協同組合ってなぁに?


2025年は「国際協同組合年」です。
さまざまな協同組合の活動への理解を深め、より多くの人に知ってもらうために国連が定めたもので、2012年に続き2025年は2回目となります。
生活クラブも協同組合のひとつです。
では、協同組合とは一体どのようなものなのでしょうか。
誰もが参加できる世の中づくりに貢献

「2025 国際協同組合年」のロゴは、よりよい世界を築くために、世界中の人々が団結している様子を表しています。
人と人とが自発的につながりあい、共通の願いを叶えるために活動する事業組織のことを、協同組合といいます。このような組織は世界中にあり、日本では生活クラブのような生協のほか、農協や漁協、信用組合など、約4万1千の協同組合(※1)が活動しています。
そして、協同組合ごとに女性、若者、高齢者、障がい者を含むあらゆる人たちが、社会に参加できる仕組みづくりや、将来の世代を見据えた環境にやさしい生産活動がすすめられてきました。
国連は、協同組合がすすめるサステイナブルな活動を評価し、広くその存在を知ってもらおうと、国際協同組合年を定めています。
※1: 一般社団法人 日本協同組合連携機構(JCA)「2022(令和4)事業年度版 協同組合統計表」より

よりよい世界をめざした「協同組合原則」
国際的な協同組合の連合組織であるICA(※2)は、それぞれの協同組合が活動するための指針として「協同組合原則」を定めています。合わせて、自助、自己責任、民主主義、平等、公正、連帯という価値を基礎とすること。そして組合員は、正直、公開、社会的責任、他人への配慮という倫理的価値を大切にすることなどを共通するアイデンティティとする声明を発表しています。(※3)生活クラブもこの原則に基づき、組合員が主体となり生活の向上と社会の課題解決に向けて活動しています。
※2: 国際協同組合同盟(International Cooperative Alliance)の略称
※3:「 協同組合のアイデンティティに関するICA声明」
※2: 国際協同組合同盟(International Cooperative Alliance)の略称
※3:「 協同組合のアイデンティティに関するICA声明」
【 協同組合原則 】
第1原則 自発的で開かれた組合員制
第2原則 組合員による民主的管理
第3原則 組合員の経済的参加
第4原則 自治と自立
第5原則 教育、研修および広報
第6原則 協同組合間の協同
第7原則 地域社会への関与
第1原則 自発的で開かれた組合員制
第2原則 組合員による民主的管理
第3原則 組合員の経済的参加
第4原則 自治と自立
第5原則 教育、研修および広報
第6原則 協同組合間の協同
第7原則 地域社会への関与
暮らしの「あったらいいな」を生活クラブで実現しよう!

地域の生活クラブの理事長が集まって、ワークショップを開催。国際協同組合年に際し、協同組合ならではの価値や原則について学びあいました。
日々の食への興味から活動に参加するようになり、組合員の代表として消費材の開発にも携わってきた。
そんなお2人にとって、生活クラブという協同組合はどんな存在なのか聞いてみました。



生活クラブ東京 理事長
加瀬 和美さん
(組合員歴35年)
結婚当初、組合員のおばから醤油をもらい、使い終わったびんを返却した際に、先輩方のパワーに巻き込まれるように加入しました。活動を始めたころは「なんて長時間、話し合っているんだろう!」と衝撃で。でも「私はこう思う」と意見の違う人たちが横並びで活動をすすめているところに、「民主主義が根付いている。これこそが生活クラブの大きな魅力」と考えるようになりました。
「万能つゆ」など消費材の開発は面白く、手応えがありました。視察や学習会で気づいたことをそのままにはせず、「あなたは何をしますか?」と常に実行を迫られているところにもやりがいを感じます。人との出会いから気づきを得て行動に移せることが、生活を自治するうえで一番大切です。まずは楽しく参加して、声を出してみましょう!

2019年には、組合員の代表としてアメリカの種子会社やNON-GMトウモロコシの生産者を訪問。長期種子供給協定の調印に立ち合いました。(一番左が加瀬さん)


生活クラブ都市生活 理事長
小谷 里香さん
(組合員歴22年)
組合員のママ友に生協の「マーガリン」をすすめられたのが加入のきっかけです。食べ物に興味があり学習会に参加してみると、知らないことだらけ! 生産者との交流を深めていくうちに、「体験しながら気づきを得られるのは、生活クラブの大きな価値」と感じるようになりました。
2019年には、「酸味が苦手な人もいる」という気づきから、マイルドな酸味の「生乳100%ヨーグルト」の開発に参加。意見を戦わせながらつくりあげた喜びは大きく、「どんなヨーグルトよりもおいしい」と思いながら利用しています。
私の暮らしの傍らにはいつも生活クラブがあり、たくさんの学びと気づきを与えてくれます。家で子育てをしながらも、いろいろな地域の人たちと双方向でつながることができる、自分を活性化させてくれるパワーの源でもありますね。

プロジェクトメンバーとして「生乳100%ヨーグルト」の開発に参加。製造工場の見学や試食、検討会を重ねるなど約1年にわたり活動しました。(中央が小谷さん)
「協同組合フェスティバル」に参加してみよう!

7月第1土曜日は国際協同組合デーです。この日を記念して、多くの人に協同組合の活動を身近に感じ、学んでもらえる祭典が開かれます。
誰でも楽しめて、未来のヒントが見つかるような企画が盛りだくさんです。ぜひ足を運んでみてください。参加費は無料です。
■開催日時:2025年7月5日(土 )10:00~16:00
■場所:有楽町・東京国際フォーラム
*詳しくはこちら
https://www.japan.coop/iyc2025/coopfes.php
生活クラブはSDGs の理念に先んじた、かつとどまらない活動を実行します
生産から消費、廃棄に至るすべての過程で「安全・健康・環境」を最大限に追求するとともに、希望の持てる持続可能な地域づくりにも取り組みます
生産から消費、廃棄に至るすべての過程で「安全・健康・環境」を最大限に追求するとともに、希望の持てる持続可能な地域づくりにも取り組みます

★生活クラブ食べるカタログ 2025年7月3回(28週)より転載しました。
【2025年6月30日掲載】