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加工用トマトの新たな生産者・丸エビ倶楽部が初めての収穫 人気の国産トマトケチャップの持続可能な生産と消費の確立へ大きな一歩

8月17日、生活クラブが購入した収穫機を使って収穫が行なわれた(茨城県茨城町)

国産トマトを100%使った生活クラブのトマトケチャップ。1びんに使うトマトは約12個(1個あたり平均80グラム換算)。フレッシュなトマトの味わいをいかしたピューレを詰め込んだ、素材の味をそのまま楽しめると人気の消費材です。しかし、このケチャップに欠かせない国産の加工用トマトの生産量は、後継者不足や輸入品の影響で減り続けています。

原料の持続可能な生産を目指し、2020年2月、生活クラブ連合会は国産加工用トマトの生産者や加工者と業務連携協定を締結しました。メンバーは生活クラブのトマトケチャップの提携生産者であるコーミ株式会社、新たに加工用トマトを栽培する茨城県の青果生産者・有限会社丸エビ倶楽部(くらぶ)、種子や苗の提供・栽培指導・ピューレへの加工を担う日本デルモンテ株式会社とトマトケチャップの共同購入を行なう生活クラブ連合会です。この4者で協力して、国産の加工用トマトの生産から加工、トマトケチャップの消費まですすめる事業の枠組みをつくりました。

丸エビ倶楽部は今年、初めてとなる本格的な栽培に取り組み、8月中旬にメンバーの畑で、加工用トマトの収穫を行ないました。
 

生活クラブの提携生産者「丸エビ倶楽部」が、加工用トマト栽培に初挑戦

丸エビ倶楽部は、生活クラブと20年以上提携してきた青果の生産者です。茨城県茨城町を中心に約60軒の農家が集まり、堆肥などの有機質肥料を使い、微生物を活かした土づくりをしています。大根などの根菜をはじめその他葉物、果菜など幅広く生産していますが、加工用トマトの栽培は初めてのことです。

今年、丸エビ倶楽部に所属する5人の生産者が加工用トマトの栽培に取り組み、全体で約3.5ヘクタールの畑に約6万本の苗を定植しました。当初の生育は順調でしたが、この夏全国でも観測された異常気象で、加工用トマトの畑は想定外の状況に見舞われました。7月のあいだ連日続いた長雨の影響による、トマトの疫病の発生です。トマトの疫病が発生すると葉が枯れてしまい、実にじゅうぶんな栄養が行き届かなくなってしまいます。

そのうえ、8月に入ると連日の高温により急速にトマトが成長し、収穫が間に合わずに実が腐るといった被害も出ました。丸エビ倶楽部全体での収穫高目標は200トンのところ、約100トンの加工用トマトが出荷されたそうです(8月12日現在)。

このような状況の中、8月12日、丸エビ倶楽部の菅谷庄一(すがや しょういち)さんが所有する1.2ヘクタールの畑で、加工用トマトの収穫が行なわれました。
この日は30℃を超える真夏日となりましたが、トマトの葉が青々と広がる畑で、菅谷さんを中心とする16人が収穫作業を実施。地面にしゃがみ、トマトの色づき具合を1個ずつ確かめて手作業で摘んでいきました。
1つずつトマトの成熟度を確認しながらの収穫
生食用のトマトより小ぶりで果皮が厚いのが特徴
菅谷さんの畑にも悪天候による被害がありました。そのため当初は機械を使った収穫を予定していましたが、収穫量を上げるために手収穫に変更。機械で一度に刈り取るのではなく、成熟したものから順に手作業で摘んでいきます。この収穫は10月まで続ける予定です。
きびしい状況のなかでも、トマトをしっかりと育てることができた一番の理由を「これまでの土づくりにあるのでは」と菅谷さんは語ります。

今回加工用トマトを栽培した畑では、定植する前に堆肥などをまき4~5ヵ月かけて土の状態を整えてきました。さらに菅谷さんは毎朝4時に起きて畑をまわり、トマトの状態をこまめに確認。そのかいあってトマトの疫病の発生にいち早く気づき、徹底した病害対策を行なうことで、病気の広がりを食い止めることができたといいます。

加工用トマトの収穫機械を生活クラブが購入、丸エビ倶楽部に貸与

収穫作業の効率を上げるため、生活クラブ連合会は加工用トマト収穫専用の機械を購入。丸エビ倶楽部にその機械が貸与され、8月17、18日には茨城県茨城町にあるメンバーの萩谷秀一(はぎや しゅういち)さんの畑で、機械を使った収穫作業が行なわれました。

今回栽培した加工用トマトは、日本デルモンテが開発した、実が枝から離れやすい品種。そのため、収穫機が振動を与えるとポロポロと実が落ちます。中に混ざった、まだ青く未熟なトマトは人の手で除かれ、赤くしっかり結実したトマトだけが、ベルトコンベアで機械の後部へ。後ろを並走するコンテナ車に出荷用のトマトが集められます。
出荷できるものだけ選別され後ろのコンテナへ
ひと畝収穫するとコンテナの半分ほどが埋まる
思いがけない天候の影響に悩まされ試行錯誤の初年でしたが、菅谷さんの目はすでに次を見すえています。
「来年は収穫高を上げて実績をのばし、加工用トマトの栽培に興味を持つ農家をもっと増やしたい。今年の経験をもとに畑の管理を徹底させていきます。」

1.2ヘクタールの畑で16名の従業員とともに加工用トマトを育てる菅谷庄一さん(茨城県鉾田市)

国産加工用トマトを作り続けるために

生活クラブのトマトケチャップは、取り扱いが始まってから40年以上も組合員に愛されているオリジナル品です。その人気の一方で、原料となる国産加工用トマトの生産量は減少の一途をたどっています。

理由のひとつは後継者の問題。加工用トマトは地面に這わせて栽培します。その実は真夏に一斉に熟すため、一つひとつ手摘みで行う収穫作業は、農家にとっても重労働です。また、安価な輸入品が増加したこともあり、日本国内での生産量は1998年の64,856トンから、2018年には28,141トンにまで減少しました。

さらに2018年には、生活クラブの提携産地が異常気象に見舞われ、トマトケチャップの原料の加工用トマトが足りなくなるという状況に。翌2019年に供給したトマトケチャップは、米国産の有機トマトペーストを使って生産せざるを得なくなりました。

このような状況を受け、2020年2月、加工用トマトの持続可能な生産をめざし、生活クラブ連合会は加工用トマトの関係者と「加工用トマト並びにトマトピューレの取り扱いに関する業務連携協定書」を締結。国産原料の生産から加工、ケチャップの製造、消費までを、安定して維持していくため、4者が互いに協力することになりました。

業務連携協定によって、生活クラブのトマトケチャップを製造するコーミは、丸エビ倶楽部に加工用トマトの栽培を委託、生活クラブ連合会は収穫に必要な機械を購入して、丸エビ倶楽部に貸与。日本デルモンテは加工用トマトの種子や苗を供給し、栽培指導ならびに収穫後のピューレ加工を担います。
※出典:全国トマト工業会資料「加工用トマトの年次別生産実績(4月~3月)」
 

国産原料のトマトケチャップを、組合員や生産者とともに支える

生活クラブでは、これまでにも生産者と協力し、国産の加工用トマトの生産を積極的に支えてきました。2000年代初めからコーミとともに国内各地に提携産地を広げてきたほか、組合員が苗の定植と収穫に参加する援農も行なっています。

今年収穫した加工用トマトは、10月中旬頃からトマトケチャップの製造に使用される予定です。これからも国産原料のトマトケチャップをつくり、食べ続けられるようにするために、生活クラブは今後も生産者と協力し加工用トマトの産地を広げる活動をすすめていきます。
 
鉾田市にある菅谷さんの畑にて。青空が広がる中、奥に広がる畑で収穫作業が続いた
【2020年9月14日掲載】
 

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