生物多様性の保全のために遺伝子組み換え樹木を認めない態度を貫いてください 生活クラブ連合会がFSCジャパンあてに公開書簡を送付
FSC認証紙を使用する生活クラブ連合会は、FSC総会の決定を歓迎
生活クラブ連合会は12月6日の理事会で、FSCジャパンとFSCインターナショナルへ公開書簡を送付することを決定しました。10月のFSC総会で、遺伝子組み換えユーカリをFSC認証で認める動議が否決されたことを歓迎する内容です。
生活クラブ連合会は、地球生態系のためにカタログ類のFSC認証紙への切り替えをすすめてきました。また、遺伝子操作技術については、食の安全性、生物多様性などの観点から反対の立場をとっています。
送付した書簡は次の通りです。
2022年12月6日
代表 太田猛彦 様
生活クラブ事業連合生活協同組合連合会
会長 村上彰一
会長 村上彰一
遺伝子組み換えユーカリについての公開書簡
生活クラブ事業連合生活協同組合連合会(略称:生活クラブ連合会)は、北海道から兵庫県までの都道府県で活動する34の生活クラブ生協の連合組織です(組合員数約42万人)。生活クラブ連合会は、“サステイナブルなひと、生活クラブ” をスローガンとして掲げ、生産から消費、廃棄に至るすべての過程で「安全・健康・環境」を最大限に追求しています。2020年には、今後さらに推進すべき重要目標として「生活クラブ2030行動宣言」をまとめ、重要目標の一つに「地球の生態系を維持するため、海や陸の環境保全と気候変動対策に取り組みます」と定めました。そして、目標達成に向けてカタログ類のFSC認証紙への切り替えをすすめてきました。当会で発行するカタログにおいて、FSC認証紙の使用を2021年1月より順次開始し、ポスティング用チラシもFSC認証紙へ切り替えました。
また、遺伝子操作技術については、食の安全性、生物多様性などの観点から反対の立場をとっており、取り扱う材の原材料に受け入れないことを基本姿勢としています。
生活クラブ連合会は、10月に開催されたFSC総会に対して、遺伝子組み換えユーカリをFSC認証で認めるよう動議が出されていたことを大変憂慮していました。遺伝子組み換えユーカリが生物多様性に与える影響、森林で暮らす先住民たちの暮らしに与える影響は多大なものになりかねず、FSC認証がそれを容認することになれば、生物多様性の保全のためにFSC認証紙への切り替えをすすめてきた当会にとっては大きな矛盾を抱えることになってしまうからです。
そのような中、FSC総会で動議が否決されたことを心から歓迎します。今後も生物多様性の保全のために遺伝子組み換え樹木を認めない態度を貫いてください。
以上
【2022年12月19日掲載】