんな目的があります。そして、この目的を達成するために地道に「不検出」という結果を積み上げてきたのが、生活クラブの放射能検査です。10万件の検査結果のうち、9万7530件が不検出です。毎月、組合員に配布される放射能検査ニュースやWEBサイトでも、このことをみなさんにお知らせしています。

2017年の8月に10万件を突破

2011年より続けてきた、生活クラブの消費材の放射能検査。さる2017年8月に、練習や確認を除いた検査報告件数が10万件を超えたことを確認しました。記念すべき10万件目の測定は、埼玉県さいたま市にある生活クラブ検査室の5号機で、8月18日深夜23:45に実施した消費材「北海道の黒豆煮豆」の測定でした。結果はもちろん不検出。5号機はロボットアームによる自動交換により、誰もいない時間帯でも連続測定ができる機械なので、深夜の10万件達成となりました。


生活クラブ検査室:(左)5号機 (右)高精度の検査が可能な6号機

農畜水産物も加工食品もまんべんなく検査して10万件



10万件の検査をジャンル別に集計すると、青果物が53,278検体で過半数を占めています。続いて、惣菜9,063検体、菓子5,870検体、調理素材5,725検体、魚介4,819検体、乳製品3,448検体、魚介加工品 3,418検体、麺類・軽食 2,926検体、調味料 2,622検体、豚肉 1,697検体、茶・飲料 1,517検体、牛肉 1,507検体、鶏肉 1,137検体、その他2,973検体となっています。農畜水産物(一次産品)だけでなく、加工食品もまんべんなく検査していることが、生活クラブの放射能検査の特徴です。

またこの10万件のグラフを見ると、福島原発事故後の2011年秋頃から検査数が飛躍的に増えていることがわかります。これは、生活クラブで自前の放射能測定器(1号機・2号機)が稼働し始めたからです。

10万件を達成するまでの道のり

少しさかのぼって振り返ると、福島第一原発事故が起こる前までは、放射能検査といえば主に1986年4月のチェルノブイリ原発事故由来の放射能汚染を測定することでした。生活クラブでは「放射能汚染食品測定室」(市民・研究者・生活クラブを含む複数の生協・自然食品取扱い事業者が協力して設立)で消費材の検査を行っていました。チェルノブイリ原発事故から10年以上が経つと、一部の輸入食品などを除いてはほとんど不検出となり、生活クラブが依頼する放射能検査も毎月数検体という数でした。

ところが2011年3月11日の東日本大震災による東京電力福島第一原発の事故により、多量の放射能が環境中に放出されたことから、放射能汚染食品測定室も格段に多くの検体の放射能測定を行う必要が出てきました。しかし2台の測定器をフル稼働しても、1日15検体の検査枠を作るのがやっと。生活クラブにも1日3検体の検査枠が割り当てられたので、定点観測のために毎日2検体の原乳(栃木工場と千葉工場)の測定、汚染分布を知るために1検体の畜肉(肥育した牧場を指定して順番に検査)の測定を続けました。

数多くの検査を重ねさらに厳しい自主基準値へ

2011年9月には、生活クラブ内に自前の放射能測定器を2台導入し、多検体の検査を行うことが可能となりました。最初の3ヵ月間は、1検体5分間の測定(検出下限値 150Bq/kg程)という短い検査で、国の基準値(当時は500Bq/kg)を超えていないことを確認するのを最優先として、とにかく多くの検体を検査しました。土日も休まずに、毎週供給する全品目600検体の測定を行った時期(第1ステップ)です。

その後、「検出下限値を徐々に低くする(検査の精度を上げる)」「国の基準より厳しい自主基準値を定めて運用する」「自前の放射能測定器の台数を増強する」などに取り組みながら、放射能検査を行ってきました。2016年春からは、精度の高いGe半導体検出器を配備し、自前の放射能検出器は計6台に。また検査実績を踏まえた新しい自主基準値を運用開始し、検出下限目標は自主基準値の1/4以下としました。現在もこの体制を引き継いでいます。

「累積検査数10万件」という数の大きさ

ひと口に「10万件」といっても、それがどの程度の数字なのかはピンとこないかもしれません。10万件の検査がどれぐらいの意味を持つかというと、例えば厚生労働省が食品の放射能検査をした結果を集約している国立保健医療科学院のWebサイト※がありますが、2011年3月の事故以来の検査件数は「約189万件」です。生活クラブの累計検査数の「10万件」は、全国にある国立研究所や保健所などが測定した総数の、実に19分の1に達するほどの数なのです。また、この集計では畜産物は143万件と多い一方で、農産物は23万件など検査数に偏りがあることがわかります。例えば農産物の検査件数を比べると、生活クラブの5万件は、全国にある国立研究所や保健所などの検査数の約4分の1に達するほどになります。
※ 国立保健医療科学院のWebサイトURL:
http://www.radioactivity-db.info/CategoryList.aspx

検査体制を支える組合員の意識

現在、生活クラブは6台の放射能測定装置を保有しています。それぞれの価格は下図のとおりで、6台の合計で4,159万円(税別)です。

その他にも、提携生産者に支払う検体の買い取り費用や、検査の実務作業を委託する費用、測定装置の保守メンテナンス費用なども合わせて、年間数千万円がかかっています。このような生活クラブの検査体制を維持しているのは、安全な消費材を厳しい自主基準をクリアすることで確認しようとする組合員の意識にほかなりません。

放射能汚染の恐さを胸に刻みながら活動を続けます

放射性セシウム137の半減期は30年です。その3倍の期間の90年が経っても、最初の量の8分の1にしか減りません。8000 Bq/kg未満の廃棄物が、1000 Bq/kg未満になるだけです。放射能という存在の恐さ、原発事故というものの恐ろしさを胸に刻みながら、私たちはこれからも放射能検査を続けなくてはいけません。そして、検査で放射能が不検出になる日がやってくるためには、原水爆実験や原子力発電などによって環境に放射能汚染がもたらされる事態はなくさなければいけません。そのためのいろいろな活動も、生活クラブは続けていきます。

【2017年10月6日】

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