だれもがずっと生活クラブを使い続けられるために「第2回リーディングサービス関係者交流会」を開催しました
生活クラブには、年をとっても障害があっても生活クラブを使いこなし、楽しむことをめざしたしくみがあります。そのひとつが「リーディングサービス」※です。11月9日に関係者交流会を開催しました。今後に向けての新たな展開について話し合い、他団体の取組みを学ぶことができました。
※生活クラブのカタログと一緒に毎月配付される『生活と自治』を、組合員のボランティアグループ「Yomu2」が音訳し、目の不自由な組合員や家族に音訳CDをお届けしています。
※生活クラブのカタログと一緒に毎月配付される『生活と自治』を、組合員のボランティアグループ「Yomu2」が音訳し、目の不自由な組合員や家族に音訳CDをお届けしています。
聴き手、読み手、作り手が意見交換
11月9日、音訳CD利用者・音訳者・組合員・『生活と自治』編集室職員など関係者が集まり交流しました。
利用者は「家族に読んでもらうこともなかなかできないので、音訳CDが届くことに感謝しています」「10年以上利用し、毎月楽しみです」「読み手のあたたかさを感じます」と感想を話し、リーディングサービスの意義をみんなで再認識することができました。
音訳者からは、音訳時の心がけややりがいについてさまざまな報告がありました。
「生活と自治」編集室職員は、音訳CDについて「わかりやすく工夫され、まっすぐな読みだと感じました。目で読むことを前提に『生活と自治』を作っていますが、声に出して読んでみることも重要なことだと改めて認識しました」と高く評価し、「音訳CD(音声データ)の一部分を『生活と自治』のウェブサイトに掲載して、だれでも試聴できるようにしたい」と提案し、実現に向けて準備をすすめることとなりました。
また、音訳に関心を持っている組合員の参加もあり、リーディングサービスへの力強い応援となりました。
取組みのヒントを得た講演会
講演会では、「見えにくくなってもやりたいことが見つかる場所」をテーマに塩田直子さん(NPO法人視覚障がい者ネットワークコトリナ)からお話を伺いました。以下のように、視覚障がい者を取り巻く状況や支援のあり方などについてさまざまに学ぶことができました。
・視覚障がい者の中で多いのは、中高年になってからロービジョン(目が不自由だけれどもある程度は見ることのできる)となる人。ロービジョンは、加齢や病気で徐々に目が不自由になっていくため支援の手が届きにくい状況にある。
・音訳図書(DAISY)などさまざまな技術や機器が近年急速に普及していて、上手に活用すれば生活や活動の幅を広げることができる。
・「コトリナ」では、単に視覚障がい者を支援するのではなく、サロンや音声パソコン、英会話教室など、視覚障がい者も晴眼者(視覚に障がいのない人)も一緒に活動し、誰もが気軽に集い安心できる場所にしている。
・音訳図書(DAISY)などさまざまな技術や機器が近年急速に普及していて、上手に活用すれば生活や活動の幅を広げることができる。
・「コトリナ」では、単に視覚障がい者を支援するのではなく、サロンや音声パソコン、英会話教室など、視覚障がい者も晴眼者(視覚に障がいのない人)も一緒に活動し、誰もが気軽に集い安心できる場所にしている。
塩田直子さん
今回の交流会で、さまざまな立場からの思いをお互いに聞くことができ、リーディングサービスの今後の展開を考えるためのとてもよい機会となりました。
【2020年1月8日掲載】