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生協の食材宅配【生活クラブ】
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【生活クラブ×日本大学芸術学部】産学連携プロジェクトがすすんでいます②




 
生活クラブ連合会は日本大学芸術学部(以下、日藝)と産学連携プロジェクトに取り組んでいます。この連携プロジェクトでは、生活クラブのせっけん運動をテーマに、日藝の13名の大学生たちが生活クラブと生産者がすすめてきた産地の水を守る取組みを取材し、その内容を学生ならではのアイディアで表現します。
この記事では学生たちによる産地での取材の様子をレポートします。

第1回(山形県遊佐町への取材)はこちらから

なぜ「せっけん運動」なのか?せっけんの生産者に学ぶ


 
埼玉県川口市にあるヱスケー石鹸㈱川口工場では、「固型せっけん」「洗濯用無添加せっけん(針状)」をはじめとしたせっけん消費材を製造している。
第二回となる取材先は、今回のプロジェクトのテーマでもある「せっけん」の工場。学生たちは生活クラブのせっけん類を製造しているヱスケー石鹸株式会社の川口工場を訪れ、せっけんと環境問題とのつながりや、どのようにせっけんがつくられるのかについて取材しました。

まず、ヱスケー石鹸㈱の代表取締役社長の倉橋和良さん、生活クラブ担当の木曽基之さんより、ヱスケー石鹸の成り立ちや、生活クラブとの関わりについて説明を聞き、続いて白衣、ヘアキャップ、マスクを着用し工場内を見学。工場長の案内のもと、実際のラインを見ながら、せっけんが私たちの手に届くまでにどのような過程を経てつくられるのか学びました。


 
洗濯用無添加せっけん(針状)の製造ライン。2022年にパッケージを変更し、包材のプラスチック使用量を20%削減した。
ヱスケー石鹸の操業は1918年、生活クラブとの提携は1973年よりはじまりました。提携がはじまった当時、合成洗剤が環境や人体の健康へ影響を及ぼすことが指摘されており、社会的に問題視されていました。合成洗剤を製造していたヱスケー石鹸でも、せっけん運動をすすめていた生活クラブとの提携がきっかけとなり1977年には合成洗剤の取り扱いを中止。以降、人と環境のどちらにも優しい洗浄剤としてせっけんをつくり続けています。

「当時は下水処理機能が現在ほど発達していなかったこともあり、合成洗剤が環境に与える影響は地域に暮らす人たちにも目に見えやすい状況でした」と語ったのはヱスケー石鹸の木曽さん。
「下水処理機能が向上したことで目に見えづらくはなっていますが、生活排水による合成洗剤の環境への影響は今も存在しています。生活クラブが掲げる”疑わしきは使わず”という考え方を同じくするからこそ、多くの人にせっけんを使ってもらえるよう、ともに取り組んでいます。」

「水も自然も皆で共有しているものだからこそ」重茂漁業組合の考え方


第三回は「肉厚わかめ」の生産者・重茂漁業組合を訪問しました。重茂漁業組合のある岩手県宮古市の重茂地区は青く透き通った海の近くに位置し、地域住民の約8割が漁業に関わる水に所縁の深い地域です。わかめやこんぶ、あわびなど、豊かな海産物の獲れる環境を持続可能にするため、重茂漁業組合では植樹活動や地域ぐるみでのせっけん運動に取り組んでいます。

重茂漁協の漁港に設置されている看板。合成洗剤を「売らない」「買わない」「使わない」というメッセージが書かれている。

学生たちはわかめの加工体験を行ない、その後、定置加工販売課長の斎藤義治さんより重茂地区での水質保全の活動や生活クラブとの関わりについて取材しました。


 
加工体験では齊藤さんのレクチャーのもと、学生たちは収穫したわかめの茎取り作業から梱包までにチャレンジ。「普段わかめを食べているけど、茎から外す作業があるのは知らなかった」と作業に取り組んでいた。
加工体験では齊藤さんのレクチャーのもと、学生たちは収穫したわかめの茎取り作業から梱包までにチャレンジ。慣れない作業に苦戦しつつも、「普段わかめを食べているけど、茎から外す作業があるのは知らなかった」と熱心に取り組んでいました。

「重茂地域でせっけん活動が始まったきっかけのひとつは、あわびの漁獲量が年々減少していたことでした。当時の重茂漁業組合の婦人部が、生活クラブの組合員との交流の中で合成洗剤が環境や水棲生物に与える影響について知り、重茂地区でもせっけんを使うよう地域に呼びかけました。地域全体でせっけんを使用するようになり、平成元年からあわびの漁獲量は回復傾向になりました」と齊藤さん。
「重茂地区に暮らす私たちにとって、水や海から獲れる資源は生活に関わる大切なものだから、できるだけ環境に影響を与えるものは使わないよう、せっけんの使用を呼びかけています。」

 
岩手県宮古市にある重茂漁業組合の孵化養殖場。成長したあわびは海に放流される。
その後、学生たちは重茂漁業組合の孵化養殖場を見学。ここでは水産資源の保護のため、あわびなどの海産物を種から育て、海へ放流する事業を行なっています。

「放流したあわびなどが大きくなって、後に自分たちで収穫できるかというと実はそうではなく、他の漁業組合で収穫されるケースも多いです。水産資源やそれを育む海などの環境は、自然の恵みであり皆で共有しているもの。恩恵にあやかるだけでなく次につなげられるよう返していこうというのが、重茂漁業組合の考え方です。あわび・さけなどの孵化養殖事業や海を育む森の植樹活動などは、その一環として取り組んでいます」と齊藤さんは語りました。
 
孵化養殖場近くに位置する重茂海岸。青く透き通った海面は近くに顔を近づけるまで匂いがほとんどせず、訪れた学生たちは「こんなに匂いのしない海は初めて」と驚いていた。

取材の成果を学生たちがプレゼンします!

これまでの全3回の取材を通し、産地と自分たちのつながりについて学生たちは何を感じてどのように考えたのか。取材の成果を芸術学部ならではのアイディアと手法で表現する予定です。11月30日(木)の生活クラブ組合員へのプレゼンテーションに向け、学生たちは制作をすすめています。
次回は、プレゼンテーションの様子をレポートします。

日藝との産学連携プロジェクトについて、生活クラブ連合会公式SNS各種でも情報を発信中です。各SNSよりご覧ください。
【2023年11月24日掲載】

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