生活クラブ連合会がグリーンコープ連合とNON-GMトウモロコシ推進に関する共同宣言を発表
家畜のエサの主原料であるトウモロコシのほとんどは輸入しています。また、その多くは遺伝子組み換え(GM)トウモロコシです。一方、生活クラブでは、全農や米国のトウモロコシ生産者と提携し、NON-GMトウモロコシを確保するための対策(種子の確保・分別集荷など)を徹底して行ってきました。
しかし、米国におけるGMトウモロコシの作付面積は拡大し続けています。これからも、NON-GMトウモロコシを確保するためには、国内での需要拡大が欠かせません。そこで、今年7月28日、遺伝子組み換えに反対する方針を推進するグリーンコープ連合と生活クラブ連合会による「NON-GMトウモロコシ推進協議会」を立ち上げ、NON-GMトウモロコシを広めるための共同宣言を策定しました。
10月4日から生活クラブ連合会・グリーンコープ連合それぞれで、米国のNON-GMトウモロコシ生産者を訪問し、今回策定した「共同宣言」を手渡すことによって、「遺伝子組み換えは食べたくない!」という意志をしっかりと伝えていきます。
グリーンコープ連合と生活クラブ連合会のNON-GMトウモロコシ推進に関する共同宣言
生活協同組合連合会グリーンコープ連合
生活クラブ事業連合生活協同組合連合会
私たちは、私たちの健康や環境にどのような影響を及ぼすか、いまだ不透明な遺伝子組み換え作物を「食べたくない!」という思いから、NON-GMO(非遺伝子組み換え作物・食品)の区分管理と利用を続けてきました。米国ではGMトウモロコシ作付け率が2014年には93%にまで拡大し、GM大豆の作付け率も94%を占めるという状況にあります。こうした状況の中で全農とCGB社(全農グループの米国穀物集荷会社)と種子メーカーが締結した「パートナー・プラス・シード・プログラム」(NON-GMトウモロコシ種子再生産プログラム)により、NON-GMトウモロコシの取組みが継続されており、2017年の国内流通分までその種子が確保されています。
しかし、NON-GMOを巡る情勢はGM作物の作付拡大が進む中、穀物価格の上昇により使用者の負担が増大する等さらに厳しさを増し、区分管理と安定的に確保する事が困難になって来ています。こうした情勢の中でNON-GMOを堅持していくためには、米国における種子開発と栽培、集荷、出荷管理が持続的に行われる事が必要です。そのために、NON-GM需要の拡大をしっかりと進める計画を立て示していく事が大切であり、NON-GMOを推進する団体の拡大や利用結集による日本国内の畜産生産者、食品加工メーカーなどの需要拡大が重要であると考えます。
日本国内での2018年以降のNON-GMトウモロコシの確保に向けた「次期5ヵ年の締結」の協議は、すでに2013年から始まっており、2014年は今後のNON-GMOの継続取組みのために大切な年となります。
グリーンコープ連合と生活クラブ連合会は、あらためて遺伝子組み換え作物を「私たちは食べたくない!」というメッセージを表明すると共に、継続してNON-GMOの取組みをすすめることを宣言します。
- NON-GMOの取組みを堅持し、NON-GMトウモロコシの需要を維持します。
- 「パートナー・プラス・シード・プログラム」について、2017~2021年米国の穀物年度の種子供給(種子開発生産は2016~2020年)の継続に向けて日本国内の畜産生産者、食品加工メーカーとの連帯を強めていきます。
- NON-GMトウモロコシの需要を維持するため、利用する組合員を増やし、日本国内で流通される2018~2022年の計画に向けてNON-GMOで生産された畜産物や加工食品の利用結集を進めていきます。
以上