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新たな世代とともに次の10年へ 子育て世代に共感広がる、生活クラブ愛知

この2年間で約千人の仲間が増えた生活クラブ愛知(本部・名古屋市)。設立30周年を迎えた昨年は、組合員数が念願の1万人を突破した。30年の歩みを振り返り、この春、新たな目標に向けてさらなる一歩を踏み出している。

10年先を見据えて

2019年2月17日、名古屋市内で行われた設立30周年記念式典

「組合員になってすぐ、10周年の記念講演で、当時、生活クラブ東京の理事長だった河野栄次さんがお話しされたことを今も覚えています」
設立30周年の記念式典で、生活クラブ愛知の理事長、丸田昌子さんはそう話し始めた。

一つは、組合員1万人を達成すれば共同購入だけではなく地域に必要な福祉事業なども展開していけるということ。もう一つは、5年先、10年先、自分が何をしていたいのかを考えて暮らしてみてはどうかという提案だった。当時子育て真っ最中、その日のことだけで精いっぱいだったという丸田さん、その時から時折、10年先の自分を考えてみるようになったという。
 

「先を考えて暮らすのは難しい面もありますが、私が子育てをしていた20年前は地域に子育て支援のセンターや広場などはありませんでした。みんなの声、活動で今はたくさんできています」
こういう未来、地域にしていきたいと願う私たちの力は強く、きっと実現できると思って、これからまた未来に向かっていきたいとあいさつを締めくくった。

生活クラブ愛知の設立は1988年。「班別予約共同購入」という初期のしくみがほぼ完成し、OCR化や集金の自動引き落としなど、より使いやすいシステムに移行していく時期でもあった。丸田さんが加入したのはそれからさら10年後。共同購入だけでなく、地域に必要な助け合いのしくみをつくることが重要なテーマになっていた。

「エッコロ共済のしくみをつくるために100班以上を回りました」と丸田さんは当時を振り返る。多くの班をめぐるうちに「消費材」よりもむしろ人と話すことに生活クラブの魅力を感じるようになった。自身も周囲に助けられながら子育てをしてきたから、その価値は誰よりも痛感していた。助け合って子育てができる地域にとの思いは強く、その実現に向け活動に深く参加するようになっていった。

広がる自分発の活動


現在、生活クラブ愛知で子育て世代に共感が広がっているのも、この時の丸田さんらの活動が大きく影響している。組合員同士の助け合いのしくみ「エッコロ」への共感は高く、生活クラブへの加入と同時にエッコロに加入する割合は8割を超える。企画には必ず託児をつける体制も整えた。

託児などをしあう日常の助け合い活動の他、身近な子育てや食をテーマにしたエッコロ講座の開催も盛んだ。エッコロ講座から派生し、組織単位ではなく、好きなテーマで自由に企画を開催できる「エッコロクラブ」もある。子育て系のテーマであれば4人から、それ以外は10人からつくれ、個人ではできない配送センターの利用もできる。

生活クラブ愛知では、県内八つの「エリア」を単位に活動を展開する。「豊田グリーンエリア」のエリアスタッフ、安藤めぐみさんは、自らエッコロクラブを立ち上げた。「自分の好きなテーマで企画したり講師を招いたり。子育てしながら社会のことを勉強できるのがおもしろい」と言う。同じスタッフの中根あやさんは講座で学んだこと、料理などをSNSで発信する。
「生活クラブの宣伝ではなく、自分の暮らしに生活クラブという道具があって、使ってよかったことをライフスタイルの一部として発信します。『いいね』がつくと共感が広がったようでうれしい」

近年はネット上に情報があふれ、何を選択の基準にしていいか悩む子育て世代が周囲にも増えていると二人は言う。そんな中、中根さんは「選択の軸になるものを考える機会が生活クラブにはある」と言い、安藤さんは「情報収集にはネットを使うけれど、信頼できるのは友人からの口コミ」と断言する。受け身ではなく自ら考える力を磨き、話し合いながら自分たちで何かをつくる活動をしていきたいと、二人は口をそろえる。

「とよ・おかエリア」のエリア委員長、本田ゆみさんもそう考えるリーダーの一人だ。「安心安全なものを食べるのではなく、つくる」という考えに共感、それをみんなで話し合って実践していける場には達成感があるという。単協の広報委員として機関紙づくりに参加する串田真喜子さんは「生活クラブで自分の世界が広がるように感じる」と話す。ただ消費しているだけでも培えるものがあり、いずれはその力を何かに生かしていきたいと、生活クラブの今後に自分の未来を重ねる。

子育てに心強い地域を

こうした若い世代の自分発の活動を「どんどん後押ししていきたい」と丸田さんは頼もしく見守る。「消費材の購入だけでも活動参加」が丸田さんの持論だ。一人一人が自分のできることを発信して仲間づくりや利用増につながるしくみをと考え、単協で「おうちdeカフェ」を提案した。個人宅に友人を招き、お茶会をするだけでも消費材の良さは伝わる。一人でできる仲間づくりだ。特にテーマを設けず補助金でこれを支援、生活クラブ愛知のホームページに写真をアップすれば200円プラスなど、工夫した。

こうした活動の追い風になるのではと、丸田さんが今、期待を寄せるのが、生活クラブ連合会ホームページのリニューアルだ。新たに登場する消費材の口コミサイトを特に楽しみにしている。
「各自ネット上で見たことが会った時に話題になり、みんなで試してみようから始まってこの生産者を呼んで交流会をしよう、産地見学に行こうと広がっていけば楽しい」

おいしく安心できる食べ物があって助け合える仲間や場、機能があれば、子育て世代には心強い。そんな地域を愛知につくることがこれからの生活クラブ愛知の方向性だ。

今年4月からは、生活クラブ愛知として、名古屋市の認可を得て6人の小規模保育所も始めた。さらに必要な事業を起こし、これを担うワーカーズコレクティブも増やしていこうと描いている。
とはいえ、これらを支える仲間が増えなければ何事も始まらない。1万4千人の仲間づくりを当面の目標に掲げる。

撮影/永野佳世    文/本紙・宮下 睦
『生活と自治』2019年5月号の記事を転載しました。

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