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生活と自治|地域発・夢の素描

持続可能な生産と消費をめざして 生活クラブ消費材の新原則を提案

2015年9月、国連サミットで加盟193カ国が「持続可能な開発目標(SDGs)」を採択し、同年12月の国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)では、温室効果ガス削減に関する「パリ協定」が採択された。さまざまな生産現場にも気候変動の影響は強まり、危機感が増している。生活クラブ連合会では、こうした状況に対応しようと従来の原則を見直し、新たに「生活クラブの消費材10原則」を提案した。経緯、目的などを同連合会品質管理部の山本義美さんに聞いた。

生活クラブでは、1994年よりリユース容器(回収・再使用可能な容器)の導入を始め、現在8種類のリユースびんを採用している。2017年度はこれにより、1927トンのCO2を削減

次世代のための原則を

――今回、なぜ原則の見直しが行われたのでしょうか。

これまでの原則は、1997年に策定した「『安心・健康・環境』生活クラブ原則」です。私たちの消費活動が将来世代を脅かしてはならないという考えのもと、生産から廃棄までに責任をもつために定めた10の原則です。

同時に、これを継続的に追求するため「自主管理監査制度」も作りました。生活クラブ生協では取り扱う食品などを、一般的に市場に流通する「商品」ではなく、自分たちが使うために生産されたものという意味で「消費材」と呼びます。自分たちが使うためなので、農薬や添加物の使用量や種類、廃棄の際のルールなど、その生産から廃棄までに関わるさまざまな基準は、先の原則にのっとって生産者と組合員が自ら作ります。

組合員は生産者の製造現場に出向きこれを逸脱していないか監査し、生産者はその意見を踏まえて改善、さらに組合員は消費材の利用を呼び掛けていくというのが自主管理監査制度。これにより消費材のレベルアップを図り原則の実現を目指してきました。

それから20年がたつ中で、新たにエネルギーや福祉の課題も出てきました。今、改めて世の中を見回してみると、SDGsやパリ協定といった、世界レベルで持続可能な社会を目指そうという動きがあり、危機感も増しています。状況に応じて原則の見直しが必要ということで、2017年に新しい原則を作成する「生活クラブ原則検討委員会」を立ち上げました。提携生産者からなる、「生活クラブ親生会」と生活クラブ連合会の理事と事務局の三者がメンバーです。

今後、10年、20年先にも状況の変化に応じ原則を見直す必要性はでてくるはずなので、比較的若い世代の、各単協と連合会の事務局を中心に「原案作成チーム」を作り、その原案を委員会で検討しました。

共同購入でできること

――具体的にどのような話し合いがされたのですか。

まず、全生産者と各地域の生活クラブの組合員リーダーを対象に今の原則に対するアンケート調査をしました。さらにSDGsについての勉強会や、生活協同組合はそれにどう対応しているのか、日本生活協同組合連合会の対策を学び、生活クラブがこれまでの活動でできていること、できていないことは何かを調べ、チームと委員会で新原則に何が必要かを話し合いました。

できるだけ大勢に伝わりやすいようにと、生活クラブ独自の用語は使わないようにしました。「自主管理監査制度」は「『持続可能な生産と消費』推進制度」に。「おおぜいの自主監査」は「消費材Step Up点検」という言葉になりました。組合員が生産者を点検するだけでなく、組合員自身が自分たちの消費の在り方を点検するという意味も含んでいます。ただ、これだけは変えられないとチームから提案があったのは「消費材」という言葉です。唯一生活クラブ独自の用語として原則に入っています。

昨年12月末に最終原案がまとまり各単協に提案、討議してもらったのですが、とても多くの意見が出されました。それだけ消費材の原則というのは、組合員にとって重要なものなのでしょう。それらの意見を踏まえて修正したものを、今年6月25日の連合総会に提案しました。

世界では、気候変動や経済のグローバル化、遺伝子組み換え作物の普及など、持続可能な生産と消費を脅かす事態が進行しています。この原則はそれを食い止めるために、私たちが共同購入を通じてできることを表明したものです。

消費材がこの原則にのっとってできていることを知って利用したり、実際に生産現場の点検に行くなど、自ら参加できることはたくさんあります。それらの行動が、資源を枯渇させず、誰にとっても公正な生産と消費の在り方を次世代につないでいくのではないかと思います。

この原則の意味を大勢の人に理解してもらえるように広めていくことが、今後ますます重要になってくるのではないでしょうか。

聞き手/本誌・佐々木和子

『生活と自治』2018年7月号の記事を転載しました。

【2018年7月15日掲載】

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