秋田県にかほ市と生活クラブ組合員の地域づくりが10周年!新風車竣工式と「夢風」10周年フォーラム開催
地域と首都圏をつなぐ生活クラブの風車

新風車「千颯(ちはや)」 を背に参加者全員で竣工をお祝いしました
2025年5月24日に秋田県にかほ市で新風車「千颯(ちはや)」の竣工式を開催しました。「千颯」は、2025年4月ににかほ市内に建設された生活クラブ風車の第2号基です。竣工式には、組合員34名と関連する24団体の計156名が参加しました。
翌日25日に生活クラブ風車第1号基である「夢風(ゆめかぜ)」10周年フォーラムを開催しました。「夢風」は風車の名称で、「生活クラブでんき※」の電源の一つです。首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)の生活クラブが共同で建設しました。フォーラムには、地元・にかほ市の方を含めて計111名が参加しました。
(両日の主催は:一般社団法人グリーンファンド秋田と(株)生活クラブにかほ院内風力発電)。
※生活クラブが共同購入している再生可能エネルギーを中心としたでんきです。
2025年5月24日に秋田県にかほ市で新風車「千颯(ちはや)」の竣工式を開催しました。「千颯」は、2025年4月ににかほ市内に建設された生活クラブ風車の第2号基です。竣工式には、組合員34名と関連する24団体の計156名が参加しました。
翌日25日に生活クラブ風車第1号基である「夢風(ゆめかぜ)」10周年フォーラムを開催しました。「夢風」は風車の名称で、「生活クラブでんき※」の電源の一つです。首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)の生活クラブが共同で建設しました。フォーラムには、地元・にかほ市の方を含めて計111名が参加しました。
(両日の主催は:一般社団法人グリーンファンド秋田と(株)生活クラブにかほ院内風力発電)。
※生活クラブが共同購入している再生可能エネルギーを中心としたでんきです。
「風車」のエネルギーが、人と人をつなぐ
未来の子どもたちが安心して使える「再生可能エネルギー」
生活クラブでは食べものと同じように、生活にかかせない電気も組合員と生産者が一緒になって開発し、みんなで利用しています。
生活クラブが再生可能エネルギーを考えるきっかけとなったのは、1986年に起きたチョルノービリ原発事故までさかのぼります。日本でも身近な食材から放射能が検出され、ふだん食べているものが健康をもおびやかす存在になってしまったことを、多くの組合員が実感しました。その後、自分たちが使用するエネルギーも、安心安全なものを選びたい・使いたいという組合員の強い意志から、エネルギー事業をスタートさせ、「夢風」の建設に着手しました。2025年6月末現在、生活クラブでんきの電力は「夢風」をはじめとする全国71ヶ所の再生可能エネルギー発電所から調達して供給しています。
地域のみんなと笑顔で祝う、「千颯」の竣工式
新風車「千颯」の竣工式は、(株)生活クラブにかほ院内風力発電・代表取締役の半澤彰浩さんの司会でスタートしました。
「『千颯』が、生活クラブとにかほ市をつなぐ象徴となり、この地で輝けるように、これからも地域と連携して取り組んでいきます」
それに対し、参加者からは風車を通じて地域と組合員の交流が広がっていることへの称賛の声が多く上がり、笑顔あふれる式典となりました。
生活クラブでは食べものと同じように、生活にかかせない電気も組合員と生産者が一緒になって開発し、みんなで利用しています。
生活クラブが再生可能エネルギーを考えるきっかけとなったのは、1986年に起きたチョルノービリ原発事故までさかのぼります。日本でも身近な食材から放射能が検出され、ふだん食べているものが健康をもおびやかす存在になってしまったことを、多くの組合員が実感しました。その後、自分たちが使用するエネルギーも、安心安全なものを選びたい・使いたいという組合員の強い意志から、エネルギー事業をスタートさせ、「夢風」の建設に着手しました。2025年6月末現在、生活クラブでんきの電力は「夢風」をはじめとする全国71ヶ所の再生可能エネルギー発電所から調達して供給しています。
地域のみんなと笑顔で祝う、「千颯」の竣工式
新風車「千颯」の竣工式は、(株)生活クラブにかほ院内風力発電・代表取締役の半澤彰浩さんの司会でスタートしました。
「『千颯』が、生活クラブとにかほ市をつなぐ象徴となり、この地で輝けるように、これからも地域と連携して取り組んでいきます」
それに対し、参加者からは風車を通じて地域と組合員の交流が広がっていることへの称賛の声が多く上がり、笑顔あふれる式典となりました。

竣工式で配布された記念冊子を掲げる、(株)生活クラブにかほ院内風力発電・代表取締役の半澤彰浩さん。にかほ市で式典が開催できたことを喜びながら開会の挨拶をしました

組合員や、にかほ市市長、生活クラブ職員らによるテープカットで幕開けとなりました

「千颯」を命名した、にかほ市立象潟小学校2年生の児童へ表彰状と賞品が贈られました

組合員は竣工式の開始直前まで一生懸命に練習した、お祝いの歌を披露しました
にかほ市と生活クラブの持続的な地域づくり
「夢風」10周年フォーラムでは、「自然エネルギーがもたらす地域再生~エネルギーと食料の自給から日本を再出発する~」をテーマに、慶應義塾大学名誉教授の金子勝さんによる基調講演が行なわれました。財政学などを専門とする金子さんは、日本経済から見る生活クラブの取組みの可能性を語りました。

財政学や制度経済学、地方財政論を専門とする慶應義塾大学名誉教授の金子勝さん
「昨今、日本の輸入額は輸出額を上回り、貿易赤字という課題に直面しています。とりわけ天然ガスなどの化石燃料と農産物は赤字額が大きく、2024年度のデータでは化石燃料は約25兆円、農産物は約12兆円でした。仮に日本で化石燃料に代わり、再生可能エネルギーと農産物の国内自給をすすめることができれば、この状況を脱せると思うのです。そうしたなか、自分たちの手でエネルギーを自給し、安心できる食料も確保するという生活クラブの取組みが広がってゆけば、日本の貿易を黒字転換させる一助になると感じます。みなさんの取組みによって、日本社会の危機的状況は切り拓けていくはずです」。
続けて、環境分野に造詣の深い有識者、生産者や組合員を交えたパネルディスカッションが行なわれました。テーマは「にかほ市における生活クラブの取組みの評価と今後に向けた期待」です。
「昨今、日本の輸入額は輸出額を上回り、貿易赤字という課題に直面しています。とりわけ天然ガスなどの化石燃料と農産物は赤字額が大きく、2024年度のデータでは化石燃料は約25兆円、農産物は約12兆円でした。仮に日本で化石燃料に代わり、再生可能エネルギーと農産物の国内自給をすすめることができれば、この状況を脱せると思うのです。そうしたなか、自分たちの手でエネルギーを自給し、安心できる食料も確保するという生活クラブの取組みが広がってゆけば、日本の貿易を黒字転換させる一助になると感じます。みなさんの取組みによって、日本社会の危機的状況は切り拓けていくはずです」。
続けて、環境分野に造詣の深い有識者、生産者や組合員を交えたパネルディスカッションが行なわれました。テーマは「にかほ市における生活クラブの取組みの評価と今後に向けた期待」です。

左から夢風ブランド生産者連絡会・会長の伊藤実さん、芹田自治会・元会長の荒川定敏さん

左から生活クラブ東京・理事長の加瀬和美さん、秋田県にかほ市長の市川雄次さん、NPO 法人環境エネルギー政策研究所・所長の飯田哲也さん、名古屋大学大学院環境学研究科/社会環境学専攻・教授の丸山康司さん
名古屋大学大学院教授の丸山康司さんは、にかほ市の自立に必要なことと、生活クラブとの地域連携の期待を次のように語りました。
「2020年のにかほ市のエネルギー自給率は、電気・熱・輸送を含めて40%と全国的にも優秀な数値です。しかし、まだまだポテンシャルを秘めています。にかほ市がさらに発展していく選択肢の一つとして、にかほ市は生活クラブの組合員と交流を深めながら、地域と首都圏の顔が見える関係を続けていってほしいと思います。こうした連携が国内に広がれば、にかほ市のみならず日本全体が元気になるでしょう。にかほ市がその先駆けになることを期待しています」。
第1号基の「夢風」が建設されて以来、組合員と地域の交流も生まれ、関係が深まりました。このつながりから、にかほ市の生産者と組合員とで開発した「夢風ブランド」の消費材※が生まれています。そのなかのひとつ、タラーメンの生産者でもあり、夢風ブランド生産者連絡会・会長でもある伊藤実さんも登壇しました。
※消費材とは生活クラブで取り扱うもののことで、その多くは組合員と生産者が協力してつくったオリジナル品です。夢風ブランドの消費材は地域限定で取り組んでいます。
「2020年のにかほ市のエネルギー自給率は、電気・熱・輸送を含めて40%と全国的にも優秀な数値です。しかし、まだまだポテンシャルを秘めています。にかほ市がさらに発展していく選択肢の一つとして、にかほ市は生活クラブの組合員と交流を深めながら、地域と首都圏の顔が見える関係を続けていってほしいと思います。こうした連携が国内に広がれば、にかほ市のみならず日本全体が元気になるでしょう。にかほ市がその先駆けになることを期待しています」。
第1号基の「夢風」が建設されて以来、組合員と地域の交流も生まれ、関係が深まりました。このつながりから、にかほ市の生産者と組合員とで開発した「夢風ブランド」の消費材※が生まれています。そのなかのひとつ、タラーメンの生産者でもあり、夢風ブランド生産者連絡会・会長でもある伊藤実さんも登壇しました。
※消費材とは生活クラブで取り扱うもののことで、その多くは組合員と生産者が協力してつくったオリジナル品です。夢風ブランドの消費材は地域限定で取り組んでいます。

伊藤実さんの製麺所でつくる、夢風ブランド消費材の「タラーメン醤油味」
「にかほ市に風車ができてから、この10年間ずっと組合員のみなさんと交流を深めてきました。当初は『生活クラブってどんな団体なんだろう…』から始まりましたが、いまでは夢風ブランドを通じて応援してくれる組合員の存在を強く感じるようになりました。そして生産者交流会などで組合員との顔の見える関係を築き、さらには秋田県内の生産者どうしもつながることができました。秋田県にはまだ生活クラブがなく、すぐには実現できないかもしれませんが、今後、夢風ブランド消費材の製造所の電気にも風車のエネルギーが使われるようになれば、さらに地域のアピールにもなるのではないかと思っています」。

生活クラブのエネルギー事業が地域に貢献したと認められ、芹田自治会・元会長の荒川定敏さん(左から3人目)から感謝状が贈呈されました。発電のための場所づくりだけでなく、生活クラブでの地元特産品の共同購入や、組合員と地元住民との交流を通じた絆づくりが評価されました。
「生活クラブでんき」で、地域とつながろう!
現在、風力発電の導入は世界的に拡大しています。世界における風力電力の累積導入量は2014年の370GWから2024年は1181GWと、この10年間で約3倍に伸びています。さらに、太陽光発電や蓄電池の導入も10年間で急拡大し、エネルギーの大転換が始まっています。
世界で風力発電が拡大するなか、生活クラブは第2号基となる風車「千颯」の建設に際して、(株)生活クラブにかほ院内風力発電を2020年に設立しました。首都圏の生活クラブと、生活クラブ山梨、岩手、青森、ふくしま、滋賀、エスコープ大阪、生活クラブ連合会が出資しています。
生活クラブでんきが供給する電力の約9割以上は再生可能エネルギー由来です。化石燃料や原発に頼らず、国内で自給できる風力や太陽光、小水力、バイオマスをエネルギー源として選択。さらに、エネルギーを自給する拠点はにかほ市のほか、山形県庄内地域や長野県の八ヶ岳山麓にある野辺山などにもあり、2030年までに再生可能エネルギー100%にするのをめざします。今後も地域と首都圏との連携を強め、地域とのつながりのモデルとして未来へ広げていきます。
「千颯」の名称に込められた「千」の「風」が、さらに多くの家庭に吹くようにという願い。今こそ、再生可能エネルギーにスイッチ!あなたも「生活クラブでんき」に切り替えてみませんか?
世界で風力発電が拡大するなか、生活クラブは第2号基となる風車「千颯」の建設に際して、(株)生活クラブにかほ院内風力発電を2020年に設立しました。首都圏の生活クラブと、生活クラブ山梨、岩手、青森、ふくしま、滋賀、エスコープ大阪、生活クラブ連合会が出資しています。
生活クラブでんきが供給する電力の約9割以上は再生可能エネルギー由来です。化石燃料や原発に頼らず、国内で自給できる風力や太陽光、小水力、バイオマスをエネルギー源として選択。さらに、エネルギーを自給する拠点はにかほ市のほか、山形県庄内地域や長野県の八ヶ岳山麓にある野辺山などにもあり、2030年までに再生可能エネルギー100%にするのをめざします。今後も地域と首都圏との連携を強め、地域とのつながりのモデルとして未来へ広げていきます。
「千颯」の名称に込められた「千」の「風」が、さらに多くの家庭に吹くようにという願い。今こそ、再生可能エネルギーにスイッチ!あなたも「生活クラブでんき」に切り替えてみませんか?

新風車「千颯」竣工式に集まったみなさんと
■みんなでつくる、つかう、つなぐ。地域と組合員がつくる「生活クラブでんき」
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■生活クラブでんき10周年!生活クラブめざせ2万人キャンぺーン
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【2025年6月20日掲載】