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第2回「みかん生産者会議」を開催 生産者とともに果物の未来をつくります

生活クラブ連合会は、果物の持続的な生産と消費をめざして、2018年から「みかん生産者会議」を開催しています。「温州みかん」の提携生産者5団体とともに、温州みかんの生産と消費にかかわる課題の解決を目標としています。

7月11~12日、長崎県の「ながさき南部生産組合」で第2回のみかん生産者会議を開催しました。今回から生活クラブ東京・神奈川・埼玉の組合員も参加し、温州みかんの現状を共有、今後の5年先を見据えた意見交換を行ないました。

今回の参加生産者:紀伊半島エリア再生産組織(KARP)、ながさき南部生産組合、下曽我みかん生産者グループ、西日本ファーマーズユニオン(四国)、生産者グループきばる(オブザーバー参加)

温州みかんの生産を次世代へつなぐために

今、農家の高齢化や後継者不足が全国的な課題です。とりわけ温州みかんは、食味向上のため水はけのよい山の斜面で栽培されることが多く、日頃の栽培管理や収穫作業に多くの労力が必要です。こうした事情からも人手の確保が難しく、生産量は最盛期の約5分の1にまで減少しています。若者の "果物離れ" も指摘されていますが、生産量の減少はそれをさらに上回るのが実情です。

果樹は一度栽培をやめると土地が荒れてしまい、再生させるのに何年もかかります。そうなってしまう前にきちんと次の世代へバトンをつなぐ必要があります。生活クラブでは、これからも温州みかんが作り続けられるために何ができるか、みかん生産者との協議を続けています。
 

後継者不足の解消をめざし情報交換

森本佳秀さん
会議では、各産地が抱える課題や将来の展望について討議されました。生産規模や栽培環境、生産者の世代など事情は異なるものの、共に解決していける可能性のある課題も多く、生産者どうしの活発な情報交換が行なわれました。

新規就農者の獲得は、すべての産地に共通の重要な課題です。KARPの森本佳秀さんは、後継者育成のための新しい試みを紹介しました。

「KARPの生産者団体の一つで、奈良県を中心に柿や梅を栽培している王隠堂農園では、地元の奈良県五條市にある農業高校(五條市立 奈良県立五条高校 賀名生(あのう)分校)と提携。高校の農業実習受け入れのほか、卒業後の進路として生徒を受け入れる構想もあり、地域の発展に期待が高まっています」

KARP:「株式会社紀伊半島エリア再生産組織」。紀伊半島にある4つの生産者団体が、地元の主要産業である農業を維持発展させ、地域の人口減少に歯止めをかけることを目的に設立した株式会社。

果物の利用拡大には選択肢を多彩に

石井清美さん
手が汚れる、皮をむくのが面倒、価格が高いなどの理由から、若い人たちが果物を食べなくなっているといわれています。生活クラブでも果物を注文する組合員の年齢層は50~60代以上に偏っていることが利用データの分析で明らかになっています。

生活クラブの「温州みかん」は、産地ごとのおいしさの特徴をとらえた「産地別」での品目(企画)の立て方が中心でした。その結果、注文品を選ぶ "手がかり" が「産地」以外に乏しく、容量や栽培方法・品種・価格などの面で組合員の多様な期待に応えておらず、このことが利用の伸び悩みにつながっているのではないかと指摘されてきました。

この指摘を受け、生活クラブ連合会から「産地」以外の着目点で違いを出して品目(企画内容)を複数化し、組合員の選択肢を増やす提案がありました。

生産者や組合員からも、この提案を評価する意見が多く出され、生活クラブ埼玉の石井清美さんも「減農薬みかんなどの企画が実現すれば、もっと多くの人に食べてもらえる可能性が広がります」と期待しています。

果物を食べることで産地も消費者も元気に!

大久保明美さん
生活クラブ神奈川の大久保明美さんは、顔の見える提携関係の大切さを実感しています。

「できるだけ多くの組合員に果物の価値を伝えたい。果物を食べる習慣がないという若い人たちも、生産者に会って実際に話せば、きっと感じることがあると思います」と抱負を語りました。
児玉光博さん
ながさき南部生産組合の児玉光博さんは「今回初めて、生産者が集まり、5年後10年後、作り続けていくために自分がどうなっていたいか、また産地として何が必要かという未来の話をしました」と話します。

今までは後継者の話などは隣同志でさえ踏み込んで話すことはなかったそうです。「議論は道半ばですが、みかん会議が良いきっかけになりました」。

みかん園を視察、課題を共有し解決をめざします

翌日、生産者と組合員は、ながさき南部生産者組合の温州みかん園を視察しました。園地は小高い山の中に点在しています。斜面は比較的緩やかなものの作業効率が良いとは言えず、高齢化のすすむ生産者には厳しい環境にあります。

 園地を訪れた組合員と生産者
内芝和哉さん
KARPの内芝和哉さんは、「生産者の高齢化や後継者不足、気候変動や病虫害対策など…。産地が抱える課題には多くの共通点があり、一緒に解決できることがたくさんあるはず」と希望を持っています。

その上で、食べ続けてくれる組合員に向け、「おいしくて安心なみかんをめざし、産地で一丸となって努力していきますが、生産者の技術レベルは同じではありません。その途上にある人たちも一緒に作り続けていきたいので、見守っていただけるとうれしいです」と理解を求めました。
近藤忠考さん(ながさき南部生産組合・左)のみかん園で、熱心に話を聞く組合員の小寺浩子さん(多摩きた生活クラブ・中央)と石井清美さん(生活クラブ埼玉・右)

それぞれに異なる栽培環境や労働条件を抱えたみかん農家のみなさんが、産地を超えて一堂に会し互いの課題を共有し、農業の将来のために話し合うこの会議は、今までにない画期的試みです。

生活クラブは2020年に予定される第3回会議での協議内容も踏まえ、2021年度からの新たな果物の企画(品目)提案を準備します。今後、果物の産地を元気にしていくため、この「みかん会議」をモデルに、りんごや桃など、他の果物にも広げる考えです。
【2019年7月31日掲載】
 

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