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国産牛乳の持続可能な利用のためにチーズ工場を新設! 組合員とともにつくる新たなチーズ開発もスタート

新生酪農(株)が栃木県に新設したチーズ工場外観

生活クラブの人気消費材、パスチャライズド牛乳。1979年から40年以上にわたって提携してきた生産者が、千葉県に本社を置く新生酪農株式会社(※1)です。そしてその新生酪農の、栃木県那須塩原市の自社工場内に、この度チーズ工場が新設されました。パスチャライズド牛乳と同じ指定酪農家の原乳を使ったチーズ事業に取り組むことで、牛乳を幅広く飲み、そして食べて活用し、国内酪農の振興を目指しています。現行の消費材の製造場所を新工場へ移し、さらに新しいチーズも開発・生産していく予定です。
また3月10日には、「牛乳ビジョンフード産地推進会議(※2)」を開催しました。生活クラブの組合員と新生酪農の生産者がオンラインでつながり、新工場建設の経過や意義、さらに新規品開発のさきがけとなる意見交換を行いました。

(※1) 新生酪農株式会社:生活クラブ生協と酪農生産者が共同出資し、1978年に設立された生活クラブの関連会社。各地の生活クラブ生協へ「パスチャライズド牛乳」や乳製品を供給しています。
(※2)生活クラブでは、牛乳、お米、青果物、鶏卵、畜産品など、そのまま食べ、加工食品の原料にもなる食べ物を大切にしています。この食べ物を将来にわたって生産、流通、消費していくために、生産者と消費者がともにビジョンをもったものを造り出そうと「ビジョンフード」と名づけました。生産者と消費者が互いのビジョンを形にするため、同じ立場で話し合う場が「ビジョンフード産地推進会議」です。

新工場で製造したチーズは今秋から組合員のもとへ

2021年1月に完成した新工場の総延べ床面積は298平方㍍(増築面積90平方㍍)、総建設費は3億円。新生酪農千葉工場で製造してきた「房総のかおるチーズ」「房総のさけるチーズ」などの消費材に加え、これまで全国酪農業協同組合連合会(全酪連)に製造を委託してきたゴーダチーズを製造します。工場内にはすでに製造機が設置され、試運転が始まりました。

新たに製造する予定のゴーダチーズには、大きく分けて8つの工程があります。温めた生乳にレンネット(※3)を加えて凝固させ、ホエイ(※4)と分離させ型に詰めたあと、プレス機で押し固めてから塩を加え、さらに熟成させます。
 
チーズプレス機(型に詰めたカードに圧力をかけて成形する機械)

さらに新たな取り組みとして、フレッシュモッツァレラチーズの製造にも取り組むことが決定しています。国内の新鮮な生乳が手に入れられる環境だからこそつくれるモッツァレラチーズは、2021年10月頃から生活クラブの消費材として登場し、組合員のもとに届けられる予定です。
熱湯の中で練り上げられるモッツァレラチーズ
できあがったモッツァレラチーズは保存水(食塩水)と一緒に自動で袋詰めされる
(※3)レンネット:生乳を固める作用のある酵素の一種。
(※4)ホエイ:牛乳から脂肪とタンパク質を取り除いた後に残る半透明の液体。

国産チーズの製造を持続可能にするための工場をめざして

日本国内におけるチーズの消費量は年々増加しています。一方で国産割合は減少傾向にあり、酪農家の減少などによる原料の生乳が不足していることが一因と考えられています。

生活クラブの消費材「シュレッドチーズ」の原料の一部となるゴーダチーズは、全酪連に製造を委託してきました。しかし先述の生乳不足により、全酪連ではチーズなどの乳製品の安定生産が難しくなり、ゴーダチーズをつくる全酪連の北福岡工場(岩手県)での事業も大幅に縮小されることになりました。そこで、これからも国産の牛乳を使ったチーズをつくり、飲料としてだけでない牛乳の利用を伸ばしていくために、新生酪農は全酪連からのチーズ事業の引き継ぎを協議。2019年度に合意がまとまり、栃木工場内にチーズ工場を建設し、事業を移管することになりました。今後は全酪連から技術提供を受けながら、生活クラブの消費材に加え全酪連のチーズ製造も担うことで、国内の酪農生産者の生乳を活用することなども期待されています。

組合員が「食べたい」の声を届けることで持続可能な生産と消費をつくる

牛乳ビジョンフード産地推進会議に参加した組合員・生産者・生活クラブ連合会職員

3月10日(水)の牛乳ビジョンフード産地推進会議では、生産者と生活クラブ連合会担当職員から工場新設への経緯などを説明した後、新工場で今後開発するチーズの新規消費材について組合員と意見交換を行いました。

福祉クラブの組合員・菅原寿美子さんから「いま人気が出てきている『ブッラータチーズ』はつくれるのか」と質問がありました。ブッラータチーズとは、巾着状のモッツァレラチーズの中にクリームと細かく刻んだモッツァレラチーズを入れた、イタリア生まれのチーズのことで、トロっとしたクリームとモチモチのモッツァレラが楽しめると、いま話題のチーズです。この質問に対し新生酪農の安田忠さんの答えは「機械で製造するのはなかなか難しいのでは」とのこと。日持ちしないクリームなどを使用するため消費期限がとても短く、全国の生活クラブでの取り組みを実現させるのはかなり大変だそうです。しかしウェブ限定の取り組みや、4都県のデポーのみでの扱いなどとすれば、実現不可能なことではないと安田さんは話し、参加者からは期待の声が上がりました。

生活クラブでは、生乳を余すことなく利用するために、新生酪農と協力してさまざまな乳製品を作っています。とくに若い世代から人気の高い、酸味を抑えた「生乳100%ヨーグルト」も、組合員との共同開発の中から生まれました。ブッラータチーズのように、現在の機械や物流システムでは実現が難しいとされるアイデアでも、組合員が“食べたい”“つくりたい”と思うものを直接生産者に伝えることができるのが、ビジョンフード産地推進会議をはじめとする生活クラブという組織の特長です。コロナ禍において、同じ場所に集まることができなくても、こうしてリモートで組合員と生産者が話し合う場をつくり続けることが大切だといえるのではないでしょうか。

新工場の運用は、まだ始まったばかり。まずはこの場所で安定した国産チーズの製造をすすめる一方で、組合員と生産者がお互いに話し合いながら新たな開発に取り組み、持続可能な生産と消費を考えていきます。
【2021年4月19日掲載】
 

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