「六ヶ所再処理工場」稼働に反対する意見書を生協と消費者団体の連名で提出
青森県六ヶ所村にある「六ヶ所再処理工場」は、日本国内の各原子力発電所で燃やされた使用済み核燃料から燃え残りのウランとプルトニウムを取り出し、燃料として繰り返し使う「核燃料サイクル」の中核施設です。
2011年3月の東日本大震災以降、耐震設計を含め安全対策措置における新規制基準を満たすかどうかの審査が続いていましたが、2020年7月29日に行われた原子力規制委員会で、「新規制基準に適合」とする審査書が受理され決定されました。
生活クラブ連合会では、2020年5月に実施されたパブリックコメントで、安全性への問題および「核燃料サイクル」には実効性がないことを意見提出しました。今回の審査決定を受けて、他生協や消費者団体とともに構成する「『六ヶ所再処理工場』に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク」として、「六ヶ所再処理工場」稼働に反対する意見書を内閣総理大臣、経済産業大臣、原子力規制委員会委員長へ提出しました。
2020年10月15日
原子力規制委員会は 7 月 29 日に開催された定例会において、青森県六ケ所村にある日本原燃の再処理工場について、稼働の前提となる安全審査の合格を正式に決めました。
2011 年 3 月、東京電力福島第一原子力発電所が取り返しのつかない大きな事故を起こし、私たち市民は放射能による被害がいかに甚大かを目の当たりにしました。福島県をはじめとする多くの市民が生活や健康を奪われ、9年半を経過した今でも放射能汚染への不安や避難生活を余儀なくされています。
「六ヶ所再処理工場」は本格稼動時に、年間800トンもの使用済み核燃料を処理し、その過程で大気中や海中に大量の放射能を放出し、放射能は消えることなく空と海の両方にひろがり、東北地方はもとより東日本全域が、放射能汚染の直接的な脅威と恐怖にさらされます。万が一、事故が発生し「高レベル放射性廃棄物」が環境中に排出されれば、東京電力福島第一原子力発電所事故をはるかに上回る壊滅的な被害を招く恐れがあります。
2006年~2008年に実施されたアクティブ試験ではガラス固化(再処理後の放射性廃液を地中埋設するための処理)の失敗が続き、アクティブ試験の評価が未了にもかかわらず、今回の審査で合格としたことは、全国の原発を再稼働させ、核燃料サイクルと核のゴミ処理を一挙に推進させようと躍起になっているのが透けて見えます。
「高速増殖原型炉もんじゅ」の廃炉に代表されるように、そもそも日本の核燃料サイクルは実質的に破綻しているのは明らかです。さらには、原発については安全対策コストが高騰し、利用の見直しや建設断念の動きが目立ちます。世界のエネルギー情勢は大きく変化している昨今、原発や核燃料サイクルの推進を追求するのではなく、再生可能エネルギーの利用促進や技術開発への取り組みを重視すべきです。
私たちは、豊かな農畜水産物の恵みを享受し続けられる持続可能な社会の構築を望みます。以上のことから、「六ヶ所再処理工場」の稼働に対し強く反対します。
2011年3月の東日本大震災以降、耐震設計を含め安全対策措置における新規制基準を満たすかどうかの審査が続いていましたが、2020年7月29日に行われた原子力規制委員会で、「新規制基準に適合」とする審査書が受理され決定されました。
生活クラブ連合会では、2020年5月に実施されたパブリックコメントで、安全性への問題および「核燃料サイクル」には実効性がないことを意見提出しました。今回の審査決定を受けて、他生協や消費者団体とともに構成する「『六ヶ所再処理工場』に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク」として、「六ヶ所再処理工場」稼働に反対する意見書を内閣総理大臣、経済産業大臣、原子力規制委員会委員長へ提出しました。
2020年10月15日
内閣総理大臣 菅 義偉 殿
経済産業大臣 梶山 弘志 殿
原子力規制委員会 委員長 更田 豊志 殿
経済産業大臣 梶山 弘志 殿
原子力規制委員会 委員長 更田 豊志 殿
私たちは六ヶ所再処理工場の稼働に反対します。
私たち「『六ヶ所再処理工場』に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク」は、豊かな自然環境・生命・食べ物を放射能汚染から守ることを目的に、消費者と生産者とが連携し、動き出せば膨大な放射能を放出し続けることになる六ヶ所再処理工場の稼働に2007年から反対してきました。原子力規制委員会は 7 月 29 日に開催された定例会において、青森県六ケ所村にある日本原燃の再処理工場について、稼働の前提となる安全審査の合格を正式に決めました。
2011 年 3 月、東京電力福島第一原子力発電所が取り返しのつかない大きな事故を起こし、私たち市民は放射能による被害がいかに甚大かを目の当たりにしました。福島県をはじめとする多くの市民が生活や健康を奪われ、9年半を経過した今でも放射能汚染への不安や避難生活を余儀なくされています。
「六ヶ所再処理工場」は本格稼動時に、年間800トンもの使用済み核燃料を処理し、その過程で大気中や海中に大量の放射能を放出し、放射能は消えることなく空と海の両方にひろがり、東北地方はもとより東日本全域が、放射能汚染の直接的な脅威と恐怖にさらされます。万が一、事故が発生し「高レベル放射性廃棄物」が環境中に排出されれば、東京電力福島第一原子力発電所事故をはるかに上回る壊滅的な被害を招く恐れがあります。
2006年~2008年に実施されたアクティブ試験ではガラス固化(再処理後の放射性廃液を地中埋設するための処理)の失敗が続き、アクティブ試験の評価が未了にもかかわらず、今回の審査で合格としたことは、全国の原発を再稼働させ、核燃料サイクルと核のゴミ処理を一挙に推進させようと躍起になっているのが透けて見えます。
「高速増殖原型炉もんじゅ」の廃炉に代表されるように、そもそも日本の核燃料サイクルは実質的に破綻しているのは明らかです。さらには、原発については安全対策コストが高騰し、利用の見直しや建設断念の動きが目立ちます。世界のエネルギー情勢は大きく変化している昨今、原発や核燃料サイクルの推進を追求するのではなく、再生可能エネルギーの利用促進や技術開発への取り組みを重視すべきです。
私たちは、豊かな農畜水産物の恵みを享受し続けられる持続可能な社会の構築を望みます。以上のことから、「六ヶ所再処理工場」の稼働に対し強く反対します。
「六ヶ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク
呼びかけ団体 生活協同組合あいコープみやぎ
グリーンコープ共同体
生活クラブ事業連合生活協同組合連合会
特定非営利活動法人 日本消費者連盟
パルシステム生活協同組合連合会
【2020年10月30日掲載】
呼びかけ団体 生活協同組合あいコープみやぎ
グリーンコープ共同体
生活クラブ事業連合生活協同組合連合会
特定非営利活動法人 日本消費者連盟
パルシステム生活協同組合連合会
【2020年10月30日掲載】