遺伝子組み換え植物に関わる第一種使用規定申請の一部改正案について意見を提出しました。
生活クラブ連合会は、農林水産省から提案された「農林水産大臣がその生産又は流通を所管する遺伝子組換え植物に係る第一種使用規程の承認の申請について」の一部改正案について、9月6日にパブリックコメントを提出しました。全文は以下の通りです。
「農林水産大臣がその生産又は流通を所管する遺伝子組換え植物に係る第一種使用規程の承認の申請について」の一部改正案への意見
現在、遺伝子組換え体の生物多様性への環境影響や食品への安全確認や対策は不十分です。遺伝子組換え技術は未知の部分があり、予防原則に立った監督が必要です。
よって、今回の審査の簡素化する今回の改正案に反対します。
・遺伝子組換えの農作物の過去の知見の積み上げによる資料や既存に承認した植物の生物多様性への影響と申請する種が、同程度と判断することが可能であるという根拠が見出せません。
・海外の圃場データを自然環境の異なる日本のデータに置き換えることに無理があります。
・今回の事務手続きの簡素化で審査時間が短縮されれば、より多くの遺伝子組み換えトウモロコシの承認を早めて通過させることになります。審査や監督行政が充実するとは考えられません。
・トウモロコシは日本の自然環境下では十分な生育や世代更新ができないという予測で、トウモロコシが審査手続きの見直しの対象になっています。しかし、生物は既存の知見以上に想定外のことを発生させることがあり得ます。近年、気候変動や異常気象が相次ぎ、自然環境激変の可能性が高い中、手続きを簡略化することに意味が見出せません。
以上
【2014年10月28日掲載】