私らしく生き切るために 老い支度に多様な選択肢を
誰とどこで暮らし、どのような最期を迎えるのか、いわゆる「老後」について考え始めるのはいつでしょうか。
生活クラブでは、これまで地域福祉として「住み慣れた地域で安心して暮らしたい」という願いをかなえるため、在宅ケアや居場所づくりなどをすすめてきました。
これからも地域機能の創出・充実を促進するとともに、新たにもう一つの選択肢として「地方で私らしく生きる」というライフスタイルの検討を始めました。
高齢期のもうひとつの暮らし方を、考えてみませんか。
●日 時:2017年3月18日(土) 13:30~16:30
●場 所:主婦会館プラザ・エフB2階クラルテ(千代田:無料
●基調講演「日本で老いて死ぬということ」
~2025年、老人「医療・介護」崩壊で何が起こるか~
「2025年問題」をご存知ですか?約650万人の団塊の世代すべてが75歳以上になり、特に都市部で医療・介護の提供体制が追いつかなくなると言われている問題です。将来誰にでも訪れる「老い」や「死」への備えについて、この問題を真正面から取り上げ、2年半にわたって医療・介護の現場を密着取材した朝日新聞取材班キャップにお話しいただきます。ぜひご参加ください。
●講 師:佐藤 陽氏 (朝日新聞記者 現在:東京本社知的財産室Reライフプロジェクト主査)
2013年から2年半にわたり、朝日新聞神奈川版「迫る2025ショック取材班」キャップを務める。
●パネルディスカッション「2025年、老いを地域で見守るために」
●主 催:生活クラブ共済事業連合生活協同組合連合会
●後 援:山形県酒田市
●定 員:100名
●要申込(定員になり次第締め切らせていただきます。)
老後の不安についてアンケートを実施
- 老後に関すること
- 子育てに関すること
- 障がいに関すること
- 成人した子どもに関することなど
※調査実施期間2015年7月~ 8月
対象者:組合員36,400人
回答数10,750人
上記4項目の設問に対し、多くの組合員が、今困っていること、将来困るかもしれないこととして「自宅で暮らし続けるためのサービス」「高齢者住宅や介護施設の確保」「自宅の住み替え」を挙げました。
さらに生活クラブに事業として取組んでほしい、またはそこに参加したいと考えている人が多くいることも明らかになりました。
多様な暮らし方の検討をスタート
アンケート結果をもとに、生活クラブでは従来から進めてきた「住み慣れた地域で豊かに暮らす」に加え、「地方に移住する」という高齢期の暮らし方について検討を始めました。そのひとつが「山形県の庄内地方へ移り住む」という選択肢です。
庄内では、豚肉の平田牧場や遊YOU米のJA 庄内みどりなど私たちに馴染み深い提携生産者が中心となり、生活クラブの活動と連動して庄内FEC自給ネットワークプロジェクト※が動き始めています。
酒田市と生活クラブ、提携生産者を中心に構成されたプロジェクトは、地元の大学の協力も得て、そこで暮らす人々が心身ともに豊かに生きていけるように、新たな施設の建設や空き家の活用など住む場所の確保はもちろんのこと、働く場所や学ぶ場所、地域コミュニティの連携なども検討していきます。そして幅広い選択肢の中から、それぞれの人たちがライフスタイルやニーズに合った暮らしを選び取れる地域づくりをめざしていきます。
※庄内FEC自給ネットワーク
庄内FEC自給ネットワークは、山形県庄内地方の人々による地域づくりと生活クラブが掲げるFEC自給ネットワークづくりが連動して生まれ、動き出した構想です。この構想の「C(福祉)」分野をより具体的にすすめたものが「庄内の福祉コミュニティ構想」です。
(F:食料、E:エネルギー、C:ケアの略。内橋克人氏(評論家、旧2012国際協同組合年全国実行委員会・委員長)が提唱)
生活クラブと酒田市は、業務委託契約を締結しました。
2016 年8月、生活クラブと酒田市は、首都圏在住の移住希望者への情報発信などをおこなう業務委託契約を締結しました。
私たちにとって庄内は馴染み深い提携産地。豊かな自然、おいしい食べもの、長年培ってきた生産者との関係が私たちの財産です。これから、生活クラブは「庄内の福祉コミュニティ構想」の中で、庄内地方を念頭に、元気なうちに移住し、町づくりに参加し、働き、社会に貢献する暮らし方・住まい方について検討を始めます。
高齢世代に限らず就農や田舎暮らしへの関心がある方など、幅広い層が参加できるように進めます。
【2017年1月16日掲載】