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未来へ続く「食」を選ぶために 生活クラブ第6次米政策・中間まとめ

国による減反政策の見直しが行われ、稲作農家の状況が変わろうとしている。主食である米を将来にわたって安心して食べていくためには何が必要なのか。生活クラブ連合会では昨年から今年にかけて第6次米政策をまとめた。

国産米は「奪わない食」

今年度より、1970年から実施されてきた国による米の生産数量目標の配分が廃止された。今年の日本全体の作付面積は昨年とほぼ変わらないが将来の見通しは不明だ。

一方、日本国内の米の消費量は減り続けている。2006年には840万トンの消費があったが、16年には、745万トンまで減少した。また、高齢化や後継者不足、米価下落などにより、稲作農家も減少し続けている。

生活クラブ連合会の開発部副部長、鵜澤義宏さんは「米は、日本で唯一自給可能な穀物であり、食の安全保障を支える食品です。日本の人口は減少傾向にありますが、世界全体をみるとどんどん増加しています。どこの国も限りある農地で品種改良などをすすめ、収量を高めながら自国の食料を確保しているのが現状です」と世界の食料事情について話す。

しかも、この状況はいつ破綻するかわからないと指摘、今、米を利用し続けることの意味について次のように語る。「国産の米を食べることは、他国の食を奪わなくてすむことになるし、稲作が続けられれば未来の食も保証されます」

ごはんを中心とした和食や、米を使ったみそやみりんなどの発酵食品、稲作が作り出す四季折々の景観などは、次の世代に残していきたい日本の食文化でもある。

生産者と作ってきた米

生活クラブ連合会では、戦後変遷を繰り返してきた日本の農業政策にあって、安心して納得できる米を食べ続けていけるようにと、生産者とともに将来を見通した長中期的な政策を組み立て、提携をすすめてきた。気候変動や自然災害によるリスクを分散できるよう、気象条件や収穫時期にあった品種を選択したり、有機肥料を使い農薬を減らしたおいしい米をつくるなどが、その具体的内容だ。

結果、現在同連合会が提携する米の生産地は全国の7カ所に広がった。同時に各地域の生活クラブの組合員は、生産者を消費地に迎え、また生産地へ出かけて行き、産地との交流を深めながら米を利用してきた。

しかし残念ながら生活クラブ組合員にあっても、米の消費量は減少を続けている。10年に15万1,000俵(9,060トン)を食べていたが、16年には13万3,000俵(7,980トン)に減ってしまった。

米をどう食べる?

このような状況の中で、生活クラブは17年度、新しい米政策へ向けての検討を始めた。

「生活クラブ第6次米政策の基本にあるのは、消費減少に歯止めをかけ提携生産者とともに作ってきた米の産地を守ることです。それは消費者それぞれが未来のために、意思を持ってどのような『食』を選ぶかにかかっています」と鵜澤さん。17年度は、米生産者と連合消費委員も交えた「第6次米政策検討プロジェクト」を設置し、16年度に行ったアンケート調査をもとに組合員がどのように米を利用しているのかについて分析し話し合った。

アンケート調査からわかったことは、以前に比べ子育て世代の米消費量が大幅に減り、全世代にわたって、米飯よりも食事の準備に時間がかからないパンの消費が増えていること、若い世代は単味で価格が低い米の利用が多いこと。また、30代、40代の利用が低く、この年代層が年を重ねても、これ以上の利用が期待できないことが明らかになった。

プロジェクトではこれをもとに、米を利用したい人が無理なく共同購入に参加し食べ続けていけるよう、月次アイテムの増加を考えた。ただ基本はやはり「予約」に置く。

「予約の意味は二つあります」と鵜澤さん。「一つは生協が組織として、産地が安心して米作りができるようにその年の取引量を約束すること。そしてもう一つは、生活クラブの組合員一人一人が『1年間その産地で作られた米を食べます』と生産者に意思表示をすることです。この約束は生産者にとって翌年の米作りへの大きな力となります」

また、米の特徴がよりわかりやすく伝えられるよう、品種ごとのアイテムも検討された。JA庄内みどりの共同開発米は、現在使われている「どまんなか」の種子生産が17年で終了するため、「ひとめぼれ」の単味になる。「コシヒカリ」と「ナスヒカリ」をブレンドしている「黒磯米」も単味での取り組みをすすめる。

そのほか、19年産の米については、2キロの小容量を取り入れたり、山形県の「つや姫」のように生産地の特徴的な米や、遊佐の無農薬実験米の玄米も取り組む予定だ。

18年度以降は生産者側の課題を検討しながらこれまでまとめられた対策を具体的にすすめていく。

撮影/田嶋雅已 文/本紙・伊澤小枝子

『生活と自治』2018年8月号の記事を転載しました。

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