生活クラブがローカルSDGsの取組みで環境大臣賞優秀賞受賞! 第10回環境省グッドライフアワード授賞式で表彰
生活クラブ連合会(本部:東京都新宿区、以下生活クラブ、会長 村上彰一)は、第10回環境省グッドライフアワードにおいて「環境大臣賞 優秀賞」を受賞しました。2022年12月3日に授賞式が行なわれ、生活クラブ生活協同組合(東京)副理事長 加瀬和美が参加しました。
グッドライフアワードは、環境省が提唱する地域循環共生圏の理念を具現化する取組を表彰し、その活動を応援するためのプロジェクトです。2022年度の第10回の応募総数は229件で、その中から、環境大臣賞として最優秀賞1団体、同優秀賞3団体、同部門賞7団体が選ばれました。生活クラブは「消費者の「食べたい!」が「住みたい!」につながった生活クラブと庄内地域のローカルSDGsプロジェクト」において優秀賞を受賞しました。なお、生活クラブは、「地球生態系のためのごみ減量システム『グリーンシステム』」の取組みにおいて、第6回環境省グッドライフアワード 環境大臣賞NPO・任意団体部門受賞を受賞し、今回2度目の受賞となります。
授賞式では環境大臣賞を受賞した11団体が各自の取組みをプレゼンテーションし、実行委員から講評を受けました。生活クラブは竹ケ原啓介実行委員((株)日本政策投資銀行設備投資研究所 エグゼクティブフェロー)から次のような講評をいただきました。
「今ほど食の安全性や自給率が問われている時はないと思います。50年前からその問題に取り組んできたという先見性に驚きました。また、これまで継続できたのは、生産者と消費者の間に長くwinwinの関係性を築いてきたからだと思います。そして、双方の便益を生み出したことに留まらず、社会に対しても便益となるような活動を生み出してこられました。特に素晴らしいのは50年の間で、社会課題が移り変わるごとに、組織の内部から新しい課題に取り組むべく革新していることです。1970年代に食の問題に取り組み、90年代、00年代にエネルギー問題へ、そして今、持続可能な地域づくりを土台に据えています。取り組む課題の射程が広がり、社会に対するインパクトが広がっています。まさにグッドライフアワードの好事例と思います」。
竹ケ原実行委員(左)より講評を受けました。(右:加瀬和美)
■「庄内地域のローカルSDGsプロジェクト」について
生活クラブでは、これまでも生産から廃棄にいたるまで安全や健康、環境に配慮した品物の共同購入を通じ、持続可能な生活を実践し、消費者と生産者で様々な取組みを行なってきました。
生活クラブと庄内地域においては、消費者と生産者という一次的な関係性にとどまらず、庄内地域の水田の維持と飼料自給の拡大を図る飼料用米の取組みや、太陽光発電所の建設、生産者による地域生協づくり、また移住定住の促進による地域の持続性確保などをともにすすめています。この背景には、水稲や青果物・果樹などの多様な農産物と、豚肉・水産物・加工食品などを、生協のしくみの上で生産と消費をしてきた、提携の歴史があります。
また、移住者向け集合住宅と地域交流拠点を整備運営する『TOCHiTO』プロジェクトを酒田市及び地元事業者とすすめており、現在、来年2023年春の入居予定者が決定、新たな地域づくりが始まっています。
さらに、太陽光発電の売電益を庄内の地域づくりに還元するため、酒田市・遊佐町らと協定を結び「庄内自然エネルギー発電基金」を創設しました。造成した基金は、TOCHiTOの交流拠点建設や、庄内に基盤を置く事業・活動へ助成し、地域コミュニティ活性化に活用していきます。
庄内地域での視察交流の様子
庄内・遊佐太陽光発電所
米と豚肉の提携生産者間で実施した飼料用米への取組み
庄内(酒田市)移住者の住まいと 地域の交流拠点TOCHiTO(とちと)
【2022年12月6日掲載】