山形県庄内地域における「ローカルSDGs」の実践モデルへ 地域循環共生圏の構築をめざし「5者包括連携協定」を締結しました
酒田市・遊佐町・JA庄内みどり・生活クラブ庄内・生活クラブ連合会
2026年2月25日(水)遊佐町役場にて締結
生活クラブ事業連合生活協同組合連合会(本部:東京都新宿区、会長 村上彰一、以下生活クラブ)は、酒田市・遊佐町・庄内みどり農業協同組合・生活クラブ庄内生活協同組合と、相互の連携による庄内地域の持続可能な発展を目的とした「酒田市、遊佐町、庄内みどり農業協同組合、生活クラブ庄内生活協同組合、生活クラブ事業連合生活協同組合連合会の包括連携に関する覚書」(以下、包括協定)及び「大規模災害時に対する相互協力に関する覚書」を、2026年2月25日(水)に締結しました。

左より生活クラブ生活クラブ連合会会長 村上彰一、JA庄内みどり代表理事組合長 田村久義氏、酒田市長 矢口明子氏、遊佐町長 松永裕美氏、生活クラブ庄内代表理事 新田嘉七氏
1965年に設立した生活クラブは、1970年代の米の提携以来、庄内地域と50年以上にわたり絆を深めてきました。2013年に遊佐町、JA庄内みどりと「地域農業と日本の食料を守り、持続可能な社会と地域を発展させる共同宣言」を締結、2021年には酒田市、JA庄内みどり、生活協同組合庄内親生会(現生活クラブ庄内)と包括連携協定を結び、行政や地元農協との連携強化を図ってまいりました。2023年には移住交流拠点「TOCHiTO(とちと)」を酒田市にオープンし、おもに首都圏の生活クラブ組合員の移住と地域での活動拠点となりました。さらに2024年7月に庄内地域で発生した豪雨災害では、生活クラブの組合員や役職員が酒田市・遊佐町での復興支援ボランティアに入るなど、連携の事例が重なり続けている中で、さらに持続可能な発展の輪を広げるために、今回の協定を改めて締結しました。本協定は、これらの関係5者による新たな枠組みへの再編であり、食(Food)、エネルギー(Energy)、福祉(Care)を可能な限り庄内地域で自給し、連携しながら持続可能な社会づくりをめざす「庄内FEC自給ネットワーク」を通じた地域課題の解決を加速させるものです。本協定により、行政区をまたいだ庄内全域での地域循環共生圏の形成や、大規模災害時における5者相互の協力体制の構築を推進してまいります。
●協定項目 (1)食の安全・安心に関すること。 (2)農畜産業及び食品加工業の振興に関すること。 (3)環境保全に関すること。 (4)自然エネルギーの振興に関すること。 (5)健康と福祉に関すること。 (6)地域のまちづくりの推進に関すること 。 (7)教育、文化及びスポーツの振興及び発展に関すること。 (8)災害が発生した場合における支援に関すること。 (9)地域への移住定住人口、関係人口及び交流人口の増加に関すること。 (10)地域循環共生圏の形成に関すること。 (11)その他、5者が必要と認めること。 (12)上記項目の取組みに関する情報発信に関すること。 |
この日は同時に、上記包括連携協定に基づき、平常時の防災及び減災の協力と、5者の組織地域における大規模災害発生時の相互協力を目的とした「大規模災害時に対する相互協力に関する覚書」の覚書を取り交わしました。
主催者代表者からのコメント
■酒田市長 矢口明子氏
酒田市を含めた庄内地域は生活クラブにとって「食のふるさと」として長く交流を続けていただいています。また移住交流拠点のTOCHiTOに移住されているみなさんは、当初思い描いていた想像・ねらい以上の活躍をしています。その活動は酒田市内だけでなく遊佐町でも行なっており、すでに酒田・遊佐を越えたつながりをもらたしてくれています。こういった理想的な地域での豊かな暮らしを、庄内全体に広げていき、今後も生活クラブとともに発展していきたいと考えています。

■遊佐町長 松永裕美氏
50年以上続いている生活クラブと遊佐町の連携は、消費者と生産者の努力の賜物だと感じています。2024年の豪雨災害では、生活クラブで取り扱う遊YOU米の田んぼだけでなく、町内の被災施設等にも支援に入ってもらい、生活クラブ組合員・役職員の「困っている人を助けたい」という真心を強く感じました。また生活クラブとの縁で遊佐町にも移住者が増えています。農作物でつながった関係が今度は人と人との循環も生むという大きな風を、北の大地からさらに起こし、庄内全域へと広げていきたいと考えています。

■庄内みどり農業協同組合代表理事組合長 田村久義氏
庄内地域は肥沃な土壌と豊かな自然に恵まれた、豊かな米どころです。品質のよさと安全性の高さで支持されていると実感しています。本協定については、FEC自給圏の連携の中で、食の安全安心・農畜産資源の環境保全、自然エネルギーの推進、健康と福祉、地域づくり、教育文化、スポーツの進行、さらには災害時の支援や移住促進など多岐にわたる分野での協同・協力が掲げられています。これからも地域資源を最大限に活用し、生活クラブとともにすすめてきた共同開発米や飼料用米、農畜産物をさらに発展させ、消費者のみなさんの信頼に応えていきたいと考えております。本協定が、庄内の未来を切り拓く大きな一歩となることを願っています。
■生活クラブ庄内生活協同組合代表理事 新田嘉七氏
ここ庄内には生活クラブの消費材を共同購入できる生協がありませんでした。ですが生活クラブのスローガンのひとつ「食べる手つくる手その手はひとつ」という言葉に共感し、生産するだけでなく自分たちも食べる手になることが重要だと考え、生産者による生協・生活クラブ庄内を2017年に設立し、現在組合員は540名になりました。また夏に行われる庄内交流会は50年以上続き、毎年100名近い組合員が庄内の生産者を訪れています。そういった生活クラブの自給力や安心な食、環境問題への取り組みなどSDGsの先駆けとなるような活動は国際的にも評価されており、それらのローカルSDGsをともに前進させていきたいと考えています。
■生活クラブ事業連合生活協同組合連合会会長 村上彰一
全国に約42万人いる生活クラブ組合員への食料供給において、庄内は最大の産地だと考えています。組合員にとって愛してやまない庄内地域を持続可能なものにしていき、にぎやかな街であり続けることを願います。生活クラブ庄内の誕生が「つくる手が食べる手になる」のであれば私たち生活クラブは「食べる手がつくる手になる」必要があると考え、まちづくりに参加させていただいています。2019年には遊佐町にメガソーラーを建設しました。その売電益を酒田市に造成した基金へ毎年1000万円寄付し助成金として活用することで、まちづくりを担う人や取組みを応援できていると考えています。TOCHiTOへの移住者からワーカーズコレクティブも誕生し、助成金で新たな餅加工場も設立、脱炭素プロジェクトもはじまりました。これからここ庄内で何ができるのか、5者で構想を持ち寄って議論をすすめられることを嬉しく思います。
【2026年2月26日掲載】


