「若者おうえん基金」と支援活動の展望
10月10日に「第4回 首都圏若者サポートネットワークシンポジウム」を開催しました。「若者おうえん基金」を活用した団体による支援活動、生活クラブでの体験就労などの報告を共有し、今後を展望しました。
基金で支える「校内居場所カフェ」に集う高校生
NPO法人パノラマは「若者おうえん基金」の先駆的実践枠で助成を受けました。神奈川県内の2つの公立高校で校内居場所カフェを開き、生徒たちの個人相談を行なっています。
代表理事の石井正宏さんは、「高校生が自ら支援窓口に来ることはないです。お菓子や飲み物があって、教師でない大人がいる校内カフェなら多様な子どもたちと出会えます。何気ない会話をする中で少しずつ〝信頼〟を貯めて、生徒たちの悩みや相談を受け止めます。それが、中退や進路未決定を防ぐことにもつながります。中には虐待などの家庭環境にあっても、社会的養護につながらないまま大きくなった子たちもたくさんいます。親からアルバイト収入を当てにされたり、ヤングケアラーだったりしても、抜け出そうとしないのです。彼らが新しい自分の人生を歩むことを応援していきたい」と報告しました。
代表理事の石井正宏さんは、「高校生が自ら支援窓口に来ることはないです。お菓子や飲み物があって、教師でない大人がいる校内カフェなら多様な子どもたちと出会えます。何気ない会話をする中で少しずつ〝信頼〟を貯めて、生徒たちの悩みや相談を受け止めます。それが、中退や進路未決定を防ぐことにもつながります。中には虐待などの家庭環境にあっても、社会的養護につながらないまま大きくなった子たちもたくさんいます。親からアルバイト収入を当てにされたり、ヤングケアラーだったりしても、抜け出そうとしないのです。彼らが新しい自分の人生を歩むことを応援していきたい」と報告しました。
校内居場所カフェ(NPO法人パノラマ)
若者が生活クラブで体験就労
首都圏若者サポートネットワークに参加する各生協からは、社会的養護から巣立った若者を地域で応援する取り組みが報告されました。生活クラブ東京副理事長の小寺浩子さんは、「体験就労プログラムを用意し、希望する若者がセンターやワーカーズなどで実際に働くしくみづくりを進めている」と話しました。働く場をたくさん持つ生活クラブグループに期待が寄せられています。
首都圏若者サポートネットワークと『若者おうえん基金』
首都圏若者サポートネットワークは、子ども・若者支援に携わる団体や協同組合などが連携し、社会的養護のもとで育った子ども・若者たちが、社会のなかでみずからの力を発揮して生きていくことを応援しています。
2018年に「若者おうえん基金」を設立し、社会的養護から巣立った若者たちに寄り添って活動する伴走支援者に助成をしています。生活クラブは東京・神奈川・埼玉の組合員が毎年寄付を行ない、資金面でのサポートに大きく寄与しています(2020年度の3単協寄付合計は、14,725,000円)。
*生活クラブ千葉は独自に「子ども若者未来基金」に取り組んでいます。
2018年に「若者おうえん基金」を設立し、社会的養護から巣立った若者たちに寄り添って活動する伴走支援者に助成をしています。生活クラブは東京・神奈川・埼玉の組合員が毎年寄付を行ない、資金面でのサポートに大きく寄与しています(2020年度の3単協寄付合計は、14,725,000円)。
*生活クラブ千葉は独自に「子ども若者未来基金」に取り組んでいます。
親と一緒に暮らせない子どもたち45,000人
日本には、貧困や虐待、両親の不慮の事故・病気などの理由から親と一緒に暮らすことができず、児童養護施設などの社会的養護のもとで育つ子どもたちが約45,000人います。子ども・若者たちの多くは精神や人間関係の形成に不安を抱えながらも、原則として18歳までに自立を求められます。就職や進学後も家族などに頼ることができない中で、さまざまな困難に直面しています。
【2021年12月14日掲載】