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生協の食材宅配【生活クラブ】
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会って話してつながって、ほしい社会は自分でつくる 生活クラブ滋賀

生活クラブ連合会は、全国21の都道府県にある33の生活クラブの単位生協(単協)で構成される。このうち最も「若い」単協が2009年設立の生活クラブ(滋賀)だ。ここ数年着実に組合員数を増やし、22年9月には新センターへ移転する予定だ。子育て世代の組合員が手探りで立ち上げたワーカーズ・コレクティブも事業開始目前。大勢の組合員が「創りあげる過程」を楽しんでいる。

個配からのスタート

理事会メンバーとワーカーズ・コレクティブを立ち上げた組合員。前列左端が理事長の秋久保由紀さん。後列左端が専務理事の山下崇輝さん(移転前のセンタートラックヤードにて)

生活クラブ(滋賀)の設立準備は、リーマンショック後の2008年に始まった。生活クラブの多くの単協が本格的に個別配送を導入していった時期と重なる。きっかけは、生活クラブ京都エル・コープの職員、山下崇輝(むねき)さん(現・生活クラブ滋賀専務理事)が結婚して滋賀県で暮らし始めたこと。同県で、生活クラブをつくろうと決意した人々と共に設立準備会を立ち上げ、京都エル・コープの支援を受け、配送を始めた。

理事長の秋久保由紀さんは、「生活クラブは班別予約共同購入を基本に展開してきた生協ですが、私たちは個配からスタートしました。それもあって、個と個をつなげることを大事にしています」と話す。知り合いのいない滋賀県に転居し家にこもりがちだったという秋久保さん。生活クラブに加入し、「企画に参加して、どはまりした」と笑う。

新型コロナウイルスの感染拡大以降、会議や交流会のオンライン化が急速に進んだが、生活クラブ(滋賀)はこの間、対面の活動を止めていない。屋外で密にならないように開催するなど、感染防止対策を工夫しながら、実際に会って話すことを手放さずに運営してきた。「個と個をつなぐために、さまざまな企画を考え、実施しています。そこで出会い話すと、参加した人たちの興味関心がわかり、私たちも刺激を受ける。キャッチしたら『それ、一緒にやってみない?』と誘っています」

自分発だから楽しい


滋賀県には、日本最大の湖、琵琶湖があり、その環境汚染を市民活動によって改善した歴史がある。かつては環境問題をテーマに活動する生協も存在した。秋久保さんは、環境問題を特に意識してはいないというが、せっけんを入り口に水と暮らしを考える「びわ湖環境委員会」は、滋賀ならではのネーミングだ。昨年は、せっけん利用を推進する全国規模の集会「シャボン玉フォーラム」(せっけん運動ネットワーク主催)の受け入れ団体にもなった。残念ながらコロナ禍によりフォーラム自体は中止となったが、準備の過程で地域のさまざまな市民や企業と出会ったことで活動に広がりが生まれた。

昨年、びわ湖環境委員会では、ヨシの保全に関心を持つ組合員とともにヨシ刈り体験を企画した。ヨシは水質改善に役立つイネ科の植物で、刈り取ることで翌年新たに良質のヨシが生えてくる。時代の流れとともにヨシぶきの屋根やヨシ戸は衰退し、ヨシで編んだすだれ「よしず」も今では大半が輸入品だ。出口を失った国産ヨシを普及させ、保全しようと試みる地元の業者の協力を得ての実施だった。参加した担当理事は「ヨシ刈りはめっちゃ楽しい」と笑顔を見せる。委員会はミニよしずやヨシのヒンメリ(北欧伝統の多面体モビール)など、暮らしの中でヨシを使う提案をし、ワークショップも開催している。

湖だけでなく森にも目を向けようと立ち上がったのは「JUNKAN委員会」だ。森、川、暮らし、湖の好循環をテーマに、東近江市の森林組合の協力で森を視察するなど、森と関わり、森を学ぶ活動をしてきた。そうした地域とのつながりを探る中で、木組みの積み木「KUMINO(クミノ)」と出会い、滋賀独自の消費材として取り組んだ。やや高価なこともあって、供給には課題があるが、今後さまざまな形で、暮らしに木を取り入れる提案をしていこうと考えている。

必要だと思う人がいるから活動する。自分の興味関心をもとに行動するから楽しく人を誘える。自発的な活動で、配達エリアでない地域の市民が仲間を募り、班配達のコースをつくりあげた。「こうあらねばならない」といった固定概念に縛られない柔軟な組織運営が、子育て世代の活動参加につながっている。

はじめてのワーカーズ

業開始に向け打ち合わせを重ねるワーカーズ・コレクティブ「たすき星」のメンバー

今春事業開始予定の「たすき星」は、生活クラブ(滋賀)の組合員が初めてつくるワーカーズ・コレクティブだ。子育て世代の組合員が中心となり、昨年から託児事業を試験的に行なってきた。同じ保育施設に子どもを通わせる保護者が集まって、子育てをしながら働く良い方法はないか話し合ううちに、ワーカーズという働き方を見つけたという。

「生活クラブとワーカーズとの関係すら知りませんでした。ワーカーズ・コレクティブとワーカーズ・コープがあって、どちらの本も読んでみたけれど、立ち上げ方がわからなくて」と話すのは、メンバーの田中恵美さん。ワーカーズコレクティブ・ネットワーク・ジャパン(WNJ)の存在を知り、「これはもう教えてもらうしかないと電話をしたら、『あら、滋賀にも生活クラブがあるの? 生活クラブを通じて依頼があれば、立ち上げの伴走ができるわよ』という返事をいただいたんです」

たすき星のメンバーは現在6人。事業内容は子どもの一時預かりと親子の居場所事業だ。週に1回、メンバーは持ち回りで自宅を託児ルーム「とまり木」として開所、未就園の子どもも連れて働くことができる。出資してメンバーにならなくても、託児ケアの仕事に参加できる「サポーター」という仕組みもつくった。開所日には、スタッフを託児班と調理班に分け、調理班は、ごはんとみそ汁の昼食、持ち帰り用の総菜をつくる。託児ケアの仕事のあとは、各自ごはんを炊くだけで夕食にできる。

こうした仕組みは、どういう働き方をしたいか、どうしたら無理せず持続できるか、メンバーで意見を出し合って決めてきた。問題に突き当たるたびに、組合員やWNJのスタッフに相談し、アドバイスをもらうという。

起業の理由を田中さんは、「私自身、子育てでとてもつらくなったときに、どこかほっとできる場所があればよかったなと思いました。子どもたちが幼稚園や小学校に通うようになった今、あの経験を生かして、地域にも、自分たちにも必要な事業をしたいと考えたんです」と話す。お試しの期間には7カ月の赤ちゃんを初めて人に預けるという母親も訪れた。1時間後、「ゆっくりランチができました」と迎えに来たときは、メンバーみんなが、やりがいを感じたと言う。

今後は、出張託児や地域の保育情報の提供の他、講座やイベントの企画の開催にも挑戦したいと夢を膨らませる。地域でつくる米こうじと無農薬の大豆でみそを仕込む準備も進む。メンバーの話し合いを基本に、人に頼り、頼られながら、一歩ずつ前進するたすき星。応援したくなるワーカーズ・コレクティブだ。
撮影/丸橋ユキ
文/本紙・元木知子
★『生活と自治』2022年4月号 「生活クラブ 夢の素描(デッサン)」を転載しました。
 
【2022年4月30日掲載】
 

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