脱原発の願いを込めて、福島第一原発事故から2年 各地での署名活動と集会参加
生活クラブ連合会は脱原発社会をめざし、さまざまな活動を行なっています。その一環として行なっている「さようなら原発1000万人アクション署名」活動の取組みと福島第一原発事故から2年目となる3月に「フクシマを忘れない!」を合言葉に開催された各地の集会への参加報告を紹介します。2年を経ても原発事故はまだ何も終わっておらず、広く海や野山に拡散した放射能による生態系や人間を含めた生物への影響はこれから深刻さを増すのではないかと憂慮します。 再稼働を許すことなく、これからも脱原発とエネルギー転換を求めて活動をすすめていきます。(2013年4月17日掲載)
●12月~3月「さようなら原発1000万人アクション・一斉署名活動」
「さよなら原発、1000万人署名活動」が始まってから1年半ほど経ち、現在820万筆の署名が集まっています。政府やマスコミの間では、ここ数ヶ月で脱原発色が薄まってきてしまった感があります。そんな中、私たちは再度1000万人の署名をめざして声を上げていこうと、12月から毎月11日を「一斉署名活動の日」として地域で街頭署名活動を行ないました。署名は目標の1000万筆まで継続していきます。
生活クラブ静岡
2月11日に静岡市役所南の呉服町通りで街頭署名活動を行ないました。強い風が吹く日でしたが生活クラブの認知度と脱原発を町ゆく人々に伝える、意義ある活動でした。東部地区では、「孫のために動かしたくないですね」と署名する60代以上の女性の方が多かったのですが、静岡市では小中学生、子育て中のママが署名に応じてくれました。
生活クラブ愛知
2月10日、逆風に負けじと脱原発プロジュクトメンバー10名が、栄の中心地で街頭に立ち、街の人々に問いかけ、署名を求めてきました。
道行く多くの人々は、寒さのせいもあり忙しく足早に通り過ぎていきました。立ち止まってくれた人も「原発は必要でしょ」とか「原発ない方がいいかもしれないけど、今は何とも言えない」「分からないから、署名はできない」と言う声が目立ちました。そんな中で、私たちの声に応えてくれたのは、意外に若い世代の人たちでした。野外でバンド演奏をしていた男の子たちは、私たちの説明に耳を傾け、署名にも応じてくれました。募金活動をしていた高校生は、駆け寄ってきて、「私も署名させてください」と声をかけてくれました。「私たちは福島の様子を知りたくて、現地の野菜を取り寄せて、自分たちで除染してお料理してみました」とか、「明日学校で原発について学ぶ授業をやります。若い先生と自分たちで企画したんです。」と話してくれて、「署名活動頑張ってください。」と励まされました。
11時からお昼を挟んだ約1時間半で140筆以上の署名が集まりました。署名をした人もしない人も、原発の事故があったことを自分自身の問題として捉え、考えてくれるといいのだけれど…。署名された一人は「これだけ皆さんが声を上げているのだから、きっと大丈夫、今は夜明け前の闇かな」と言葉を残していきました。夜明けは近いのか、まだずっと先なのか、その時期は私たち一人一人がきちっと考えて行動することで変えていけるのかもしれない…、そうありたいと思いました。
●3・9「つながろうフクシマ!さようなら原発大集会」
3月9日(土)東京・明治公園での集会に生活クラブから約50人(生産者含め)が参加しました。また会場内のテントで生活クラブ連合会も呼びかけ団体である「『六ヶ所再処理工場』に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク(略称:阻止ネット)」でチラシの配布とマグネットの販売を行ないました。1万5千人もの参加者で埋め尽くされた会場では、「安倍政権に負けず脱原発をすすめる」「フクシマを忘れない」など呼びかけ人らの発言、福島からの避難者からの「福島の人たちも頑張っている。皆さんの力が必要」との訴えがありました。その後パレードで「原発いらない」「子どもを守れ」とアピールを行ないました。
●0310 原発ゼロ☆大行動 東京・日比谷
3月10日(日)の日比谷公園野外音楽堂の集会。集会の後、国会までのパレード、周辺省庁での抗議、夜の国会前大集合と、のべ4万人の参加がありました。
●さよなら原発 3.10 関西2万人行動
3月10日(日)大阪市中之島公園での集会は強風と雨の中、国のエネルギー政策に危惧を抱く約1万1千人が集まりました。福島から来られた武藤類子さんが語った「今、福島が抱えている問題の数々」には、怒りをおぼえました。
集会後にはパレードで、脱原発を訴えました。
●さようなら原発・核燃「3.11」青森集会
3月10日、青森駅前公園でも「なくそう原発・核燃、あおもりネットワーク」主催の集会とパレードがありました。すさまじい吹雪の中でしたが、総勢2000人が参加しました。
●3・23原発のない福島を!県民大集会
3月23日(土)福島市あづま総合体育館で開催された集会では、農業や漁業、観光業、林業にたずさわる方々の切実な現状が報告されました。そして、いたる所にモリタリングポストがある不自然な暮らしに加え、家族がバラバラにされた高校生の原発事故への怒りの声には、ひときわ大きな拍手が沸きました。
司会者の呼びかけに応じ、北海道、東北、関東、近畿・・・と沖縄にいたるまで、ぎっしりと席を埋めた全国の参加者が、次々と立ち上がっていく様は感動的でした。「私たちは見捨てられてはいない」声を詰まらせた司会者の言葉に、この地で生きる人々の側に、これからも立ち続けなくてはと思った瞬間でした。