本文へジャンプする。
本ウェブサイトを利用するには、JavaScriptおよびスタイルシートを有効にする必要があります。
生協の食材宅配【生活クラブ】
国産、無添加、減農薬、
こだわりの安心食材を宅配します。
ここからサイト内共通メニューです。

リユースびんの輪を広げる! 生活クラブをはじめとする5生協で「びん再使用ネットワーク30周年イベント」を開催

生活クラブの組合員や各生協団体の関係者が一同に会し、日本のごみ問題やリユースびん普及の現状を学びました

2024年6月29日、連合会館(東京都千代田区)で「びん再使用ネットワーク設立30周年イベント」が開催されました。イベントでは、びんのリユースに関する活動を振り返るとともに、今後ますます深刻化するごみ問題に対するリユースびんの必要性をアピール。生活クラブをはじめ、びん再使用ネットワークに加盟する生協5団体の組合員や職員および関係者、一般参加者の総勢441名(実参加・オンラインを含む)が参加しました。

今、再注目されるリユースびん

生活クラブでは、容器包装ごみを減らしてサステイナブルな暮らしを実践するための工夫として、調味料などのガラスびんの規格を6種類に共通化してリユースを推進する『グリーンシステム』を1994年から続けています。多くの組合員や生産者、洗びん事業者らの協力もあり、グリーンシステムは今年で30周年を迎えました。


生活クラブと同じく、びんリユースに取り組む生協団体(生活クラブ連合会、パルシステム連合会、グリーンコープ連合、東都生協)によって1994年に設立されたのが、「びん再使用ネットワーク」です。2024年6月新たにコープ自然派事業連合が加入。環境保全や循環型社会の構築をめざした生協団体のネットワークとして、リユースびんの普及活動をすすめています。

組合員の力で累計2.8億本を回収!

家庭から出るごみは増え続け、現在、その容積の60%が容器包装ごみといわれています。容器包装に使用されるプラスチックごみの増加は、地球過熱化や海洋プラスチック汚染などさまざまな問題を引き起こす原因となっています。

また、京都大学環境安全保健機構環境管理部門による「Rびん(*)リユースの環境負荷低減効果に関する研究」では、Rびんは新しいびんの製造量が削減できるだけでなく、びん回収の輸送による温室効果ガス(GHG)を削減するとの研究結果が発表されました。しかし、Rびんの再使用回数は、ビールびんなどの他のリユースびんと比べて少ない傾向にあることから、環境負荷をさらに低減させるには再使用回数を高める=「びんの回収率を上げる」ことが重要とも指摘されています。

*Rびんとは…びん再使用ネットワークに参加する生協で規格を統一したリユースびんの名称。大きさなどを統一することで、びんの回収・選別・洗浄などの作業効率を高めています。

そうした状況の中、びん再使用ネットワーク加盟生協による積極的なリユースびんの普及活動により、30年間で2.8億本ものびんを回収し、環境負荷の低減につながりました。昨今、資源価格の高騰などもあり、これまで以上に限りある資源を循環していくことは重要です。そして現在、洗って何度も使える環境にやさしいリユースびんが再び注目されています。

リユースで、もっと環境にいいこと

使い捨てを減らそう

リユースびんの社会普及をめざし、第1部で登壇したのは、テラサイクルジャパン兼Loop Japan合同会社の代表を務めるエリック・カワバタさん。世界中のメーカーや小売店と提携し、従来、使い捨てされていた洗剤などの日用品の容器をリユース可能なものへと変更するプラットフォーム「Loop」を手掛けています。世界各国でリユース容器の普及に励むエリックさんならではの視点から、フランスなどの事例が共有されるとともに、日本ではまだリユースがすすんでいないことが問題提起されました。

「日本の自治体で回収されるごみの3割以上が焼却され、資源として再利用(リサイクル)されるものは2割しかありません。しかしリサイクルは環境負荷を減らす一つの解決方法にすぎず、使い捨てを減らすには、くり返し使って再使用する“リユース”が必要不可欠です」。日本でリユースを広めるには、生協の配達やLoopなどのシステムが協働し、気軽にリユースできる環境をつくることが大切だと語りました。
 
テラサイクルジャパン兼Loop Japan合同会社代表 エリック・カワバタさん

家族みんなでリユースを楽しむ未来へ

続いて大きな歓声とともに登場したのは、ごみ収集会社の清掃員としても働く、お笑いコンビ・マシンガンズの滝沢秀一さん。清掃員としての体験をSNSで発信している滝沢さんは、生活に密着した目線で、日本でリユースびんが浸透するために必要な考え方を語ってくれました。

「日本では、あと20年しかごみを捨てられません。このままごみの量が増え続けると、ごみの埋立地が満杯になってしまいます。その理由は、ごみと資源をきちんと分別せずにごみ出しする人が多いから。ガラスびんは回収してリサイクルすればびんに生まれ変わり、びんにならないものも住宅の断熱材などに有効活用されるなど、リユースすれば洗って何度も使えるものです。スウェーデンでは生ごみを“生資源”といい、生ごみさえも大事な資源として扱っています。さらに、ヨーロッパのびんに対する考え方のように、びんの中身を“売りもの”、容器を“貸しているもの”と扱えば、びんを“ごみ”扱いすることはなくなるんじゃないかと思います」。ごみと資源の違いとびんのリユースを理解したうえで、ごみの分別を楽しむ人が増えることを願っていると、呼びかけました。

ユーモアを交えて日本のごみ問題をわかりやすく紹介する、マシンガンズ・滝沢 秀一さん

リユースびんへの挑戦は終わらない

第2部は各生協団体・関連団体から、リユースにまつわる活動報告が発表されました。生協団体からはじめに登壇したのは、コープ自然派事業連合(以下、コープ自然派)理事・リサイクル委員委員長の奥村由香さん。コープ自然派・奈良では2021年度に生活クラブ職員を講師にして、びん再使用のしくみに関する学習会を実施。リユースびん導入に向けた道筋が見えてきたため、2024年4月にびん再使用ネットワークに正式加入しました。

コープ自然派ではこれまでリユースできないびん容器を扱っていましたが、地域ごとに協議を重ね、リユースびんの導入に再チャレンジ。びん再使用ネットワークに加入する他生協の協力もあり、2024年度中に正式にリユースびんの導入を予定しています。
 
コープ自然派事業連合理事・リサイクル委員委員長の奥村由香さん

続いて登壇したのは、生活クラブ北海道・サステイナブル委員会担当理事の佐藤静香さんと、北海道産の大豆や小麦で醤油を製造する生産者・福山醸造株式会社 事業部長の茂又忠通さん。生活クラブ北海道と生産者、洗びん事業者で協力し、地域内で循環可能なリユースのしくみづくりについて紹介しました。両者ともにこれからも北海道内でリユースびんの循環の輪を広げていくとの力強い言葉で、締めくくりました。
 
Zoomで参加した(左)生活クラブ北海道・サステイナブル委員会担当理事の佐藤静香さん、(右)福山醸造株式会社 事業部長の茂又忠通さん

やっぱりリユース!みんなの力でびんの回収率アップにチャレンジ

イベントの最後には、各生協団体の代表者がリレー形式でメッセージを発表しました。その中で、生活クラブ連合会理事・埼玉理事長の石井清美さんはイベントの感想とともに、組合員としてのリユースの普及活動について次のように語っています。

「コープ自然派の発表の中で、グリーンシステムのビギナーズ・ガイドが手本として紹介されており、大変光栄に思います。生活クラブでは『使い終わって返却すればごみが出ない・ガラス製で安全性が高い・ガラスは再びガラスにできる』という理由からリユースびんを採用しています。生活クラブのグリーンシステムを継続させていくためには、組合員や生産者、洗びん業者の理解と協力が必要です。組合員として意義を理解し、ちょっとした手間も惜しまずにリユースすることの大切さを、組合員のみならず世界に発信したいです」。
 
生活クラブ連合会理事・埼玉理事長の石井清美さん

生活クラブでは、これからもグリーンシステムを通じてリユースびんの回収率アップをめざします。まずは使い終わったリユースびんを返却することから始めませんか?
そして、ごみ問題の解決には一人ひとりの工夫だけでなく、団体や事業者などの協力が必要です。生活クラブでは、今後も「びん再使用ネットワーク」という生協団体とのネットワークと連携・協同して、リユースびんの普及をすすめていきます。
【2024年7月23日掲載】

生活クラブをはじめませんか?

42万人が選ぶ安心食材の宅配生協です

生活クラブ連合会のSNS公式アカウント
本文ここまで。
ここから共通フッターメニューです。
共通フッターメニューここまで。