「牛乳応援基金」って一体どんなものなの?
生活クラブでは、牛乳の指定酪農家を支える「牛乳応援基金」を行なっています。指定酪農家たちの状況や、どのように基金を役立てているのかを見てみましょう。
いつもの牛乳を注文して指定酪農家を応援できる仕組み
毎日の食卓でおなじみの牛乳。近年、その原料となる生乳を搾る酪農家たちがきびしい状況にあります。乳牛を育てるのに欠かせない飼料費や燃料費が、気候危機や国際情勢などの影響から高騰しているためです。そのほかにも、コロナ禍の影響で牛乳の需要が減少したことや、肉牛として販売される雄の子牛も値下がりし、酪農家の副収入源が減っていることなども負担となっています。生活クラブの牛乳や指定酪農家もその状況は同じです。そこで生活クラブでは、指定酪農家を支援しこれからも良質な牛乳を生産し続けられるように、牛乳の共同購入価格にプラスした「牛乳応援基金」を2023年4月から行なっています。
おおぜいの組合員の利用が基金の原動力になります
2023年4月から12月には、牛乳の利用によって16,155,024円もの基金が集まりました※1。これはおおぜいの組合員が8,077,512本※2を飲んで積み上げたものです。
基金は当面3か月ごとに牛乳の提携生産者である新生酪農(株)に届けられ、同社を通じて指定酪農家団体三者(新生酪農クラブ(千葉県)、那須箒根酪農業協同組合(以下、那須箒根酪農協・栃木県)、南信酪農業協同組合(長野県))に寄付。主に飼料費や燃料費などへの補填に使われます。
※1 4月から12月に集金した基金の合計(デポーと一部地域は利用本数より算出)
※2 牛乳200ml×2は1本とカウント
良質な牛乳を生産し続けるためにこれからも基金を役立てます
基金を活用する一人、渡辺秀則さんは、現在45頭の乳牛を育てる指定酪農家です。牛にあたえる飼料や、牧草の種子の値上がりなどが特にネックになっているといいます。渡辺さんは「飼料の質が変わると牛は食欲が落ち、良質な生乳が搾れません。牛乳応援基金はどうしても必要な飼料代などの補填に役立っています。これからも安心安全な生乳を生産するので、組合員のみなさんにたくさん飲んでもらえるとうれしいです」と話しました。
渡辺さんの牛舎では、牛がより飼料を食べやすく掃除もしやすい環境に整えています
生活クラブ連合会と指定酪農家団体三者、新生酪農(株)は基金を管理する委員会を設置。酪農家の支援のほか、牛乳生産の未来に向けた取組みのために基金の積立も検討しているところです。今後も牛乳をつくり、飲み続けられるように引き続き生産を支えていきます。
牛乳応援基金の対象となる4品目
生活クラブの牛乳は、指定酪農家が健康に育てた乳牛から搾った生乳を使用。新鮮な生乳の風味をいかすため、必要最低限の加熱で殺菌する「パスチャライズド製法」を選んでいます。
持続可能な調達を基本とした食材等の共同購入と食の国内自給を追求
家庭で消費する基本の食材であり、さまざまな加工品の原料にもなる一次産品※をつくり、食べ続けていけるように、提携生産者とともに国内自給力のアップをめざすとともに、予約の仕組みを通じて持続的な生産と消費を支えています。
※牛乳や青果物、お米、鶏卵、肉類など、自然からとったままの状態で、加工されていないもののことをいいます。
家庭で消費する基本の食材であり、さまざまな加工品の原料にもなる一次産品※をつくり、食べ続けていけるように、提携生産者とともに国内自給力のアップをめざすとともに、予約の仕組みを通じて持続的な生産と消費を支えています。
※牛乳や青果物、お米、鶏卵、肉類など、自然からとったままの状態で、加工されていないもののことをいいます。
★生活クラブ食べるカタログ 2024年5月5回(22週)より転載しました。
【2024年5月13日掲載】