GMOフリーゾーン全国交流集会 in みやぎ 被災地の復興に遺伝子組み換え作物はいらない!
3月5日、宮城県仙台市で第11回GMOフリーゾーン全国交流集会 in みやぎ「持続可能な豊かな地域を目指して」が開催され、生活クラブ生協から40名が参加しました。主催は生活クラブ連合会も参加する「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」と「第11回GMOフリーゾーン全国交流集会inみやぎ実行委員会」です。
GMO =Genetically Modified Organism 遺伝子組み換え作物
GMOフリー = 遺伝子組み換え作物のない
(2016年3月23日掲載)
震災後の東北では初めての開催
GMOフリーゾーン運動全国交流集会は、自分の農地や森などで「遺伝子組み換え作物は作らない」と「GMOフリーゾーン宣言」した農家と、それを応援する消費者・小売り・製造業など(サポーター)が年に一度集まり交流する集会です。2006年に滋賀県高島市で第1回が開催され、今年で11回目を数えました。
震災後の東北では初めての開催となった今回、基調講演で宮城大学事業構想学部の風見正三教授が「持続可能な地域創造と震災復興」のタイトルで講演し、「地球をひとつの生命と考えるガイヤの思想がいまこそ大事」と、地域の重要な資源である森を生かして自然に学ぶ「森の学校プロジェクト」(宮城県東松山市がすすめる被災した野蒜小学校の高台移転事業)の実践について話されました。続いて宮城県のセリ農家の三浦隆弘さんが特別講演し、地域に伝わる在来種を地域で食べ続ける魅力について語りました。
遺伝子組み換え食品いらないキャンペーンの天笠啓祐代表は、遺伝子組み換えサケ、切っても赤く変色しないリンゴなど、遺伝子組み換え技術の新しい傾向とその危険性について警告しました。
GMOフリーゾーンについては、開催地の宮城県で、津波の被害からの復興のためにトマト栽培に取り組む七郷クローバーズファームなど165ヘクタールが登録したのをはじめ、昨年より全国で834.46ヘクタール増加し、8万7,167.77ヘクタールになりました。2012年に登録が始まったサポーターも、個人8,897人と40事業所にまで広がりました。
岩手でもGMOフリーゾーン運動がスタート
GMOフリーゾーン運動に取り組む団体のリレー報告では、生活クラブ生協・岩手の佐藤直子副理事長が、「6月に開催した『世界が食べられなくなる日』上映会の参加者を中心にサポーター登録の呼びかけを始め、これまでに104人が登録しました」と報告。また、シャボン玉フォーラム(せっけん運動ネットワークの年次総会)が岩手県重茂で開かれたことを記念して植林した「フォーラムの森」をGMOフリーゾーン登録し、「森に建てた看板のデザインをハガキにして重茂の小中学校で配布しました」とGMOフリーゾーンを次世代につなぐための活動について紹介しました。
生活クラブ岩手の豆腐の生産者「アグリ平泉」も、「世界遺産平泉の地に遺伝子組み換え作物はつくりません」と、所有の農地93ヘクタールをGMOフリーゾーン登録し、集会に参加したアグリ平泉の青木慶さんに会場から拍手が上がりました。
集会に参加した生活クラブ生協・東京の理事長の土谷雅美さんは、「GM食品に対する危機感が広がり、それに対する運動が広がっていることが、感じられる集会でした」と感想を話しました。