青果物ビジョンフード産地推進会議を開催 青果物の「通年予約」利用で持続可能な農業生産を支えます
2019年5月23日~24日、栃木県那須塩原市で「第1回青果物ビジョンフード(*)産地推進会議」が開催されました。
この会議は、2020年冬から「ビジョンフードよやくらぶ※」の品目として試験的に供給を始める「提携産地おまかせ4点野菜セット」の意義について、生産者と組合員がともに学び合い課題を共有する目的で開催されました。
「提携産地おまかせ4点野菜セット」は、葉野菜や果菜、根菜などの4つの群から各1点ずつを組み合わせたセットが定期的に組合員の元へ届く仕組みです。
組合員は、信頼できる提携産地の野菜を安定的な価格で確実に利用でき、生産者は季節に応じて収穫された野菜を、年間を通じて適正な価格で出荷できます。
組合員と生産者の双方にメリットが大きく、将来にわたる持続的な生産と消費を実現できる企画として期待されます。
(*) ビジョンフード=生活クラブでは、将来にわたって安定的に食べ続けられるビジョン(展望)作りをめざし、お米、野菜、畜産物などの一次産品を「ビジョンフード」と名付け、2015年度より予約登録システム「よやくらぶ」による共同購入を行なっています。
組合員と生産者が通年予約の意義を共有
「提携産地おまかせ4点野菜セット」は、2020年冬~春に予約登録を始める予定です。当面は10,000セットの登録を目標としています。
会議では組合員と関東エリアの生産者5団体を中心に35名が一堂に会し、課題の共有と具体的な対策を協議。すべての参加者がそれぞれに自分の思いを語り、約4時間にわたり活発な議論を交わしました。
生産者からは「おまかせ4点野菜セット」への期待の大きさが感じられる意見が多く出され、組合員からは予約する意義を分かりやすく伝える難しさと大切さが語られました。
生産者からは「おまかせ4点野菜セット」への期待の大きさが感じられる意見が多く出され、組合員からは予約する意義を分かりやすく伝える難しさと大切さが語られました。
持続可能な生産と消費に向けて議論を交わす組合員と生産者
生産者は「確実に出荷できる」しくみに期待
提携生産者の沃土会(埼玉県)の丸山幸生さんは「『おまかせ4点野菜セット』は一つひとつの品目に注文がなくても出荷できます。それは私たちにとって一番安心できること。一方、何が届くかわからないという組合員の方々のストレスをどう解決するかが課題」と生産者と消費者が実状を理解しあうことの重要性を話しました。
また、丸エビ倶楽部(群馬県)の大浦さんは「自分たちが一生懸命無農薬で作った野菜が、予約登録によって定期的に出荷され、継続的に食べてもらえる。それがなによりうれしい」と、「おまかせ4点野菜セット」に期待を寄せています。
また、丸エビ倶楽部(群馬県)の大浦さんは「自分たちが一生懸命無農薬で作った野菜が、予約登録によって定期的に出荷され、継続的に食べてもらえる。それがなによりうれしい」と、「おまかせ4点野菜セット」に期待を寄せています。
写真左から、沃土会 丸山幸生さん、丸エビ倶楽部 大浦さん
組合員は「予約のメリットを伝えたい」
写真左から、生活クラブ群馬 山口浩美さん、生活クラブ埼玉 石井清美さん、横浜北生活クラブ 大池玲奈さん、生活クラブ東京 増田和美さん
横浜北生活クラブの理事、大池玲奈さんは「『おまかせ4点野菜セット』は通年予約して食べる意義が心に落ちないと続きません」と、野菜セットの意義を組合員に伝えることの必要性を語りました。
生活クラブ埼玉の理事、石井清美さんは「野菜は食べかた提案が大事。レシピの封入や、検索しやすくするなど工夫をしたい。無農薬や減農薬など、市場では買えない価値もしっかり伝えたい」と話します。
生活クラブ群馬の理事山口浩美さんは若い組合員への伝え方を提案。「若い組合員はチラシに目を通さず、スマホで注文するだけの人も多い。そんな人たちにもしっかり目にとまる工夫が必要です」。
最後に生活クラブ東京の理事、増田和美さんは、「『おまかせ4点野菜セット』の成功に向けて互いに本音を出し合うことができ、意義のある会議になったと感じます。『おまかせ4点野菜セット』は、私たちが食べたいと思ってできたもの。生産者交流会などで生産者が思いを伝えるとともに、なぜ食べるのか、その意味を原点にもう一度立ち返って伝えたい。10,000セット予約登録に向けて頑張っていきましょう」と締めくくりました。
生活クラブ埼玉の理事、石井清美さんは「野菜は食べかた提案が大事。レシピの封入や、検索しやすくするなど工夫をしたい。無農薬や減農薬など、市場では買えない価値もしっかり伝えたい」と話します。
生活クラブ群馬の理事山口浩美さんは若い組合員への伝え方を提案。「若い組合員はチラシに目を通さず、スマホで注文するだけの人も多い。そんな人たちにもしっかり目にとまる工夫が必要です」。
最後に生活クラブ東京の理事、増田和美さんは、「『おまかせ4点野菜セット』の成功に向けて互いに本音を出し合うことができ、意義のある会議になったと感じます。『おまかせ4点野菜セット』は、私たちが食べたいと思ってできたもの。生産者交流会などで生産者が思いを伝えるとともに、なぜ食べるのか、その意味を原点にもう一度立ち返って伝えたい。10,000セット予約登録に向けて頑張っていきましょう」と締めくくりました。
自分たちが食べる野菜の圃場を見学
翌24日は、実際にあっぱれ・はればれ野菜を作っている栃木開拓農協の生産者のレタス畑とキャベツ畑を視察。
栽培の工夫や苦労について聞いたり、採ったばかりのレタスのおいしさを実感したりと、産地に来てこそ得られる貴重な交流になりました。
栽培の工夫や苦労について聞いたり、採ったばかりのレタスのおいしさを実感したりと、産地に来てこそ得られる貴重な交流になりました。
レタス栽培の説明を受ける組合員。
JAなすのキャベツ部会の益子さん(左から3人目)のキャベツ畑の視察。
今回生産者と共有した内容を踏まえ、「提携産地おまかせ4点野菜セット」を予約登録する組合員を増やすため、様々な呼びかけ活動が始まります。
生産者は交流会に参加して、生産者と組合員の距離を縮めて目的を共有し、ほんとうの意味で「顔の見える」関係づくりをすすめます。
生活クラブ連合会では、今後この試みを全国の提携生産者に広げ、国内自給力のさらなる向上をめざしていきます。
生産者は交流会に参加して、生産者と組合員の距離を縮めて目的を共有し、ほんとうの意味で「顔の見える」関係づくりをすすめます。
生活クラブ連合会では、今後この試みを全国の提携生産者に広げ、国内自給力のさらなる向上をめざしていきます。
【2019年6月26日掲載】