「いのちを守れ!フクシマを忘れない さようなら原発全国集会」に1万1,000人が参加
さようなら原発1000万人アクションが主催する「いのちを守れ!フクシマを忘れない さようなら原発全国集会」が3月20日に代々木公園で開催され、11,500人が参加。生活クラブからおよそ20名が参加しました。
避難者への支援の打ち切り、作業員の切り捨ては許せない
避難指示区域外からの自主避難者への住宅支援の打ち切りを3月末にひかえ、集会では避難者たちの窮状が報告されました。避難の協同センター事務局長の瀬戸大作さんは、「住宅支援の打ち切りで、避難者たちが新たな政策困窮に陥っている」と訴えました。
2011年から2013年にかけて東京電力福島第一原発の収束・廃炉作業に従事し、急性骨髄性白血病を発症した通称「あらかぶさん」は、収束・廃炉作業に従事した労働者としては初めて、2015年10月に被ばくによる疾病の労災認定を受けました。あらかぶさんは、「医療用マスク程度しか支給されなかった」と当時の労働環境について語りました。労災認定の記者会見で東京電力は、「下請け業者の一作業員のことにコメントする立場にない」と言い、白血病と作業の因果関係を認めていません。
全国で原発差し止め訴訟を繰り広げ、映画『日本と再生』の監督をつとめた河合弘之弁護士は、映画製作のために世界を取材する中で、「世界の流れは確実に自然エネルギーに向かっている」ことを実感したと言います。「私たちは原発再稼働に反対し、2度目の原発事故を何としても防がなくてはならない」と再生エネルギーにもとづく社会づくりを訴えました。
福島を忘れない
生活クラブ長野の宇田川弘子さん(ピースアクション推進委員長)は、「こんなにたくさんの人が脱原発を訴えていることに驚きました。未来のために一日も早く原発を無くしたい」と初めて集会に参加した感想を語りました。
生活クラブ大阪から参加した小出尭子さん(広報委員)は、「故郷を捨てざるを得ない被災者の悲痛な叫びや、劣悪な労働環境で白血病を発症した廃炉作業員の発言が特に心に残りました」と言います。
「事故後6年が経ち私たちの日常からは遠い存在になりつつあるフクシマ。それは原発再稼働をもくろむ政府や電力会社の思うつぼです。あらためて被災者に心を寄せ続けなければと思いました。」
4人が参加した生活クラブ山梨の中野裕子さん(前理事長)は、「参加者が年々減っているのが気になりますが、河合弁護士が世界は自然エネルギーにシフトしているとの発言に勇気づけられました。継続は力」と話しました。
集会後は、福島からの避難者たちを先頭に、代々木公園から渋谷駅までパレードしました。
【2017年4月12日掲載】