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受け取る人も寄付する人も。「デポー」でつながる地域の輪 かわさき生活クラブたかつデポー フードバンク活動

新型コロナウイルスの感染拡大が始まってから2年がたとうとしている。この間、誰もが不自由な生活を強いられ、地域には、さまざまな不安や困窮、格差が広がった。少しでも困難な状況を解決し、誰もが心豊かに暮らす地域をつくろうと、かわさき生活クラブ生協(神奈川県)の店舗、たかつデポーに集う組合員が中心になり、地域に新たな試みを広げようとしている。

子どもたちへの思い

かわさき生活クラブ・たかつデポー店舗前でのフードパントリー活動
 
8月の暑い日、米、レトルト食品、菓子など数種類の食品を詰めた大きな段ボール箱十数個が、神奈川県川崎市にある、かわさき生活クラブの店舗「たかつデポー」に届いた。公益社団法人「フードバンクかながわ」から毎月1回届く食品で、搬送は川崎医療生協の職員と組合員が担う。

デポーの集会室に待機していた「たかつフードバンクチーム」のメンバー8人が、段ボール箱から次々に食品を取り出し、手早く50人分のセットをつくる。月1回のこの作業も5回目となった。セットされた食品は、毎月第4土曜日の午後、店舗前で必要な人たちに配布される。

かわさき生活クラブの組合員が、たかつデポーを拠点にした「フードバンク活動」を始めたのは2021年の4月。店内に回収場所を常設し、組合員に食品の寄付を呼びかけるフードドライブ活動の一方、毎月1回、食品の配布活動(フードパントリー)を行う。

たかつフードバンクチームは、たかつデポー・共済たすけあい委員会のメンバーと、近隣にある川崎医療生協・溝ノ口支部の組合員、職員を中心とする二つの生協の混成チームだ。それぞれの生協が組合員に活動を提案、参加を呼びかけたところ、すぐに意思ある人たちが20人以上集まったという。

きっかけは、昨年12月、かわさき生活クラブが主催した学習会だ。18年に県内の生協など12団体で設立し、相互扶助の社会を目指して活動するフードバンクかながわについてのものだった。たかつデポー・共済たすけあい委員長で、現在この活動のリーダーでもある浅田美鈴さんは、参加した時のことを次のように話す。

「日本の子どもの7人に一人が貧困だという報道は知っていましたが、今ちゃんと食事ができない家庭や、食に困っている一人暮らしの学生が本当にいるんだと衝撃を受けました」。学習会の中では「支援されたお米を久しぶりに炊き、電気釜にご飯があるのを見て、子どもが本当にうれしそうでした」という利用者の感想も紹介された。浅田さんはそれを聞いて涙が止まらなかったと言う。自身も二人の小学生の子どもを持ち、とてもひとごととは思えなかった。「居ても立ってもいられない思いで私にも何かできることがないかと考えました」と当時を振り返る。
 
たかつデポー・共済たすけあい委員長の浅田美鈴さん。「たかつフードバンクチーム」のリーダーでもある

地域内の連携が後押し

かわさき生活クラブ、川崎医療生協の大勢のメンバーが支えている

かわさき生活クラブは、21年から25年までの活動を描いた「第4次中期計画」で、「誰もがこころ豊かに暮らせる共生社会づくりを目指し、フードバンクの取り組みをひろげることから支え合える地域社会づくりをすすめる」という方針を掲げる。先の学習会はこの方針に基づいて実施され、それが浅田さんの思いにつながった。

一方、同時期に市内で同様の構想を描いていたのが川崎医療生協だ。神奈川県には自治体ごとに、複数の生協が集まり安心できる地域社会づくりのために定期的に協議する「生協運営協議会」がある。同会のメンバーであった川崎医療生協がフードパントリー活動を提案、かわさき生活クラブがこれを受け、具体的な連携が一気に進んだという。

活動開始にあたってまず重要なのは、食品を必要としている人たちにこの場を知らせることだ。チラシを作り近隣、特に大学の施設などを中心に配布した。組合員のつながりや、共にまちづくりの活動を進める若者たちのネットワークを通じて広報した他、町内会にも働きかけた。あらゆるつながりを活用した結果、毎月30人以上の人たちが利用するようになった。

市内には地域活動をするNPO法人も多い。そのひとつ、子どもや若者たちの活動を支援するNPO法人「フリースペースたまりば」とも提携、残った食品を引き受けてもらい、提供食材は余すことなく活用されている。

地域に開かれたデポー

最近は、大手スーパーなどでも、社会貢献のためにフードドライブを常時、行っているところも多いが、たかつデポーの取り組みの特徴は、地域の中で他の団体と連携して進めている点だ。

デポーのフードドライブで集まった食品は、生活クラブ職員や配送ワーカーズの協力でいったんフードバンクかながわに送られる。そこで他の団体や個人から寄せられた食品とも組み合わされ、50人分の食品がバランスよく箱詰めされる。これを月に1回、川崎医療生協のメンバーがデポーに搬送する仕組みだ。利用者にとって使いやすい形となる他、一連の活動のさまざまな場面に地域の人々が集い、活動することで多くの人の関心も寄せられる。

たかつフードバンクチームは、今後、二つの生協の組合員だけでなく、広く地域の人たちにもメンバーとしての参加を呼びかけたいと考えている。「直接活動に参加できなくても、デポーの米を購入して寄付してくれる人や、活動に役立ててほしいとお金を寄付してくれる人もいます。デポー店内でも、フードバンク活動についてアナウンスが流れ、運営するワーカーズメンバーの協力もあります。デポーという店舗がある強みです」と浅田さん。今後は、気兼ねなく誰もが気軽に食品を受け取れる場所づくりに力を入れていきたいと言う。

「医療生協で行う健康チェックやこれまでもデポーで行ってきたファイバーリサイクル(古着の回収)の場を活用する他、フリーマーケットなどのイベントを行い、地域の人たちが誰でも立ち寄れる場にしたい。食品を受け取る人も、食品を寄付する人も気軽に参加できるようになったらいいですね」(浅田さん)

 
フードドライブの回収ボックス
デポー店内に設置されている回収ボックス。賞味期限が残り2カ月以上の常温管理可能な食品の寄付を呼びかける
撮影/諸星美保
文/戸田美智子


★『生活と自治』2021年11月号 「生活クラブ 夢の素描(デッサン)」を転載しました。
【2021年11月30日掲載】
 

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