生活クラブのたまごの「純国産鶏種」ってなに?
たまごは国内での自給率が約95%と高い食べ物ですが、実はたまごを産む親鶏(鶏種)となると、国内で育種改良されているものはわずか4%です。生活クラブでは、たまごの親鶏に国内で鶏種の生産と改良ができる純国産鶏種「もみじ」と「さくら」を採用。
この2つの鶏種がどのようなルーツを持ち、たまごを産む親鶏になるまでにどのくらいの時間がかかるのかを見てみましょう。
健康を第一に大切に育てる「もみじ」と「さくら」
生活クラブのたまごの鶏種は日本の気候・風土にあうよう、国内の種鶏場で育種改良を重ねてきた純国産鶏種の「もみじ」と「さくら」です。生産者は鶏種ごとに異なる性格や特徴を把握し、健康に育てています。さらに近年の気候変動の影響から守り、外部からの侵入を防ぐ防疫対策をすることで鶏のストレスを軽減し、こまめに健康状態をチェックしています(※1)。
あたえる飼料の中身にも徹底して気を配り、遺伝子組み換えの混入を防ぐため分別したトウモロコシや大豆かす、国産の飼料用米などを配合したものをあたえているのが特徴です(※2)。
※1 一部の生産者は、鶏が鶏舎の中を自由に動き回れる平飼いをし、「平飼いたまご」として取り組んでいます。
※2 生産者のなかには国産の米ぬかや、おからをベースとした発酵飼料、国産の魚粉、不足する成分を補う炭酸カルシウムやカキガラなど特徴ある飼料の取り組みをすすめているところもあります。
あたえる飼料の中身にも徹底して気を配り、遺伝子組み換えの混入を防ぐため分別したトウモロコシや大豆かす、国産の飼料用米などを配合したものをあたえているのが特徴です(※2)。
※1 一部の生産者は、鶏が鶏舎の中を自由に動き回れる平飼いをし、「平飼いたまご」として取り組んでいます。
※2 生産者のなかには国産の米ぬかや、おからをベースとした発酵飼料、国産の魚粉、不足する成分を補う炭酸カルシウムやカキガラなど特徴ある飼料の取り組みをすすめているところもあります。
「もみじ」は羽色が褐色で同じ殻の色のたまごを産みます。
「さくら」は羽色が白色で薄い褐色のたまごを産みます。
親鶏の育成からたまごを産んだ後まで明らか
育種された親鶏から産まれたヒナは、育成場で成長するまで育てられた後、提携生産者の農場へ移され、そこでたまごを産みます(※)。産まれたたまごはパックや加工品の原料として組合員のもとへ。加工品の原料に使うたまごには、月齢を重ねた親鶏が産む大きすぎるものなども含まれ、それらのたまごは液卵にしてからマヨネーズや伊達巻、お菓子などの原料に活用します。小ぶりのたまごは、温泉たまごやゆで卵などにも利用しています。
※一部の生産者はヒナから親鶏がたまごを産むまで自社で一貫して育てています。
※一部の生産者はヒナから親鶏がたまごを産むまで自社で一貫して育てています。
ヒナがふ化するまで約21日かかります。
ふ化したヒナが親鶏になるまで約120日かけて育てます。
親鶏は約430日間(※)、たまごを産みます。
※日齢で550日齢。生産者により前後します。
※日齢で550日齢。生産者により前後します。
役目を果たした一部の親鶏は消費材の親鶏ひき肉や加工品の原料として利用されています。
■大切なたまごや親鶏は大切にいただきます
日本生まれ、日本育ち!希少な純国産鶏種のたまご
鶏卵の国内自給率は約95%と一見すると高く見えますが、“たまごを産む鶏” となると自給率はわずか約4%のみ。ほとんどが外国で育種改良されたヒナを輸入し、日本で育てています。そうしたなか、「もみじ」と「さくら」は岐阜県各務原市(かかみがはら)の(株)後藤孵卵場で育種改良されてきました。どちらも曽祖父母(原々種鶏)何世代にもわたり純国産鶏種です。
何世代にもわたり、優秀な種の交配を繰り返す、純国産鶏種の育種には約4年かかります。現在、「もみじ」と「さくら」の育種は日本国内の民間事業者では(株)後藤孵卵場1社のみ。それだけ希少なものですが、これからも国内で育種改良が続けられる限り、海外で不測の事態が起きて親鶏の輸入がストップしても日本でたまごを届けられます。
何世代にもわたり、優秀な種の交配を繰り返す、純国産鶏種の育種には約4年かかります。現在、「もみじ」と「さくら」の育種は日本国内の民間事業者では(株)後藤孵卵場1社のみ。それだけ希少なものですが、これからも国内で育種改良が続けられる限り、海外で不測の事態が起きて親鶏の輸入がストップしても日本でたまごを届けられます。
(株)後藤孵卵場の公式ホームページをもとに作成
国内で自給できる種の維持と開発を追求します
親鶏の「純国産鶏種」の生産と拡大に取り組み、輸入に頼らない種の自給にチャレンジしています。国内で種の自給が可能になると、日本の気候風土や生食での食文化にあった鶏種に改良しやすくなります。
親鶏の「純国産鶏種」の生産と拡大に取り組み、輸入に頼らない種の自給にチャレンジしています。国内で種の自給が可能になると、日本の気候風土や生食での食文化にあった鶏種に改良しやすくなります。
★生活クラブ食べるカタログ 2025年1月1回(01週)より転載しました。
【2024年12月16日掲載】