2018年度「若者おうえん基金」の活動報告
生活クラブは、首都圏若者サポートネットワークに参画して、「若者おうえん基金」に取り組みました。
生活クラブは、首都圏若者サポートネットワークの運営に参画し、社会的擁護のもとで育った子ども・若者が自立できるまでの「伴走支援」に取り組むために設立された「若者おうえん基金」へのカンパ協力を組合員に呼びかけました(2018年度は東京・神奈川・埼玉の3単協で取組み)。
※首都圏若者サポートネットワークは、児童養護施設や里親家庭など、なんらかの事情があって公的な支援のもとで育った子ども・若者たちが、社会のなかでみずからの力を発揮して生きていくことを応援する民間のネットワークです。
■首都圏若者ネットワーク「若者おうえん基金」 募金募集の結果
※首都圏若者サポートネットワークは、児童養護施設や里親家庭など、なんらかの事情があって公的な支援のもとで育った子ども・若者たちが、社会のなかでみずからの力を発揮して生きていくことを応援する民間のネットワークです。
■首都圏若者ネットワーク「若者おうえん基金」 募金募集の結果
募金の種類 | 募金額 |
生活クラブ組合員カンパ(東京、神奈川、埼玉) | 9,811,434円 |
クラウドファンディング、ファンドレイジングによる募金 | 2,594,950円 |
銀行振込・郵便振替による募金 | 1,307,125円 |
合計 | 13,713,509円 |
「若者おうえん基金」による助成団体が決定し、継続的な支援体制づくりをともにすすめます。
若者の伴走者支援に特化した助成制度「若者おうえん基金」について、2018年度は16件の応募がありました。首都圏若者サポートネットワークは、生活クラブ連合会からも選出された選考委員会(有識者5名)での選考の結果、東京都、神奈川県、埼玉県で活動する9団体(10件)へ、総額 10,567,020円の助成を決定しました(2018年度若者おうえん基金 助成団体一覧を参照ください)。
生活クラブは、社会的養護下にあったこどもたちが自立して生活できるまでの支援体制と伴走型支援を継続していくためのしくみづくりについて首都圏若者サポートネットワークと連携して、「若者おうえん基金」に取り組み、さらに助成団体と地域で連携していくことをめざしています。
生活クラブは、社会的養護下にあったこどもたちが自立して生活できるまでの支援体制と伴走型支援を継続していくためのしくみづくりについて首都圏若者サポートネットワークと連携して、「若者おうえん基金」に取り組み、さらに助成団体と地域で連携していくことをめざしています。
2018年度若者おうえん基金 助成団体一覧
首都圏若者サポートネットワーク運営委員会
(一般枠)
申請団体名・申請内容・助成額 |
自立援助ホーム湘南つばさの家(神奈川県) ステップハウスを活用した自立のサポート、退所者への地域生活支援(定期連絡、来所、食事、食材提供、職場連絡、金銭管理、貸付、各種相談対応等)、児童相談所からの緊急支援要請への対応を行う。 助成額 1,500,000円
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自立援助ホームマラナ・タ・ハウス(東京都) 施設向けの奨学生制度を利用し遠方の大学に進学した退所者への伴走支援を行う。施設向けの奨学生制度及び国の自立支援貸付事業を利用しており、どちらも施設のサポートが応募要件となっている。伴走者が大学現地まで訪問する必要がある。 助成額 480,000円
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こもれびホーム(東京都) 児童養護施設を退所後、進学したが退学、アルバイトを頑張るが奨学金の返済等で生活が苦しく、生活保護を受けていた。妊娠、結婚をしたが、夫婦ともに収入が不安定で経済的に厳しく、出産した後の不安定な時期の女性の伴走支援を行う。 助成額 362,920円
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児童養護施設若草寮(東京都) 児童養護施設において進学を希望し、18歳を超えたが措置延長をした入所者の伴走支援。専門的な資格取得を目指すため進学費用が多く必要な状況にある。一般家庭が7割の高等教育進学に比べて施設退所者の進学率は2割台であり、退学も多い中で伴走支援を行う。 助成額 500,000円
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アフターケア相談所ゆずりは(東京都) 虐待を受けて児童養護施設に保護され、自立援助ホームを経た若者のアフターケアを行う。一人は奨学金を得て学校に通うが、精神疾患により通院が必要となっており心身の復帰と復学の伴走支援を行う。もう一人は伴走支援を通し住環境、医療的ケア、生活保護等一緒に考えていく。 助成額 1,500,000円
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(先駆的実践枠)
申請団体名・申請内容・助成額 |
一般社団法人Masterpiece(神奈川県) 社会的養護出身者にとって保証人問題は一生ついて回る課題であり、Masterpieceのシェアハウスでは保証人不要で、安い家賃設定で食糧支援も受けることができる。現在は女性向けシェアハウス運営を行っているが、2018年度内に男性向けシェアハウスを立ち上げ予定。 助成額 920,000円
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特定非営利活動法人なんとかなる(神奈川県) 少年院・少年鑑別所及び刑務所や児童養護施設等を出院・退所した帰住先のない若者の成長と自立を目指すとともに、その社会復帰や再犯防止に寄与することを目的に「住まい・仕事・学びの提供」をスローガンに、シェアハウス及びなんとかなり荘の運営、職業の紹介と就職機会の提供、求職活動や各種手続きの際の手助け、様々な学習の機会やアニマルセラピー等の提供に取り組んでいる。 助成額 1,500,000円
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特定非営利活動法人パノラマ(神奈川県) 学力試験がなく高校からの再チャレンジを支えるクリエイティブ高校2校を中心に中退等の予防支援として取り組む高校内居場所カフェや個別相談、就労支援を通じて「社会的養護」の網に引っかからなかった・引っかかったもののそこから何らかの理由でこぼれ落ちてしまった若者への支援を行う。不登校生徒・中退後は学校外での相談、同行支援、居宅確保、仕事探し等の伴走支援や地域企業との職業マッチング事業を行う。 助成額 1,300,000円
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自立援助ホーム夢舞台(埼玉県) ステップハウスへ初期支援。自立援助ホームから次の生活に際しての大きな不安とつまずきの一つとして、アパート暮らしでの孤独と独居に伴う経験の不足である。これらに際して起こりうる結果の一つとして、一人暮らしの失敗が挙げられる。一人暮らしの失敗に際して得られる経験値は多く、次の一人暮らしへつなげるための明確な課題を持つことができる。 助成額 1,500,000円
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こもれびホーム(東京都) 関連が深い児童養護施設近くに一軒家のアフターケア拠点を設ける。アルコール依存症やDV被害となる児童養護施設退所者をスタッフが連携で相談に乗り、日常生活を助け、関係機関につなぐ。また児童養護施設の卒園生のネットワークづくりや、卒園生や旧職員のネットワーク作りを通して基盤づくりに取り組む。 助成額 1,004,100円
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▼首都圏若者サポートネットワークについてはこちら
https://www.wakamono-support.net/
▼若者おうえん基金についてはこちら
「首都圏若者サポートネットワークに参画して『若者おうえん基金』を設立します」
(生活クラブ連合会・活動レポート 2018年8月掲載)
【2019年5月8日掲載】