国産トマトでつくる L'sトマトケチャップ
組合員に愛される生活クラブの「トマトケチャップ」が、今年でデビューから50周年を迎えました。おいしいだけでなく、生産者や生活クラブのサステイナブルなチャレンジが詰まったトマトケチャップ。生産の背景や、その魅力についてお伝えします。
国産原料のトマトケチャップをつくり続けたい!
加工用トマトの産地をひろげる挑戦
生活クラブのトマトケチャップは、ひとびんあたり国産の加工用トマトと生食用トマトを約1kg分使用しています。加工用トマトは生食用のトマトに比べて実が詰まっており、加熱するとおいしくなるのが特徴です。
生活クラブでは、50年前から「国産」の原料でつくることを大切にしてきました。しかし日本の高温多湿な気候は、実は加工用トマトの栽培には不向き。さらに生産する農家も高齢化などで減少し、国内自給率も下がっているのが現状です。そのため一般的には外国産のトマトペーストを原料にしたトマトケチャップが多く販売されています。
そんな中で、これからも国産の加工用トマトを安定的に生産し続けていこうと、提携生産者のコーミ(株)は生活クラブや他の生産者たちと協力。国内で契約・提携する産地をひろげ国内自給を高めています。
生活クラブでは、50年前から「国産」の原料でつくることを大切にしてきました。しかし日本の高温多湿な気候は、実は加工用トマトの栽培には不向き。さらに生産する農家も高齢化などで減少し、国内自給率も下がっているのが現状です。そのため一般的には外国産のトマトペーストを原料にしたトマトケチャップが多く販売されています。
そんな中で、これからも国産の加工用トマトを安定的に生産し続けていこうと、提携生産者のコーミ(株)は生活クラブや他の生産者たちと協力。国内で契約・提携する産地をひろげ国内自給を高めています。
熟した状態で収穫される、身が詰まった加工用トマト
全国各地で育て、収穫している国産加工用トマト
コーミ(株)の地元である愛知県をはじめ、生活クラブが青果で提携する茨城県の(有)丸エビ倶楽部や、北海道の産地まで、幅広い地域で加工用トマトを栽培しています。
地に這うようにして育つ加工用トマト
ここ数年、天候による増減はあるものの、国産加工用トマトの生産と調達量を維持できています。
※産地地図:コーミ(株)公式サイト「国産トマト100%トマトケチャップ」より作成(トマトの大きさは作付面積を表しています)
コーミ株式会社 取締役生産本部長 伊藤 宏雄さん
生活クラブからも国産加工用トマトの産地を紹介してもらい、原料を確保することができています。今後もお互いに課題を解決していく関係でありたいです。同時に、こうして作ったトマトケチャップを組合員のみなさんに食べ続けてもらえることが、何より生産を続ける力になります。デビュー50周年となったこのトマトケチャップが、どんな原料でどのように作られているのか、ぜひ知って味わってもらえるとうれしいです。
「こんなケチャップ初めて!」そのおいしさの理由とは?
生活クラブのトマトケチャップは、初めて食べたときに「今まで食べていたものとは全然違う!」と驚く人も多いはず。その理由をほんの少し紹介します。
素材感を残すため、「均質化処理」を控えめに
舌ざわりのよい食感にするために一般的に行なわれている均質化処理※を控えめにすることで、素材感を残したトマトケチャップに仕上がります。原料にも必要のないものは入れず、加工しすぎないことでトマトならではの爽やかな風味を引き出しています。
※原料に圧力をかけてなめらかにする製法。
素材感を残すため、「均質化処理」を控えめに
舌ざわりのよい食感にするために一般的に行なわれている均質化処理※を控えめにすることで、素材感を残したトマトケチャップに仕上がります。原料にも必要のないものは入れず、加工しすぎないことでトマトならではの爽やかな風味を引き出しています。
※原料に圧力をかけてなめらかにする製法。
トマトのフレッシュさを生かしたピューレを使用
トマトの風味を生かすため、一般的なトマトペースト(約6倍濃縮)に比べてやや弱めの3倍濃縮ほどで原料用トマトピューレを製造。このピューレはペーストよりも水分が多いため、加熱して裏ごししたたまねぎ、砂糖などを加えてから釜炊きし、水分を飛ばしてトマトケチャップをつくります。
リユースびん入りで環境にもやさしい
トマトケチャップはびんに詰められているのもポイント。環境へのやさしさを考えて当初からびんを使用し、現在はリユースしてくり返し使っています。また、びん自体にも空気が入りにくく、未開封ならば酸化・劣化しにくいという利点があります。
生産と消費を続けながら課題を共有し国内自給力アップをめざします
野菜などの一次産品は家庭で消費する基本の食材で、加工品の原料にもなります。こうした食材をつくり、食べ続けていけるよう、産地と協議しながら国内自給力のアップをめざしています。
野菜などの一次産品は家庭で消費する基本の食材で、加工品の原料にもなります。こうした食材をつくり、食べ続けていけるよう、産地と協議しながら国内自給力のアップをめざしています。
★生活クラブ食べるカタログ 2024年10月3回(42週)より転載しました。
【2024年9月30日掲載】