捨ててたまるか、「食料自給」への道 ――これが「非戦」の礎だ――
東京大学大学院特任教授 鈴木宣弘さん
食料安全保障と経済安全保障が極めて重要と高市早苗総理は断言しています。これに鈴木憲農水大臣は我が意を得たといわんばかりに「(コメについては)需要に合わせた政策を進める」と応じました。すると農業者の協同組合の旗頭が「国産国消」ではなく「国消国産」をアピールしています。生産より消費が先。これに当初は「違和感」を覚えたりしましたが、生活クラブ生協も「消費による産地との関係の創造」を目指しているわけですし、なんとなく分かるような気もしなくはありません。
現政権は食料安全保障を重視するとはしているものの、食糧(穀類)の国内生産能力は甚だ心もとない水準で、大人ひとりが活動するのに必要な熱源(カロリーベース)の自給率は約38パーセントと7割近くが足りていない(輸入に依拠)現実を早急に是正する具体策が提示されたかといえば、そうではなく、食料安全保障の具体策が「食料供給困難事態対策法」の施行で、その内容も周知されているとは言い難いといわれています。
――「食料供給困難事態対策法」は2025年4月、「食料システム法」は今年2026年4月から施行されています。どちらも中身がよくわかりません。
現政権は食料安全保障を重視するとはしているものの、食糧(穀類)の国内生産能力は甚だ心もとない水準で、大人ひとりが活動するのに必要な熱源(カロリーベース)の自給率は約38パーセントと7割近くが足りていない(輸入に依拠)現実を早急に是正する具体策が提示されたかといえば、そうではなく、食料安全保障の具体策が「食料供給困難事態対策法」の施行で、その内容も周知されているとは言い難いといわれています。
――「食料供給困難事態対策法」は2025年4月、「食料システム法」は今年2026年4月から施行されています。どちらも中身がよくわかりません。
肝心な「食」の安定確保には冷淡
先祖返りの政策選択進める政権
それら2つの法律は食料農業農村基本法を25年ぶりに改訂するに当たって、ともに目玉とされてきたものです。先に食料供給困難事態対策法が制定され、後追いで食料システム法基本が設けられました。食料供給困難事態対策法(以下、食供給困難事態法)と長い名称ですが、ようは有事立法です。有事を想定して、その時点でどうするか、日本が当事国となった、された戦争をリアルに想定、日本が戦争に踏み切る可能性まで考え抜き、そうなったら国民の食料をどう確保するかという準備のための準備のための法制定だったように思われます。
――たしかに現在の世界の動きを見聞きしていれば、日本がいつ有事となるかもしれないと多くの人が身構え、法の効力に期待しても不思議はない危険極まりない状況に直面しているのがわかります。
ええ。実に怖い流れです。恒久平和を謳(うた)った日本国憲法という最高法規を有しながら有事、いかに来るべき戦争に備えるかという法律を次々と制定し、さらに国家主義に傾倒したと国民に受け止められてもやむを得ない空気が醸成されています。高市政権はスパイ防止法を成立させ、国家情報局の権限を強化するなど何やら危険で不安な選択を具体化しようとしています。彼らは日本の安全保障は経済安全保障として、「米国から武器を買って軍事的に備えるのが日本の基本的な普段の安全保障だ」と言います。そこに多額の国民の血税をかける。けれども国民の食料の安定確保についてはできるだけ金をかけずに乗り切るための整備をしなければならないとしています。それが現在の日本政治のスタンス(立ち位置)です。
――たしかに現在の世界の動きを見聞きしていれば、日本がいつ有事となるかもしれないと多くの人が身構え、法の効力に期待しても不思議はない危険極まりない状況に直面しているのがわかります。
ええ。実に怖い流れです。恒久平和を謳(うた)った日本国憲法という最高法規を有しながら有事、いかに来るべき戦争に備えるかという法律を次々と制定し、さらに国家主義に傾倒したと国民に受け止められてもやむを得ない空気が醸成されています。高市政権はスパイ防止法を成立させ、国家情報局の権限を強化するなど何やら危険で不安な選択を具体化しようとしています。彼らは日本の安全保障は経済安全保障として、「米国から武器を買って軍事的に備えるのが日本の基本的な普段の安全保障だ」と言います。そこに多額の国民の血税をかける。けれども国民の食料の安定確保についてはできるだけ金をかけずに乗り切るための整備をしなければならないとしています。それが現在の日本政治のスタンス(立ち位置)です。

本来であれば普段から農家が生産を継続できるように所得を確保できる政策を充実すればいい。にもかかわらず、そうではなくて有事になったら「お前ら作れ」と有無も言わせずに強制する制度を採用したのです。『有事だぞ、だから命令に従って最も高カロリーの作物を強制増産、強制拠出させ、従わないと処罰するぞ』という制度です。持続可能な安定生産の実現に向けたカネは最低限しか出さないが、いざ有事になったら罰金で脅して作れ!黙って出せ!というロジックですよ。その時に最重要な穀物はサツマイモだとして、強制増産、強制拠出させる。これで乗り切れればいいんだと言うのですから、さながら『先祖返り』の施策ですよ。
そもそも農業白書で農水省は日本が輸入を止められた際には3食をイモでしのぐと真顔で説き、最終的には校庭やゴルフ場に盛り土をしてでもイモを作り、イモ3食でなんとかなると言わんばかりでした。普段から農家の持続可能な経営を支えず、疲労困憊の赤字持ち出し経営を迫っておきながら、有事にでもなったら罰金で脅して作らせればいいとは何事かと言いたい。無茶苦茶な発想ですよ。このままバタバタと離農の連鎖が続けば、日本はもうお仕舞いでしょう。
国民ではなく「国防」最優先
たとえ飢えさせても軍備に注力する政治
――その罰則規定ですが「罰則規定は無い」と農水省は説明しています。
いいえ。有事対応生産計画を作らないと処罰するとしています。
――それはあくまでも形式的というか、協力してくれぐらいで法的拘束性はないと説明しているようですが……。
いやいや、計画を作らない時点で処罰するぞと脅すわけですから、縛っているわけです。『計画だけして作らないなら罰金を取るぞ』と言われたら、だれでも作らなきゃいけなくなりませんか。だから『作ったかどうかを罰則の対象にしていない』というのは法の立て付け上で見た目だけのこと。結局、言い訳ができるようにしているだけですよ。そういうところだけ妙に頭が働く人がいますからね。「作らないと罰則とは言ってない」「計画を立てなかったら罰則だ」と。要はもっと前の段階から縛るということです。
――1961年制定の農業基本法は「選択的拡大」を謳い、これからは儲かるものを作れと農家に勧めた。そのとき、結果として切り捨てられたのは人が日々活動するための熱源(カロリー)となる穀物でした。コメ以外は結果として捨てられた形になってしまいました。今回の対策法は逆にコメ以外の穀物を作れ、どんどん作れと言っているように読めます。自分たちがやってきた農政は間違えたと認識して転換するというのでしょうか。
そうじゃありません。その時だけ作ればいい、有事、戦時に対応さえできればいいということです。まさに今だけ、です。
――日本はいまから79年前の1947年に「二度と戦争当事国にはならない」と世界に宣言しましたよね。
それがいま、高支持率の高市政権で明らかに逆の方に進もうとしているのです。いや、もうかなり進んでいますよ。高市さんはご自身の保守的精神から捨て置けないと中国・韓国を見ていて、米国には完全従属です。日本はアジアをもういちど征服するんだと勇ましいことを言っている人たちに高市さんは乗っかっているような印象を受けます。そうだと彼女自身も言ってきた。最も怖いのはそれを本気で準備しているところでしょう。それには米国には完全従属し、たくさん武器を買わないといけない。そこにお金がかかる。その関連企業の人たちが利益を得る。そうすると国の予算を食料にはかけられないということになります。
――第一に国民を飢えさせず、だれもが安心して生きていくための予算が、まったく限定されたものになっているということですね。
そう。たとえ国民を飢えさせながらでも軍事的準備に注力するというのですからね。
いいえ。有事対応生産計画を作らないと処罰するとしています。
――それはあくまでも形式的というか、協力してくれぐらいで法的拘束性はないと説明しているようですが……。
いやいや、計画を作らない時点で処罰するぞと脅すわけですから、縛っているわけです。『計画だけして作らないなら罰金を取るぞ』と言われたら、だれでも作らなきゃいけなくなりませんか。だから『作ったかどうかを罰則の対象にしていない』というのは法の立て付け上で見た目だけのこと。結局、言い訳ができるようにしているだけですよ。そういうところだけ妙に頭が働く人がいますからね。「作らないと罰則とは言ってない」「計画を立てなかったら罰則だ」と。要はもっと前の段階から縛るということです。
――1961年制定の農業基本法は「選択的拡大」を謳い、これからは儲かるものを作れと農家に勧めた。そのとき、結果として切り捨てられたのは人が日々活動するための熱源(カロリー)となる穀物でした。コメ以外は結果として捨てられた形になってしまいました。今回の対策法は逆にコメ以外の穀物を作れ、どんどん作れと言っているように読めます。自分たちがやってきた農政は間違えたと認識して転換するというのでしょうか。
そうじゃありません。その時だけ作ればいい、有事、戦時に対応さえできればいいということです。まさに今だけ、です。
――日本はいまから79年前の1947年に「二度と戦争当事国にはならない」と世界に宣言しましたよね。
それがいま、高支持率の高市政権で明らかに逆の方に進もうとしているのです。いや、もうかなり進んでいますよ。高市さんはご自身の保守的精神から捨て置けないと中国・韓国を見ていて、米国には完全従属です。日本はアジアをもういちど征服するんだと勇ましいことを言っている人たちに高市さんは乗っかっているような印象を受けます。そうだと彼女自身も言ってきた。最も怖いのはそれを本気で準備しているところでしょう。それには米国には完全従属し、たくさん武器を買わないといけない。そこにお金がかかる。その関連企業の人たちが利益を得る。そうすると国の予算を食料にはかけられないということになります。
――第一に国民を飢えさせず、だれもが安心して生きていくための予算が、まったく限定されたものになっているということですね。
そう。たとえ国民を飢えさせながらでも軍事的準備に注力するというのですからね。
消されたアジア太平洋戦争の飢餓の歴史
「戦時統制」のための法制度が再始動か?
――わたし自身、幸いなことに飢えを知りません。日本は戦後に飢えの時代を経験し、大都市圏では大量の餓死者が出たと記録されています。その記録をほとんど残さず子どもたちに教育もされていないのが残念です。
「日本は飢餓の記録を意図的に消しましたからね。もう1回戦争をするような国家にはならないと国を挙げて誓ったのですから、本来ならば『戦争は大変なことだ。だれもが飢える危機に直面する』と後世に伝える食料難の歴史的資料が残っていなければおかしいのです。しかしながら、日本の戦後の教科書では、ある時から現代史の一部であるところの食料難を意図的に消しています。最初はけっこうあったんですよ。どんどん無くなって今は「注欄」に一言書いてあるぐらいです。
なぜ、欧州が食料・農業の現状に危機感を持ち、EU(ヨーロッパ連合)という共同体を立ち上げながら一国一国で食糧自給率を100パーセント以上にしようと努力を重ねているかといえば、学校の教科書からして違うんです。同じような飢餓体験を彼らもしていますが、それをしっかりと記録し、そのときにいかなる献立で飢えをしのいだかを子どもたちに伝え、その献立を授業で実際に再現させ、どこが現在と違うかを教育しています。
日本には「ヨーロッパは食料難の経験がたくさんあるが、それが日本には無いから能天気なんだ」と言う人もおられますが、そうじゃない。日本だって飢えを経験しています。とくにアジア・太平洋戦争では餓死が最も多かった。病死と餓死ですよ。何百万人という方々が亡くなっています。経験しているにもかかわらず、まるで無かったように、伝えないようにして、もういちど戦争をする国にしようという政治の流れを感じます。
――食糧管理法(食管法)下で食糧管理制度(食管制度)ができたのが1941年6月。その年の12月に日本は太平洋戦争に突入しています。くしくも2026年3月に米国のトランプ大統領は、訪米した高市総理に「君たちは真珠湾への奇襲攻撃をうまくやってのけたじゃないか」と語りかけた、あの戦争です。そのとき、総理は黙って聞いていただけと伝えられましたが、「その結果、広島・長崎が世界で唯一とてつもない被ばくの苦しみの渦中に突き落とされました」くらいは言ってほしかったです。
戦時中は政府が食糧の生産と供給、物流までを統制した時代です。政府が高く買い(拠出)、国民には安い価格で放出(配給)したのです。それは国が有無を言わせず農家から集めた貴重な作物であり、『出せ』という政府の号令一下で農家に絶対命令として出荷させる制度です。常に国家権力に監視され、『自家保有分以外は全部出せ!お国のためだ』という政府の命令に国民(臣民)は服従せざるをえない。それが拠出と配給です。
当時は「米穀通帳」が無ければコメが買えず、外食の際には「外食券」が無いと食べさせてもらえませんでした。それは紛れもなく戦争の準備だった。配給には順番があり軍・肉体労働者・大都市の臣民の順でした。生産ができず飢える可能性が高く、社会不安からの混乱が起きやすいから優先したようです。そんな法制度が動き始めたら今度も戦争に突入することを暗示していませんか。
そうですね。食糧供給困難事態対策法は有事立法と呼ばれているぐらいですから、そういう意味合いを持っているでしょう。講談社α新書『世界で最初に飢えるのは日本』という本を書いて、「日本の中でも最初に飢えるのは東京」と複雑な思いをあえて書いたのは、同じ苦難を再び日本の国民が味わうようではいけないと考えたからです。
――どんな反響がありましたか?
10年近く前に平凡社新書『農業消滅』本を、さらに20年近く前には文春新書『食の戦戦争』を刊行し、そのあとに『世界で最初に飢えるのは日本』本を出させてもらいました。たしかに危機感を「煽(あお)っている」「みなを不安にさせて本を売ろうという考えか」という主旨のご批判を頂戴しました。それが、いまとなっては指摘した通りの危機的な状況になりつつある。だから、今度は『煽っていたんじゃなく、予言本だった』
『どんどん、鈴木の指摘した通りに現実が動いている』と変わってきました。
そんな予言など当たってほしくありませんし、そんな悪夢が現実になっては絶対いけないのに、その方向に世界が向かいつつある。本当に危ないですよ。ここにきてホルムズ海峡も封鎖されて。「シーレーンが危ない」と大騒ぎしています。『台湾有事となれば、日本にも攻めてくる』と受け止められても仕方が無い趣旨の発言を総理は訂正しておらず、未だに隣国との関係は改善されていないようです。せめてホルムズ海峡封鎖となった時点で『これはいかん』と気付かなければいけないのに、米国から武器をたくさん買うための算段ばかりしている。総理の先の不用意な『攻めてくるぞ』発言がもとで日本の周囲の海を封鎖されたら、いったいどれだけの期間は国民が飢え死にせず済むかを真剣に分析し、いつまで持つかを正確に計算して準備しないといけないはずなのに、そんなことはまるで考えてもいない様子です。いまやコメの備蓄はわずか30万トンしかないにもかかわらずです。
「日本は飢餓の記録を意図的に消しましたからね。もう1回戦争をするような国家にはならないと国を挙げて誓ったのですから、本来ならば『戦争は大変なことだ。だれもが飢える危機に直面する』と後世に伝える食料難の歴史的資料が残っていなければおかしいのです。しかしながら、日本の戦後の教科書では、ある時から現代史の一部であるところの食料難を意図的に消しています。最初はけっこうあったんですよ。どんどん無くなって今は「注欄」に一言書いてあるぐらいです。
なぜ、欧州が食料・農業の現状に危機感を持ち、EU(ヨーロッパ連合)という共同体を立ち上げながら一国一国で食糧自給率を100パーセント以上にしようと努力を重ねているかといえば、学校の教科書からして違うんです。同じような飢餓体験を彼らもしていますが、それをしっかりと記録し、そのときにいかなる献立で飢えをしのいだかを子どもたちに伝え、その献立を授業で実際に再現させ、どこが現在と違うかを教育しています。
日本には「ヨーロッパは食料難の経験がたくさんあるが、それが日本には無いから能天気なんだ」と言う人もおられますが、そうじゃない。日本だって飢えを経験しています。とくにアジア・太平洋戦争では餓死が最も多かった。病死と餓死ですよ。何百万人という方々が亡くなっています。経験しているにもかかわらず、まるで無かったように、伝えないようにして、もういちど戦争をする国にしようという政治の流れを感じます。
――食糧管理法(食管法)下で食糧管理制度(食管制度)ができたのが1941年6月。その年の12月に日本は太平洋戦争に突入しています。くしくも2026年3月に米国のトランプ大統領は、訪米した高市総理に「君たちは真珠湾への奇襲攻撃をうまくやってのけたじゃないか」と語りかけた、あの戦争です。そのとき、総理は黙って聞いていただけと伝えられましたが、「その結果、広島・長崎が世界で唯一とてつもない被ばくの苦しみの渦中に突き落とされました」くらいは言ってほしかったです。
戦時中は政府が食糧の生産と供給、物流までを統制した時代です。政府が高く買い(拠出)、国民には安い価格で放出(配給)したのです。それは国が有無を言わせず農家から集めた貴重な作物であり、『出せ』という政府の号令一下で農家に絶対命令として出荷させる制度です。常に国家権力に監視され、『自家保有分以外は全部出せ!お国のためだ』という政府の命令に国民(臣民)は服従せざるをえない。それが拠出と配給です。
当時は「米穀通帳」が無ければコメが買えず、外食の際には「外食券」が無いと食べさせてもらえませんでした。それは紛れもなく戦争の準備だった。配給には順番があり軍・肉体労働者・大都市の臣民の順でした。生産ができず飢える可能性が高く、社会不安からの混乱が起きやすいから優先したようです。そんな法制度が動き始めたら今度も戦争に突入することを暗示していませんか。
そうですね。食糧供給困難事態対策法は有事立法と呼ばれているぐらいですから、そういう意味合いを持っているでしょう。講談社α新書『世界で最初に飢えるのは日本』という本を書いて、「日本の中でも最初に飢えるのは東京」と複雑な思いをあえて書いたのは、同じ苦難を再び日本の国民が味わうようではいけないと考えたからです。
――どんな反響がありましたか?
10年近く前に平凡社新書『農業消滅』本を、さらに20年近く前には文春新書『食の戦戦争』を刊行し、そのあとに『世界で最初に飢えるのは日本』本を出させてもらいました。たしかに危機感を「煽(あお)っている」「みなを不安にさせて本を売ろうという考えか」という主旨のご批判を頂戴しました。それが、いまとなっては指摘した通りの危機的な状況になりつつある。だから、今度は『煽っていたんじゃなく、予言本だった』
『どんどん、鈴木の指摘した通りに現実が動いている』と変わってきました。
そんな予言など当たってほしくありませんし、そんな悪夢が現実になっては絶対いけないのに、その方向に世界が向かいつつある。本当に危ないですよ。ここにきてホルムズ海峡も封鎖されて。「シーレーンが危ない」と大騒ぎしています。『台湾有事となれば、日本にも攻めてくる』と受け止められても仕方が無い趣旨の発言を総理は訂正しておらず、未だに隣国との関係は改善されていないようです。せめてホルムズ海峡封鎖となった時点で『これはいかん』と気付かなければいけないのに、米国から武器をたくさん買うための算段ばかりしている。総理の先の不用意な『攻めてくるぞ』発言がもとで日本の周囲の海を封鎖されたら、いったいどれだけの期間は国民が飢え死にせず済むかを真剣に分析し、いつまで持つかを正確に計算して準備しないといけないはずなのに、そんなことはまるで考えてもいない様子です。いまやコメの備蓄はわずか30万トンしかないにもかかわらずです。
持続可能な「食」の実現に403億円はダメ!
16億程度なら良しと「だれ」が決めた?
――その備蓄も政府管理ではなくも民間委託するといわれていますが。
たとえ現在15日分しか備蓄がなくても、政府管理による備蓄となれば費用がかかる。お金がもったいない。だから民間にやらせるんだと言うのですが、民間任せは心もとない。確約なき契約だからです。
たとえ現在15日分しか備蓄がなくても、政府管理による備蓄となれば費用がかかる。お金がもったいない。だから民間にやらせるんだと言うのですが、民間任せは心もとない。確約なき契約だからです。

――買うか買わないかは自由?
「これだけ取った(確保した)ことにしておいて」というだけの話で、不測の事態に際して現物が出てくる保証はどこにも無いのです。財務省が政府管理に403億かかるが民間備蓄に補助金を出せば16億で済むなら、そのほうが良いと判断したのです。おそらく片山さつき大臣の判断ではないでしょう。そういう計算をして財政審議会のどなたかがお決めになったはずです。
彼らは結局、民間備蓄と輸入米を入れろと答申した。それにしたがって今回の食糧法を改定しているんですよ。表向きの理由は国家備蓄を放出した時にうまく流通しなかった。だから国家備蓄はダメなんだという論理を持ってきたわけです。そう多くのマスメディアが報じてもいます。確かに小泉米も江藤米も流通が滞りましたが、かといって民間でやったほうが良いじゃないかという政策を国が前面に押し出していいものかと憤りを禁じ得ません。
――大企業の経営者が務める「民間議員制」が問題なのではありませんか。財界の意向が優先になりがちにならないのですか?
彼らの言いなりにできるような規制改革のための推進会議を政府が作ったのです。(財政審も)基本的にはその一例です。
――その方法で食料安全保障が実現可能といえるのかと疑問に思います。ところで、小泉進次郎さんが農水大臣のときの随意契約は食管法の応用のように見えました。
小泉大臣の随意契約は食管法的でした。売値以上の価格で政府が買い入れたコメの価格を下げて市場に放出したからです。その背景にも彼を総理にしたいという財務省の意向があったと盛んに言われています。ゆえに随意契約OKだったと、です。輸送費まで全部財務省が負担した。国費で輸送費まで出して進次郎劇場を演出したことになります。
――彼が総理になっていたら今だけ金だけ自分だけの市場原理主義がさらに強化された?
少なくとも私はそう見ています。それは米国企業が儲かる流れづくりですよ。財務省は米国にせっせとお金を送り出さなければならない。だから全農グレイン社をカーギル社に売却する話が浮上し、父親の郵貯マネーに続いて155兆円規模の農協マネーを絶対に米国に差し出すことを考えているのではないかと、つい思ってしまう。
カーギル社は全農グレイン社が欲しいから買収したいのですが、全農が協同組合であるため、法規制によって買収できない。だから全農グレインを株式会社にしろと躍起になって日本政府に迫っているのです。欲しいのは全農グレインだけといいますから、全農本体は中国の国営企業に差し出すのではとの憶測まであるようです。実は中国と米国は繋がっていますからね。だから痛い目に遭うのは日本だけです。しこたま米国製の武器を買い求め、日本を戦場にしたうえに国民を飢え死にさせることになりかねません。
にわかに信じられない話ですが、現政権は2030年までに防空シェルターを整備するとまで言い出しています。息も絶え絶えの農家は保護しようとせず、有事になったら「さぁ作れ!」と号令一下。備蓄米も15日分しかない。植物工場を儲けさせて、昆虫食でコオロギを養殖し培養肉を開発すればいいとすました顔で言ってのける総理の顔は真剣そのものなのですから、嘆息するしかありません。遺伝子組み換えで名を馳せたモンサント社を買収したバイエル社のCEOが「日本で乾田直播を勧めて農薬を日本でいっぱい売ることを目論んでいる」というような話まで聞こえてきているのにと声を大にして言いたいです。
コストに見合った「小売価格」の実現
食品産業の健全な関係築くと法は説くが―
――現在の円安に原油高。これでは農家の生産コストは爆上がりで、日々の私たちの家計の遣り繰りも苦しさが増すばかりです。
ひどいものです。円安がさらに進んで、すべての資材が上がる。石油もそうです。日本は海外に依存しているから輸送費も上がる。肥料もそう。チッ素も含めて中東のシェアが大きい。カリはロシアとベラルーシに依存していましたが、ウクライナ侵攻で「敵国日本には売らない」となり、やっと前年比1.4倍まで戻したと思ったら、また2倍になってしまいました。このままではあと5年以内に農業をやる人がいなくなります。
本当に生産現場からの退場者が続出しているのです。先のコメ騒動以前の1995年以降、米価が下がり続けたのにコストは倍近くに上がり『もうやってられない』となってきました。今度はホルムズ海峡の封鎖でコストがさらに上がり、米価は低下傾向になってきた。もっと農家も漁業者も退場しますよ。
生産者がどんどん潰れるといけないから、価格転嫁をして消費者が負担するような仕組みが必要だからと『生産・流通・消費の3者が頑張って協議してくださいな。消費者も生産と流通のことを考え、お互いに折り合いをつけてくれませんか。特に政府は口出しはしませんから』というのが食料システム法の実情です。寂しいことにそうとしか読めない。
――政府は「口出ししない」とは書いていないんです。農水省が割って入るようなことは書いてあります。
残念ながら書いてあるだけです。「やっているんだ」と言えばいいだけ。やったふりだけするために作ったんですから。最初から実効性あるものができるわけないのです。あの法律はそもそも生産コストの価格転嫁が進まない現実を何とかしなければいけないという話から生まれたもので、『当初からお金は出せないからね』と釘を刺されているのです。消費者は5キロ2500円、農家は5キロ3500円。その差を埋めれば消費者も生産者も助かるような助成措置は5000億以上もかかるからもったいないとけんもほろろにいなされたうえで策定された法案です。要するに農業予算はのっけから削減対象なのです。
そこで価格転嫁を強制的に流通業界に実行させるような制度がフランスにあるじゃないかとなった。エガリム法とエガリムⅡ法です。そういうことをエガリムⅡ法は流通業界に要請できるという話を額面通りに信じみ、同様の法律を日本でも制定すれば強制的に価格転嫁できるとなったのです。当時の野村哲郎大臣の指示で職員が実際に現地に調べに行くと、フランスでも強制的な価格転嫁はできていないことがわかった。そんなことが「できるわけない」と私は最初から思っていました。そんなことが簡単にできるなら誰も苦労しません。
――それにしても実に正式名称が長い法律ですね。「食品等の持続的な供給を実現するための食品等事業者による事業活動の促進および食品等の取引き正化に関する法律」です。そこに「食品産業の健全な関係」という言葉が出てきます。普通の人が読むと風通しが良くなるんだと思うでしょうね。
生産者は期待しているんですよ。うちの産地のこの品目も価格転嫁の協議品目に加えてほしいというような陳情も行われていると聞きました。
ただし、これは実効性が無いとすぐに分かります。交渉する義務はあるけど、それを実現しなきゃいけないという義務はどこにも書かれていないのです。
――強制力が働かない、法的な拘束力を持っていないと?
ない。たしかにコスト指標は出します。コメでいえば60キロの生産段階で約2万円。1~3ヘクタール規模での生産コストとして計算し、それを1つの目安にするとあります。農水省の統計は全階層を入れているから、もう少し低い値になります。50ヘクタール規模の農家が入っています。今回コスト指標で計算したのは、1~3ヘクタールの人たちのコストとして出したんです。そういう人が大勢を占めているから守られる必要があるというわけです。(その目線は)間違っていない。でも、それがどれだけの効力を持つかというと1つの参考値にはなるだけのことでしょう。
――「コストを反映した適正な価格形成」ともあります。本当にできればこれほど素晴らしいことはないと思います。
それも言っただけです。どんどんコメの供給がダブついてきたらどうなるか。少し前のことを思い出せば玄米60キロを1万円で買い叩いていた。7000円とかですよ。8000円の赤字です。そういうことを平然とやってた人たちなんですから。その人たちが60キロ2万円でという話に乗るかといえば疑問です。業界全体が安売りになってきたら買い叩きの構造が強まるはずです。
――「食品産業の持続的発展で環境配慮なども」と入ってます。これはどうも生協がターゲットでしょうか。「あなたたちならできるでしょ。やれるところがやってよ」ということかもしれません。生活クラブは人件費まではカバーできないにしても有機減農薬でのコメ生産にかかった費用だけは負担する努力をしつつ、そのうえで価格を協議しましょうと生産者に言ってきました。それにしても、こういう文言をどこに向けて発していくのか農水省に問いたいです。自分たちのマージンはしっかり手にしているとされる大手流通資本に農水省が鋭い指摘を入れてくれないならば不公平な気がします。
そのとおりです。しかし、何度も申し上げますが、何を書いても強制力が無いんですから。
ひどいものです。円安がさらに進んで、すべての資材が上がる。石油もそうです。日本は海外に依存しているから輸送費も上がる。肥料もそう。チッ素も含めて中東のシェアが大きい。カリはロシアとベラルーシに依存していましたが、ウクライナ侵攻で「敵国日本には売らない」となり、やっと前年比1.4倍まで戻したと思ったら、また2倍になってしまいました。このままではあと5年以内に農業をやる人がいなくなります。
本当に生産現場からの退場者が続出しているのです。先のコメ騒動以前の1995年以降、米価が下がり続けたのにコストは倍近くに上がり『もうやってられない』となってきました。今度はホルムズ海峡の封鎖でコストがさらに上がり、米価は低下傾向になってきた。もっと農家も漁業者も退場しますよ。
生産者がどんどん潰れるといけないから、価格転嫁をして消費者が負担するような仕組みが必要だからと『生産・流通・消費の3者が頑張って協議してくださいな。消費者も生産と流通のことを考え、お互いに折り合いをつけてくれませんか。特に政府は口出しはしませんから』というのが食料システム法の実情です。寂しいことにそうとしか読めない。
――政府は「口出ししない」とは書いていないんです。農水省が割って入るようなことは書いてあります。
残念ながら書いてあるだけです。「やっているんだ」と言えばいいだけ。やったふりだけするために作ったんですから。最初から実効性あるものができるわけないのです。あの法律はそもそも生産コストの価格転嫁が進まない現実を何とかしなければいけないという話から生まれたもので、『当初からお金は出せないからね』と釘を刺されているのです。消費者は5キロ2500円、農家は5キロ3500円。その差を埋めれば消費者も生産者も助かるような助成措置は5000億以上もかかるからもったいないとけんもほろろにいなされたうえで策定された法案です。要するに農業予算はのっけから削減対象なのです。
そこで価格転嫁を強制的に流通業界に実行させるような制度がフランスにあるじゃないかとなった。エガリム法とエガリムⅡ法です。そういうことをエガリムⅡ法は流通業界に要請できるという話を額面通りに信じみ、同様の法律を日本でも制定すれば強制的に価格転嫁できるとなったのです。当時の野村哲郎大臣の指示で職員が実際に現地に調べに行くと、フランスでも強制的な価格転嫁はできていないことがわかった。そんなことが「できるわけない」と私は最初から思っていました。そんなことが簡単にできるなら誰も苦労しません。
――それにしても実に正式名称が長い法律ですね。「食品等の持続的な供給を実現するための食品等事業者による事業活動の促進および食品等の取引き正化に関する法律」です。そこに「食品産業の健全な関係」という言葉が出てきます。普通の人が読むと風通しが良くなるんだと思うでしょうね。
生産者は期待しているんですよ。うちの産地のこの品目も価格転嫁の協議品目に加えてほしいというような陳情も行われていると聞きました。
ただし、これは実効性が無いとすぐに分かります。交渉する義務はあるけど、それを実現しなきゃいけないという義務はどこにも書かれていないのです。
――強制力が働かない、法的な拘束力を持っていないと?
ない。たしかにコスト指標は出します。コメでいえば60キロの生産段階で約2万円。1~3ヘクタール規模での生産コストとして計算し、それを1つの目安にするとあります。農水省の統計は全階層を入れているから、もう少し低い値になります。50ヘクタール規模の農家が入っています。今回コスト指標で計算したのは、1~3ヘクタールの人たちのコストとして出したんです。そういう人が大勢を占めているから守られる必要があるというわけです。(その目線は)間違っていない。でも、それがどれだけの効力を持つかというと1つの参考値にはなるだけのことでしょう。
――「コストを反映した適正な価格形成」ともあります。本当にできればこれほど素晴らしいことはないと思います。
それも言っただけです。どんどんコメの供給がダブついてきたらどうなるか。少し前のことを思い出せば玄米60キロを1万円で買い叩いていた。7000円とかですよ。8000円の赤字です。そういうことを平然とやってた人たちなんですから。その人たちが60キロ2万円でという話に乗るかといえば疑問です。業界全体が安売りになってきたら買い叩きの構造が強まるはずです。
――「食品産業の持続的発展で環境配慮なども」と入ってます。これはどうも生協がターゲットでしょうか。「あなたたちならできるでしょ。やれるところがやってよ」ということかもしれません。生活クラブは人件費まではカバーできないにしても有機減農薬でのコメ生産にかかった費用だけは負担する努力をしつつ、そのうえで価格を協議しましょうと生産者に言ってきました。それにしても、こういう文言をどこに向けて発していくのか農水省に問いたいです。自分たちのマージンはしっかり手にしているとされる大手流通資本に農水省が鋭い指摘を入れてくれないならば不公平な気がします。
そのとおりです。しかし、何度も申し上げますが、何を書いても強制力が無いんですから。

――先生がもし法案作成の当事者だったら、どんな有効な立て付けにされますか?
こういう法律はそもそも作りません。コストと出荷買い取り価格の差額を国が直接支払いすればいいだけです。ベースとなる考え方は、30年間で消費者の所得が下がり続けて苦しい。農家はコストがどんどん上がって苦しい。両者の協議でその差を埋めるのは限界がある。農家も頑張るし、消費者も高く買う努力をしないといけませんが、そこで埋められない差は政府の責任で埋める。これは最低限の国の役割であるということです。コメでいえば2500円と3500円の差額を政府が負担する仕組みを導入する。そうすれば安く売っても農家は所得が確保されて増産できる。消費者はたくさん買えて市場も拡大傾向に持っていける。でもそのための費用を出せないと政府は言うのですからジ・エンドです。需要に応じた生産とは「生産を減らせ」と同義。「需要に応じた生産」は、需要が減るならばもっと生産を減らせということですからね。
――今までの需要予測に立脚したシミュレーションに基づいて減反を続けるわけですか?
減反政策を続けるでしょう。農家はさらに作れなくなって、輸入が増える。コメさえ自給率が下がります。そんなときに「攻めていくぞ」と他国に言われ即座に食料の海上輸送そのものを止められ、国家備蓄も無い。数ヶ月でみんな飢え死にして終わり。というデスロード(死への道)を現在の日本は進んでいる気がしてならない。シェルターがいくらあっても食べるものが無い。国民全員の「生命」が何ヶ月保てるかという深刻な局面に日本は立っていると思います。
――庶民感覚としてはコメが無くても食べてこられた。グローバル・ハンバーガー・チェーンもあるし多種多様な外食産業だってある。食べるものが無くなるなんて考えられないという人は多いと思いますし、それが当然ともいえるのではないでしょうか
実質的な食料自給率がどれだけあるのか計算すれば、その認識の甘さがすぐに分かるはずです。カロリーベースで38パーセントというレベルはむろん低いわけですが、肥料が止まるとその半分ぐらいの22パーセントに低下。野菜の種は9割が輸入です。それが他の品目にも及べば、実質自給率は9.2パーセントと絶望的な数字になります。さらに、これまでエネルギー自給率の低さを勘案していませんでしたが、15パーセントぐらいしかないわけですから、これも算入したら、実質自給率は数パーセントという、さらに絶望的な水準というしかないでしょう。
その輸入が完全に止まることも十分に想定できうるし、事実、次第にそうなってきています。実質、全部止まった時の食料自給率は数パーセントしかありません。そういう事態を現出させてはなりません。それには日本国憲法の恒久平和の誓いを踏襲した「非戦外交」を完徹するとともに、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとハマスの突然の武力行使の応酬、米国のベネズエラへの急な軍事介入、イスラエルと米国のイランへの度を超えた覇権主義の発動たる、突然の武力干渉のような「有事」が起こりうると考え、軍事的災禍に備える義務が政府にはあります。
だから、国内の農林水産業の持続可能な安定生産を根底から支え、新たな担い手が現れ、日本国民総員の「いのちの源」たる自然を守りつつ、これまた「いのち」と「健やかな人生」を守り輝かせる食糧が全国各地で作られ続けるための公的支援が切に求められているのです。エネルギーも原子力の「平和的利用」の継続を安易に選択するのではなく、別の道を懸命に探し求めて具体化していくしかないでしょうね。そこに気づかない政府、口先だけで「国民の生命と財産を守って、守って、守って、守り抜く」と繰り返す政治は日本の未来を閉ざしかねない。そう、いまこそ国民一人ひとりが危機感を抱き、警戒する必要があるときはないと私は思っています。
撮影/越智貴雄・高木あつ子・魚本勝之 取材構成/生活クラブ連合会 山田衛

すずき・のぶひろ
1982年、東京大学農学部農業経済学科を卒業し、同年、農林水産省に入省。 15年ほど主に貿易問題、国際交渉担当などを担った後に退職。 1998年、九州大学農学部助教授、大学院農学研究院教授を経て、2006年9月から東京大学大学院農学生命科学研究科教授(農学国際専攻)。 2024年から同特任教授。『農業消滅――農政の失敗がまねく国家存亡の危機』(平凡社新書)、 『貧困緩和の処方箋――開発経済学の再考』(筑波書房ブックレット)、『協同組合と農業経済――共生システムの経済理論』(東京大学出版会)、『世界で最初に飢えるのは日本――食の安全保障をどう守るか』(講談社+α新書)、『マンガでわかる 日本の食の危機――迫る飢餓・・・・・・「質」も「量」も崖っぷちの現実から大切な命を守るために』(方丈社)、『このままでは飢える!――食料危機への処方箋「野田モデル」が日本を救う』(日刊現代)、『食の属国日本―命を守る農業再生』(三和書籍)など著書多数。近著に文春新書『令和の米騒動 食糧敗戦はなぜ起きたか?』、講談社α新書『もうコメは食えなくなるのか』がある。