第7回 新機軸・魚柄仁之助 豆腐延命術
最近の豆腐は衛生管理が良くなったので
封を切る前の賞味期限は長くても
一旦開封するとあっという間に傷んでしまう
一度に食べきれればいいんでしょうが
食べきれないことだって・・・
残った豆腐は冷蔵庫に入れておいても
傷み方が早いから、一両日中に
使い切る事が安全な食べ方でしょう
そんな豆腐の賞味期限を延ばす方法と言えば
加熱する事
空気に触れさせない事
なのです
(1パックの豆腐を切ったところ)↑
1;茹でる事で加熱する
2~3㎝角に切り、沸騰したお湯で
「弱火7~8分」茹でる
網杓子で引き揚げ、清潔な蓋付き容器に入れ
良く冷ましてから冷蔵保存する
豆腐の中心まで熱を通すためには
・2~3㎝に切る事
・7~8分茹でる事
が必要です。
こうすると日持ちが良くなるばかりでなく
食味もよくなる
買ったままの豆腐より一度茹でた豆腐の方が
冷奴で食べるにしても水っぽくなくて
美味しいのです
と、ここでワンランク上の茹で方を
この写真が茹であがり豆腐ですが
これは片栗粉をまぶしてから茹でましたの
これで味も日持ちもワンランクUPするんですな
2;空煎りで加熱する
油を敷かないフライパンに豆腐を入れ
木べらでかき混ぜながら弱火で空煎りする
水分が抜けてだんだん挽肉そぼろのようになってくる
日持ちを良くするために塩や砂糖、しょうゆなどを
加えて「煎り豆腐」にすれば
作り置き惣菜として美味しく食べられる
3;粕漬・みそ漬にして空気を遮断する
酒粕(硬い板粕でなく柔らかい練粕)か
みそに茹でた豆腐を漬け込んで
外気と遮断する
粕やみそのアルコール、塩分が防腐剤兼味付けになる
茹でた豆腐は水分が少ないので
漬けると豆腐がチーズのように
硬くなり立派な保存食ができるのです
沖縄の「トーフヨウ」に似てるかな
国産大豆を贅沢に使い、
添加物や保存料の心配のない豆腐であっても
ただ冷蔵庫に放置したんじゃ
そりゃ傷みます、腐ります
いや、傷んだり腐るって事は「変な」保存料を
使っていないって事ですから
喜ぶべきことではあるんですね
そんな「まっとうな」豆腐と付き合うんですから
こちとらも「まっとうな」取り扱いを
いたしましょ。
写真・文/魚柄仁之助