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アメリカの飼料用トウモロコシ生産者が来日 組合員と交流会を開催

後列)左から、ブライアン・スティールさん(CGB社)、マイケル・クラインシュミットさん(農家)、デーヴィット・カスケヴィッチさん(CGB社)ブルース・クラインシュミットさん(農家)
前列)左から、三浦紀子さん(横浜北生活クラブ)、上野しのぶさん(生活クラブ山梨)、並木道代さん(生活クラブ千葉)、加瀬和美さん(生活クラブ東京)


7月16日、アメリカの飼料用NON-GMトウモロコシ生産者と組合員の代表が来日、組合員との報告・交流会を開催しました。

GM = Genetically Modified 遺伝子組み換え
NON-GM = 非遺伝子組み換え(遺伝子組み換えをしていない)

畜産飼料に欠かせないNON-GMトウモロコシ

生活クラブはGM作物を取り扱わないことを基本原則としています。消費材の畜産品についても、飼料のトウモロコシにはアメリカ産のNON-GMを指定して調達しています。

しかし世界的な大産地のアメリカではNON-GMトウモロコシの栽培量は減っているのが現状です。今後も飼料用NON-GMトウモロコシを安定して入手するために、生活クラブはアメリカの種子会社とCGB社(*)、JA全農とともに5年単位の「長期種子供給協定」を締結しています。現在、この協定で飼料用NON-GMトウモロコシの種子を2020年の分まで確保しています。

*CGB社:全農が出資する米国企業。生産者から穀物を集荷し販売する事業を担う。
 

来年の協定終了を前に、2021年から5年間の「長期種子供給協定」を改めて締結するため、この9月に生活クラブの組合員代表が訪米する予定です。
これに先立ち、アメリカからCGB社とトウモロコシ生産農家のみなさんが来日し、NON-GMトウモロコシについての最新情勢を知ることができました。

今年は不作の予想も 生活クラブ供給分は確保

CGB社のカスケヴィッチさんから、今年の収穫量予想や最新のNON-GM穀物市場について報告がありました。

今年はトウモロコシの主産地である中西部で雨が多かったということです。このため例年4月~5月の種まきが6月中旬まで遅れ、生育状況や収穫量にも影響が出ると予想されます。価格も上昇傾向のところ「天候によって厳しい状況ですが、生活クラブに供給する分はきちんと確保できる見通しが立っています」と力強い言葉を聞くことができました。

遺伝子組み換え作物を取り巻く新たな動き

アメリカでは2022年1月1日から食品のGM表示が義務化され、「GMO」と呼ばれていた遺伝子組み換え作物は「BE」( Bio Engineered )と表示が変わります。ただし、BE原料から作られても表示対象にならない場合もあります。例えばBE大豆から作られた大豆油には、遺伝子組み換え由来の成分そのものは残留しないため、BEの表示はされません。他にもBE食品の規制ルールを簡素化する大統領命令が出されるなど、遺伝子組み換え作物を取り巻く状況はまさに過渡期と言えます。組合員からは不安の声も聞かれました。
 
 生活クラブの組合員との交流を毎年続けるカスケヴィッチさん

また、アメリカでは新しいGM技術とも言える「ゲノム編集」がされた作物の商業栽培も始まっています。生活クラブは、遺伝子組み換え作物に加えてゲノム編集された作物も消費材の原材料として受け入れない姿勢を表明し、今後も市場の動きを注視していきます。

生活クラブはゲノム編集食品を受け入れない特別決議を採択(活動レポート 2019年6月25日掲載)
 

若い世代の食生活の変化と食品市場の動向

今、アメリカでは若い世代の食生活に注目が集まっています。10代後半から30代後半の世代は、健康に気を遣い、オーガニック食品への関心が高い傾向にあります。この世代が今後のアメリカの中心購買層になるため、大手食品会社がオーガニック系食品会社を買収する動きが活発になっているということです。また、1日3回の食事ではなく、お腹がすいた時に軽食を何度も摂るスタイルの食生活の人が増えていて、レンジで温めるパスタなどが数多く販売されているということです。
 

 温めるだけの加工食品は、1人でサッと食事を済ませたい若者に人気

大人気となっているのが「ヘム」と呼ばれる大豆由来たんぱく質の人工肉を使ったハンバーガーです。あまりの人気に「ヘム」が品薄となり、開発した会社の収益が50%もアップしたという話には、会場から驚きと困惑の声が上がりました。

 

食への意識の変化と「食べる側の責任」

健康志向や加工食品を取り入れる傾向など、日本の若い世代とも通じるところがあるだけに、「人工肉」はショッキングな話題です。組合員からは「人口肉の原料の大豆はGM大豆なのか?」「BE表示の対象になるか?」などの質問が続きました。「ヘム」の原料はGM大豆ですが、本物の肉のような「おいしさ」と「ヘルシー」とされることに注目が集まり、遺伝子組み換え作物由来である点にはそれほどの関心は高まっていないということです。
 
アメリカの表示ルールについて質問する、戸田桃子さん(生活クラブ茨城)

今年9月に組合員の代表として訪米予定の三浦紀子さん(横浜北生活クラブ)と上野しのぶさん(生活クラブ山梨)からメッセージが伝えられました。

「遺伝子組み換えやゲノム編集など新しい技術が出てきて、その一部が規制対象外になる動きは日本にも見られます。生活クラブは、ゲノム編集の商業流通に懸念を表明し、安ち全性に疑問があるものは扱わない姿勢を示しました。私たち約40万人の、安全な食品がほしい気持ちは、作る人がいて初めて叶います。責任を持って食べていきますので、これからも安全な作物を作ってくださるようお願いします」
 
生産者の皆さんは、上野さん・三浦さんのコメントをうなずきながら聞いていました

飼料用NON-GMトウモロコシを栽培しているブルース・クラインシュミットさんとマイケル・クラインシュミットさんからは、「私たち農家は、消費する人々の需要があるからNON-GMトウモロコシの栽培を選んでいる」とコメントがありました。食べる人の意思が、作る人を動かすことを改めて確認できた交流会でした。

生活クラブはこれからも提携先のJA全農やCGB社とともに、飼料用NON-GMトウモロコシの消費を約束することで、NON-GM作物の生産を支えます。


*生活クラブの遺伝子組み換え作物に対する姿勢

1997年、生活クラブは消費材をつくる上での基本姿勢を示す「消費材10原則」で、遺伝子組み換え作物・食品は取り扱わないことを基本とし、やむを得ず使用する場合は情報を公開することを決めています。

【生活クラブ消費材10原則コラムVol.1】安全性と素材本来の味を大切にします(2018年7月30日活動レポート)
【2019年8月21日掲載】
 

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