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‹本選びの会›が研修会を開催 『地球の食卓 世界24か国の家族のごはん』の著者を招いてお話を聞きました

生活クラブのカタログ『本の花束』に掲載される図書は、組合員による〈本選びの会〉が選定しています。組合員自身が良質の図書を選び共同購入することを通して、市民による豊かで自立的な読書文化の創造をめざしています。
〈本選びの会〉は、選書活動だけではなく、社会への見識を広げて生活者としての視点を深め、より質の高い図書を選ぶための研修会も行なっています。
このほど、共同購入に選んだ書籍『地球の食卓 世界24か国の家族のごはん』の著者、ピーター・メンツェルさんとフェイス・ダルージオさんが訪日される機会にあわせ、〈本選びの会〉研修会にお招きしました。著者のお話をうかがうことで、今後の選書活動に役立つ豊かな視点を得ることができました。

【2016年10月26日掲載】

本づくりの話から「世界の今」を学ぶ

『地球の食卓 世界24か国の家族のごはん』は、2006年に出版されて以来、高い評価によって9刷まで版を重ねた本です。世界24ヵ国30家族を訪問し、家族と1週間分の食品のポートレイト、食事風景を中心に紹介するルポルタージュです。1週間分の食品リスト、各家庭の自慢のレシピなどに加え、「食」についての多彩なエッセイも収められています。
多数の写真と詳細な統計データ、家族の暮らしが伝わるインタビューなどとあわせ、「世界の今」のあり方を食や家族の視点から問いなおすきっかけを与えてくれます。

著者のピーター・メンツェルさんとフェイス・ダルージオさんは、国際的に活躍するカメラマン、ジャーナリストです。お二人からは『地球の食卓』取材当時のエピソードを交えながら、50ヵ国以上にわたる家族や食にまつわる写真を見せていただき、世界の食事情をうかがいました。

取材で世界中を訪れた著者の考え方から「世界の今」への視点を養い、さらにはさまざまな社会的課題について私たち自身の暮らしの中からどのようなアプローチができるかを学びました。

飢餓と飽食の対比から

二人の話で際立ったのは、世界の飢餓と飽食の現状でした。

アメリカやメキシコの家庭では、1ヶ月分の食料として、野菜や肉や果物、パンや菓子類、飲料などが画面いっぱいにずらりと並びます。これに対し、アフリカ・チャドの難民キャンプで暮らす家庭の1ヶ月分は、乾燥したトウモロコシや大豆などが20キロほどと、ナッツ、豆類、乾燥した野菜や香辛料が少しだけ。

また、減量手術をする体重約212キロのアメリカの男性の姿が映しだされる一方、家より路上生活の方がちゃんとした食事にありつけると話すバングラディシュの少年の姿があります。

メンツェルさんとダルージオさんは、世界にはこのような両極端な「食」の現状があることを受け止め、読者が自分の暮らしとの違いを比較することで議論のきっかけにしてほしいと考え、取材を続けていると語りました。

二人の著作には多くの人々が登場します。そうした取材相手には、決して極端な例を選ぶのではなく、その国・地域の典型的な暮らしを送る人々を探して選び出すということです。その家族と1週間ほど暮らしや食事を共にし、同じ空気に浸りきって取材することを大切にしてきたとも話されました。

一冊の本にかける労力と情熱

お話を通して、世界の様々な食事情とそこから見える貧困や豊かさによる不健康など、あらためて「食」の問題を深く感じ取ることができて、一人ひとりが自分自身の食卓と世界のつながりを見直すきっかけとなりました。

参加者からの「大人として子どもたちにできることはなんだとお考えでしょうか」という質問には、「世界中の家族と一緒に過ごして感じたのは、家族がいつも一緒であれば問題が少ないということです」というお答えでした。

開催後の参加者アンケートでは「著者の情熱にふれ、本の価値が改めてわかった」、「より組合員のみんなと一緒に読みたい本だと思った」、「スポンサーをつけず自分たちで資金調達して取材を続けられたことにジャーナリストの心意気を感じた」「自分の暮らしを見直すきっかけになった」などの感想が寄せられました。

一冊の本を世に送り出すまでの著者の労力と情熱を知ることで、本がより貴重なものと感じられるようになり、今後の選書活動に役立つ豊かな視点を養うことができた研修会でした。

★ピーター・メンツェルさんとフェイス・ダルージオさんのお話は、2017年1月4回(1月9日から配布)のカタログ『本の花束』に掲載されます。
『地球の食卓 世界24か国の家族のごはん』(TOTO出版)も同号で共同購入の予定です。組合員のみなさまはぜひお申込みください。(『本の花束』の図書の共同購入は、市販の定価から10%割引です)

「本の花束」カタログはこちら

 

*〈本選びの会〉についてはこちらの記事もごらんください
 
「本選びの会」が日本女子大学家政学部賞を受賞(2015年10月掲載)

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