生活クラブのヨーグルトがリニューアル!組合員が「再開発」しました
組合員による「リニューアルプロジェクト」が検討をすすめてきたヨーグルトのリニューアル。この6月、組合員が選んだ新しいおいしさのプレーンタイプ「生乳100%ヨーグルト」と、子どもたちの意見も反映して選ばれた「とろーり加糖ヨーグルト」がデビューします。
プロジェクトは2018年4月に発足しました。各地の生活クラブで約3,600人が試食に参加、8回にわたるプロジェクト検討会を積み重ねました。「みんなが毎日食べたくなるようなヨーグルトをつくろう」と目標をさだめ、これまでにない新しい風味、新しいおいしさのヨーグルトが完成しました。
生乳100%ヨーグルト
指定酪農家の生乳を100%使用した、クリーミーな口当たりで酸味の少ないプレーンタイプです。
とろーり加糖ヨーグルト
低脂肪(乳脂肪分2.0%)でもコクがあり、子どもにぴったりの甘みでとろりとした食感が楽しめます。
組合員による「ヨーグルトリニューアルプロジェクト」
生活クラブは、千葉・栃木・長野の51戸の指定酪農家が生産する高品質の生乳*を原料に、「パスチャライズド牛乳」をはじめヨーグルトなど生活クラブオリジナルの乳製品をお届けしています。乳製品の製造工場も生活クラブと酪農家が設立した「新生酪農」です。原料や製造・流通の透明さや品質の確かさだけではなく、その「美味しさ」から、長年にわたって組合員に高く評価されています。
特にプレーンヨーグルトは1986年に開発されて以来、組合員に愛される消費材で、年間約100万個もの利用があります。それでも生活クラブのヨーグルト類全体の利用量は、「ヨーグルト類」の家計消費の統計数値と比べるとまだまだ同水準には届いておらず、組合員の中には消費材のヨーグルト類を利用していない人がまだまだおおぜいいることが推測できます。
ヨーグルト類の利用を増やすことは、指定酪農家の生乳の消費量を安定させ、持続的な生産につながります。
そこで「みんなが毎日食べたくなるヨーグルト」をめざし、各地から集まった12人の組合員による「ヨーグルトリニューアルプロジェクト」を結成。幅広い年代に好まれるおいしいヨーグルトを開発する活動が始まりました。
*飼料は遺伝子組み換えの混入を防ぐため分別し、収穫後に農薬散布していないものを使用しています。
みんなが毎日食べたくなるヨーグルトを
2018年4月からスタートしたプロジェクトでは、牛乳やヨーグルトの提携生産者・新生酪農株式会社千葉工場(千葉県睦沢町)を訪れ、ヨーグルトに使う乳酸菌の学習と製造工程を見学。ヨーグルトはサーモフィラス菌とブルガリア菌の2つの乳酸菌を基本に製造され、菌の種類によってヨーグルトの酸味や粘度が変わることを学びました。プロジェクトメンバーが驚いたのは、原料や製造方法は同じで乳酸菌の種類だけを変えたヨーグルトを試食した時です。「乳酸菌が違うだけで、味がこんなに変わるの!?」との声があがりました。
またプロジェクトでは、ヨーグルトとはどんな食品かをあらためて考えました。ヨーグルトは牛乳と同じくたんぱく質とカルシウムを多く含み、乳酸菌の働きで整腸作用もあり、栄養価値の高い食品であることを再確認。最近ブームになっている機能性ヨーグルトについても話題になりましたが、機能性よりも「みんなが毎日食べたくなるおいしさ」をめざそうと開発の方向を決めたのです。
3,600人が試食! 子どもたちの意見が決め手に
プロジェクトは、プレーンタイプと加糖タイプで新たなおいしさのヨーグルトをつくることにしました。味はより多くの組合員の意見で決めようと2タイプで2種類ずつの試食サンプルを4,000個ずつ、全部で1万6,000個を用意。各地の生活クラブにサンプルが配布され、約3,600人の組合員が試食しました。「組合員が開発に関われるところが生活クラブのよさ」という声もあがり、試食を通して数多くの意見が集まりました。
意見は大人と子どもに分けて集計し、再開発するヨーグルトをしぼり込む参考にしました。加糖タイプは2種類の試食サンプルとも、すでに厳選された味わいに仕上がっていて評価に大きな差がなく、子どもの意見の集計結果に差があったことに注目しました。「子どもたちにこそたくさん食べてほしいヨーグルト。子どもたちがおいしいというほうを選ぼう」と意見がまとまり、軽く混ぜるととろりとした食感が楽しめるヨーグルトに決定。名前を「とろーり加糖ヨーグルト」にしました。
プレーンタイプは、2種類のうち「酸味が少ない」という評価の多かったほうを選択。高品質な生乳の風味が生きているので「生乳100%ヨーグルト」と名づけました。
意見は大人と子どもに分けて集計し、再開発するヨーグルトをしぼり込む参考にしました。加糖タイプは2種類の試食サンプルとも、すでに厳選された味わいに仕上がっていて評価に大きな差がなく、子どもの意見の集計結果に差があったことに注目しました。「子どもたちにこそたくさん食べてほしいヨーグルト。子どもたちがおいしいというほうを選ぼう」と意見がまとまり、軽く混ぜるととろりとした食感が楽しめるヨーグルトに決定。名前を「とろーり加糖ヨーグルト」にしました。
プレーンタイプは、2種類のうち「酸味が少ない」という評価の多かったほうを選択。高品質な生乳の風味が生きているので「生乳100%ヨーグルト」と名づけました。
ヨーグルトなどで生乳を利用し、酪農家を支える
リニューアルプロジェクトの答申をふまえ、生活クラブ連合会・消費委員会では「生乳100%ヨーグルト」と「とろーり加糖ヨーグルト」のデビューを6月に決定しました。
約1年にわたったヨーグルトリニューアルプロジェクトの活動を、生活クラブ千葉の福住洋美さんは次のように振り返ります。
「生活クラブの品質で今の時流に合ったものがつくれたという達成感があります。多くの組合員が参加してつくったみんなのヨーグルトです」。
「生活クラブの品質で今の時流に合ったものがつくれたという達成感があります。多くの組合員が参加してつくったみんなのヨーグルトです」。
福住洋美さん
また生活クラブ都市生活(兵庫県)の小谷里香さんは、「ヨーグルトは乳糖不耐症の方でもお腹の調子を崩しにくく、自分や家族の健康に役立ちます。また酪農家の持続的な生産にも貢献することを組合員のみなさんに伝えていきたい」と語ります。
小谷里香さん 撮影:関幸貴
生活クラブは、指定生産者の生乳を余すことなく利用した「生乳100%ヨーグルト」と「とろーり加糖ヨーグルト」を、さらにおおぜいが日々の食卓に利用していただくことを呼びかけます。生産者とともに、納得できる品質と価格の牛乳・乳製品の持続的な生産と消費をめざします。
【2019年5月20日掲載】