養殖魚と「ビオサポ食材セット」の学習会を開催 知識を深め、おおぜいの利用へ!
2024年7月8日、共同購入で取り扱う品目への理解を深め、おおぜいで利用していくことをめざし、生産者を招いた学習会を開催しました。オンラインを含め各地から組合員156名が参加しました。
消費材をずっと利用するための学びあいの場
生活クラブでは、組合員が自分たちの生活に必要なものが何かを考え、生産者と一緒に納得のいくものをつくっています。そして、それらを「消費材」※と呼びみんなで利用することで、サステイナブルな社会をめざしています。
この先も消費材を利用し続けるためには、一つひとつの品目を理解し、より多くの組合員に伝え、利用を増やすことが欠かせません。
今回は開発に関わる「連合消費委員会」のメンバーが集まり、最新の養殖技術や生活クラブのミールキット「ビオサポ食材セット」について知識を深めました。
※消費材とは生活クラブで取り扱うもののことで、その多くは組合員と生産者が協力してつくったオリジナル品です。
この先も消費材を利用し続けるためには、一つひとつの品目を理解し、より多くの組合員に伝え、利用を増やすことが欠かせません。
今回は開発に関わる「連合消費委員会」のメンバーが集まり、最新の養殖技術や生活クラブのミールキット「ビオサポ食材セット」について知識を深めました。
※消費材とは生活クラブで取り扱うもののことで、その多くは組合員と生産者が協力してつくったオリジナル品です。
水産資源を“守り育てる漁業”へ:完全養殖のサクラマス
海洋環境の変化から漁獲量が減少するなど、日本の水産物を取り巻く状況は年々厳しくなっています。
生活クラブでは水産物を安心して食べ続けるため、2008年より天然の魚だけでなく、養殖魚も取り扱ってきました。2024年度からはさらに一歩すすめ、産地との提携を強化しながら陸上での「完全養殖」で育った魚の取り扱いを検討します。完全養殖とは人工ふ化した稚魚を親魚に育て、その卵を採って育てる養殖方法のことです。
この養殖方法で育てられ、消費材の候補として挙がっているのがサクラマスです。日本固有種で山形県の県魚としても知られますが、近年は漁獲量が激減し、その希少性の高さから「幻の魚」とも呼ばれています。
生活クラブでは水産物を安心して食べ続けるため、2008年より天然の魚だけでなく、養殖魚も取り扱ってきました。2024年度からはさらに一歩すすめ、産地との提携を強化しながら陸上での「完全養殖」で育った魚の取り扱いを検討します。完全養殖とは人工ふ化した稚魚を親魚に育て、その卵を採って育てる養殖方法のことです。
この養殖方法で育てられ、消費材の候補として挙がっているのがサクラマスです。日本固有種で山形県の県魚としても知られますが、近年は漁獲量が激減し、その希少性の高さから「幻の魚」とも呼ばれています。
サクラマスは上品であっさりとした味わいが特徴。山形県の庄内地方では、煮付けや素焼きが一般的。
このサクラマスの完全養殖に成功したのが、水産物の提携生産者であるマルハニチロ株式会社です。同社では山形県遊佐町の施設で研究をはじめた2017年から、より効率的な養殖をめざし改良を重ねてきました。
同社中央研究所の圓谷(つぶらや) 猛さんは、「より効率的な飼育方法を確立し生産原価を抑えることで、安定した生鮮品の供給ができるようになる」と説明しました。
魚の養殖は資源の保全にもつながることから、日本の水産業を守る持続可能な手段として期待が持てそうです。
このサクラマスの完全養殖に成功したのが、水産物の提携生産者であるマルハニチロ株式会社です。同社では山形県遊佐町の施設で研究をはじめた2017年から、より効率的な養殖をめざし改良を重ねてきました。
同社中央研究所の圓谷(つぶらや) 猛さんは、「より効率的な飼育方法を確立し生産原価を抑えることで、安定した生鮮品の供給ができるようになる」と説明しました。
魚の養殖は資源の保全にもつながることから、日本の水産業を守る持続可能な手段として期待が持てそうです。
マルハニチロ(株)中央研究所の圓谷 猛さん
組合員は、環境や費用に関わる内容などさまざまな疑問を投げかけました。写真は多摩きた生活クラブの鈴木寿子さん
ビオサポ食材セットをさらに利用しやすい消費材へ
生活クラブでは、ミールキット「ビオサポ食材セット」の取り扱いを2015年から始めました。引きつづき多くの人が利用できるセットを開発しようと、提携生産者の生活クラブ・スピリッツ(株)は2つの計画を発表しました。
「ビオサポ食材セット」には肉や魚などの消費材やカット済みの国産野菜などを使用。写真は「もっとビオサポ!ポークビーンズ」
【ビオサポ食材セットの今後の計画】
1、より鮮度を保てるセットへ
野菜の生産や加工ができる新たな製造元との提携をすすめています。これによって、提携生産者の野菜が使えるようになるほか、より野菜の鮮度を保った状態で組合員に届けることができます。また、肉や魚などたんぱく源の下処理ができる自前の加工工場も備えているため、賞味期限を配達日から4日目まで延ばすことができます。
2、より利用しやすい価格へ
自宅にある卵を加えて完成させるスープなど、プラス1品で価格を抑えながら栄養価も高められるセットも開発中です。
質疑応答の場面では、「野菜だけのセットが増えるのはうれしい」といった意見や、「もっとターゲットを細分化したセットづくりを」といった要望も挙がりました。
【ビオサポ食材セットの今後の計画】
1、より鮮度を保てるセットへ
野菜の生産や加工ができる新たな製造元との提携をすすめています。これによって、提携生産者の野菜が使えるようになるほか、より野菜の鮮度を保った状態で組合員に届けることができます。また、肉や魚などたんぱく源の下処理ができる自前の加工工場も備えているため、賞味期限を配達日から4日目まで延ばすことができます。
2、より利用しやすい価格へ
自宅にある卵を加えて完成させるスープなど、プラス1品で価格を抑えながら栄養価も高められるセットも開発中です。
質疑応答の場面では、「野菜だけのセットが増えるのはうれしい」といった意見や、「もっとターゲットを細分化したセットづくりを」といった要望も挙がりました。
消費材を通して、おおぜいの組合員とともに社会の課題を解決していきたい
生活クラブ連合会の柳下信宏氏は、養殖魚の取り扱いについては未定であること、「ビオサポ食材セット」には賞味期限などクリアしなければならない課題があることを共有しました。そのうえで、「新たな消費材を取り扱うことで、社会のどんな問題を解決できるのか、あらためてみなさんと考えていきたいです」と述べ、利用に向けた議論がさらに深まることに期待を寄せました。
生活クラブは組合員が提携生産者と交流し、消費材の知識について学ぶ機会を大切にしています。これからもこのような学習会を積み重ね、サステイナブルな社会をめざすうえで欠かせない、消費材開発や組合員どうしが交流を深める活動に活かしていきます。
生活クラブは組合員が提携生産者と交流し、消費材の知識について学ぶ機会を大切にしています。これからもこのような学習会を積み重ね、サステイナブルな社会をめざすうえで欠かせない、消費材開発や組合員どうしが交流を深める活動に活かしていきます。
【2024年8月8日掲載】