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生協の食材宅配【生活クラブ】
国産、無添加、減農薬、
こだわりの安心食材を宅配します。
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牛乳の持続可能な生産をともに支える力が必要です


 
毎日の食卓に欠かせない牛乳は、ほぼ国産でまかなえる貴重な食材のひとつです。
しかし日本の酪農家はいま、かつてないほど危機的な状況に立たされています。
もちろん、生活クラブが提携している酪農家も例外ではありません。
長年愛されてきた消費材の生産現場で、何が起こっているのかを知り、いまこそ牛乳を利用しませんか?

■酪農家に聞いた、日本の酪農の厳しい現状
出典:一般社団法人 中央酪農会議「日本の酪農経営 実態調査」 2022年6月

酪農家の廃業が相次ぐ、過去最大の危機

日本では、牛や豚などにあたえる飼料の多くを輸入しています。いま、気候危機や国際情勢の影響で、飼料費や燃料費などがかつてないほどに高騰し、お肉や生乳などの生産コストが上昇。農家の経営を圧迫しています。なかでも酪農家への影響は特に大きく、主な理由は次のような点が挙げられます。

コロナ禍の影響により需要が減少
行動制限などの影響で、業務用を中心に牛乳や乳製品の需要が激減しました。生乳は乳牛から毎日生産されるうえ、長期保存もできないため、余った分は脱脂粉乳やバターなどに加工して保管されます。
この在庫が大量に積み上がり、酪農家の収入減少の要因になっています。

副収入源である子牛価格の暴落
酪農家の多くは、乳牛から生まれた雄の子牛を肉牛用に販売するなどして経営を維持してきました。
しかし、このたびの飼料の高騰で肉牛の買い控えが増え、子牛の価格が暴落と言われるほど値下がりしています。

経営悪化による具体的な影響(複数回答)

出典:一般社団法人 中央酪農会議「日本の酪農経営 実態調査」

こうした事情によって、経営を続けられなくなった酪農家の廃業が急増しています。もともと高齢化などによって国内の酪農家の数が減っているため、この危機的な状況が続けば、本当に国産の牛乳が飲めなくなってしまうかもしれません。

生活クラブの提携酪農家は?

災害級の非常事態ですが、ぎりぎりで踏ん張っています

南信酪農業協同組合 代表理事組合長 三村 誠一さん

飼料費をはじめとする値上がりが重なったこの状況は、40年にわたって酪農を続けてきてはじめてのことです。私の牧場では牛にあたえるトウモロコシなどをつくっていますが、飼育する頭数が多いため輸入飼料にも頼らざるを得ません。飼料の栽培に使う大型の機械やその部品も輸入なので、修理費なども倍近くになっています。多くの酪農家が、今までの蓄えを切り崩しながら生産を続けているという苦しい状況です。牛乳が余り続けているので、牛を減らす話も出ています。
愛情をかけて育てた牛を淘汰するなんて絶対にあってはならず、なんとか乗り切らねば、と思っています。

丹精込めたおいしい牛乳を届けたい 提携酪農家のいま

生活クラブが提携する長野県の南信酪農業協同組合で生乳を生産している2軒の酪農家にお話を伺いました。
懸命に酪農を続けている、生産者の思いをお届けします。

親から子どもに引き継ぎ家族で酪農を続けている
【三村牧場】三村誠一さん、純一さん(長男)、恵里さん(次女)、憲二さん(次男)


 
広大な畑で飼料を栽培し、持続可能な生産をめざす
三村誠一さんの牧場は約280頭もの牛を飼育し、50ヘクタールもある畑で飼料用のトウモロコシなどの栽培にも力を入れています。
今では3人の子どもたちが中心となって牧場を運営しています。
主に飼料を栽培しているのが純一さんと憲二さん、牛の健康管理などを担当しているのが恵里さんです。牛の体調が、出荷する生乳の品質や量にも直結するため、きちんと食べているか、体調の変化がないかなど毎日チェックしているといいます。「生活クラブの基準に沿った生乳づくりには、他より手間やコストがかかるのも事実です。飼料費や光熱費などが上がっているなか、繊細な牛たちの世話と経営の両立は大変ですが、やりがいを感じています」と恵里さんは話します。高齢化がすすむなか、恵里さんたちのような若い酪農家は頼もしい存在です。

大切な牛や牧場、この仕事を孫の代までつなぎたい
誠一さんは、飼料などの高騰により経営が悪化するなかで「子どもたちが継ぐことはうれしかったですが、この状況では重荷を負わせてしまったという気持ちも。孫の代まで酪農を続けられるよう、皆さんに牛乳を飲んでもらえたらうれしいです」と切実な思いを明かしました。

乳牛は、病気の予防と産後のケアが特に大切だという

大規模な施設を導入し安定生産に取り組んでいる
【佐藤牧場】佐藤勝彦さん、あかねさん、スタッフの皆さん


 
飼料を自給し続けてきたことが生産の支えに
約15年前に就農した佐藤勝彦さん夫妻は、2019年に牧場の規模を拡大し、生乳の生産量を大幅に増やしました。いまではスタッフをあわせて11名で、約260頭を飼育しています。
もともと飼料づくりから自分で行なう酪農をめざしてきた佐藤さんは、牛にあたえる牧草などの約50%を自給しています。「飼料が値上がりするなか、年々畑を拡げながら牧草やトウモロコシなどの栽培を続けてきてよかったと思っています。牛は毎日たくさんのふんをしますが、作物を栽培すれば肥料として有効活用できるので、無駄がありません」と自給飼料の大切さを語りました。佐藤さんは近隣の稲作農家と協力し、稲わらとたい肥を交換するなど地域内での資源循環にも力を入れています。

厳しい状況でも牛を丁寧に育てて生乳を届けます
牧場の規模を拡大したことにより、光熱費や人件費なども以前より増えたものの「人の口に入るものをつくっているので、手を抜くわけにはいきません。スタッフを雇う以上、彼らの生活を守りながら質のよい生乳づくりを続けていきたいです」と前向きに話しています。
 
佐藤さん曰く、飼料費は昨年の約1.5倍に増えている

持続可能な生産のために私たちができること

生活クラブの牛乳は、組合員が自分たちの飲みたい牛乳をもとめてたどり着いた、代表的な消費材のひとつです。この牛乳をつくり続けるためには、生産者と組合員の支えあう関係が欠かせません。提携酪農家は、組合員の利用が見込めることで安心して生産が続けられます。牛乳を未来につないでいくために、ぜひ牛乳を利用してください。


■提携酪農家への支援を拡げます!
遺伝子組み換えの混入を防ぐため分別し、収穫後に農薬散布していない飼料を使うなど、生活クラブの基準に沿って牛を飼育する提携酪農家へのサポートが「牛乳事業推進費」です。この費用は牛乳の原価に含まれ、提携生産者の新生酪農(株)を通じて提携酪農家にわたっています。現在の危機的な状況を受けて2023年度に「牛乳応援基金」を新設し、提携酪農家に対しさらなる支援を拡げます。基金の詳細は、今後の「食べるカタログ」などでお知らせします。
【2023年1月9日掲載】

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