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〈グリーンシステム30周年〉 びんをくり返し使う大切さを学び伝えあう! Rびん消費材生産者見学会

1日目に見学した「食酢」の生産者の工場を見学する組合員

2024年7月11日・12日の2日間にわたり、「R びん消費材生産者見学会」を実施しました。この見学会はリユースびんと中身の消費材()に対する組合員の理解をより深めることが目的です。生活クラブの組合員21名と関係者を含む総勢29名が参加し、リユースびんを使用している提携生産者の私市(きさいち)醸造株式会社(千葉県鎌ケ谷市)とタイヘイ株式会社(千葉県匝瑳市)の工場を見学しました。

※消費材とは生活クラブで取り扱う品物のことで、その多くは組合員と生産者が協力してつくったオリジナル品です。

組合員と生産者がリユースびんについてともに学ぶ

生活クラブでは、ごみを削減して環境への負荷を減らす独自の取組み『グリーンシステム』を1994年からすすめています。その始まりとなったのが、くり返し洗って再使用する「リユースびん」です。生活クラブではこのびんを「Rびん」と呼び、容器の大きさ、形などの規格を統一することで、びんの回収・選別・洗浄というリユースに不可欠なしくみの効率化に取り組んでいます。
おおぜいの組合員がRびんを使った消費材を利用し、また、提携生産者や洗びん事業者らの協力のもと、グリーンシステムは今年で30周年を迎えました。
 

消費材を使ってRびんを返却する「グリーンシステム」への共感と参加を広げるため、組合員が生産者のもとを訪れ、Rびんと消費材について学ぶ見学会を実施。実際にびんの洗浄と消費材の調味料が充填される製造ラインを中心に見学してRびんの理解を深めました。さらに生産者のRびんへの想いも聞き、意見交換しました。

私市醸造/びんから伝わる、環境にやさしい行動

1日目は私市(きさいち)醸造株式会社(以下、私市醸造)へ、2日目はタイヘイ株式会社(以下、タイヘイ)に行きました。

■届いたびんは「自分のRびん」として大切に

1日目に訪れた私市醸造は、和洋中どんな料理にも使いやすい「食酢」の生産者です。生活クラブと1978年に提携して以来、40年以上の歴史があります。1999年頃にRびんの使用を始めてからは、グリーンシステムにも積極的に取り組んでいます。

はじめに代表取締役社長の私市一康(きさいちかずやす)さんと研究開発部の品質管理チーム・吉井三穂(よしいみほ)さんから、木桶を使った昔ながらの製法と近代的な製法によってつくられる「食酢」の製造方法や原料についての説明がありました。その後、Rびんの洗浄から箱詰めまでの流れを動画で確認。吉井さんは「泡立ったお酢が届くことがあると思いますが、あれはうま味のもとなので安心してください」と組合員の日ごろの疑問を解消してくれました。座学会を終え、いよいよ工場見学の開始です。

お酢をびんに充填する前の検品・洗びん工程、発酵と熟成を行なう発酵タンクと木桶を見学。びんの加熱処理のために約60度のお湯を使用していることや、箱詰めする段ボールもくり返し使っていることも学びました。
 
座学会の中では、生産者がどの程度の傷までが許容範囲なのか組合員にたずねる場面も。組合員はびんについた“かすり傷やこすれ”を指さしながら「このくらいなら大丈夫」と答えていました。
洗びん事業者のもとで洗浄したびんを、傷やホコリ、割れがないか1本ずつ目視で確認。再度お湯のみで洗浄してお酢を充填していきます。
 
研究開発部の発酵管理チーム・岩崎治男さんからの説明を受けながら、代々受け継がれてきた木桶にすむ “酢酸菌”の力で発酵・熟成する様子を見学しました。
私市醸造 代表取締役社長の私市一康さん
 
代表取締役社長の私市一康さんからRびんを導入し始めた当時のエピソードを伺いました。
「何度もくり返し使うことを想定したRびんの表面には樹脂コーティングを施しています。創業当時はコーティングされていないびんを使っていたので、よく割れていました。くり返し使ったRびんにはかすり傷がついていることもありますが、それは組合員のみなさんが環境にやさしい行動をしてきた証です」。
私市醸造 営業部の野口純さん
 
続いて営業部の野口純(のぐちじゅん)さんに、組合員のみなさんへのメッセージを伺いました。
「私にとってRびんは“組合員との手紙交換”みたいなものです。組合員が消費材を利用して返却したびんが、洗びん事業者を経由して、また私たち生産者のもとに届く。そのびんがまた違う組合員のもとに消費材となって届くことで、環境にやさしいリユースの輪が続いていきます。Rびんを自分のもののように大事に扱ってほしいですね」。

タイヘイ/リユースびんに、半世紀の想いを詰めて

■環境にもお財布にもやさしいRびん

タイヘイは生活クラブと1974年の提携から半世紀ものつながりがある「丸大豆醤油」などの生産者です。「ごまだれ」や「万能つゆ」など、さまざまな調味料もつくっています。Rびんの取組みはグリーンシステムが発足した1994年から導入してリユースをすすめています。

タイヘイの食品事業部の工場長・高山薫(たかやまかおる)さんと製造管理主任・木寅翔太(きとらしょうた)さんから醤油の起源や製法についての説明を聞き、工場見学を開始しました。原料処理から始まり、醤油麹をつくる部屋・麹室(こうじむろ)、巨大な杉の木桶が並ぶ蔵を見学。びんの充填ラインに移動し、消費材がどのような工程を経て組合員へ届くのかを間近で学びました。

充填工場では、洗びん事業者から届いたびんを目視で検品する様子や、水によるすすぎ・乾燥の工程、「ごまだれ」が充填される一連の流れを確認しました。
食品事業部の工場長・高山薫さん
 
座学会の中で、工場長の高山さんは次のように語りました。
「Rびんは1994年から2005年の間に1億本回収(他生協団体を含む)されているといわれています。この1億本を自治体のごみとして回収した場合、約20億円の処理費用がかかるとの試算があります。そう考えると、くり返し使えるRびんのほうが、環境にもみなさんのお財布にもやさしいですよね」。
食品事業部の製造管理主任・木寅翔太さん
 
続いて製造管理主任の木寅さんに、組合員のみなさんへのメッセージを伺いました。
「今回の見学会の中で、組合員の方が“ラベルがはがれにくい”と話されていました。タイヘイでは醤油を使い終えた後の返却のことも考えて、はがしやすい糊づけにしています。ペリッとはがして、ぜひくり返し使ってください」。

リユースをみんなで伝えあい、つなげていこう! 

2日間の見学会をとおして、組合員は生産者からRびんへの想いを受け取りました。組合員から、1日目と2日目それぞれの生産者に向けて次のような感想を伝え、見学会をしめくくりました。
■生活クラブ埼玉・理事長の石井清美(いしいきよみ)さんから私市醸造のみなさんへ


 
「私は発酵食品が大好きで、一昨年ぐらいからおうちで“柿酢”を仕込んでいます。今日の見学会で発酵にかかせない『菌をつないでく』というお話がありましたが、それはRびんも同じこと。見学会を通して、リユースびんが環境にどのような影響をもたらすのかを、みんなで伝えあって次世代にまでRびんをつないでいきます」。
■生活クラブ千葉・理事長の福住洋美(ふくずみひろみ)さんからタイヘイのみなさんへ


 
「今回の見学会で新しいびんほどラベルが“はがしやすく”、何度も使ったびんほど“はがれにくい”ということがわかりました。ラベルがうまくはがれず少し残ってしまっても、それはきちんとリユースされているびんが、自分のもとに届いている証ということを、多くの組合員に伝えていきます」。
今回の見学会は生産者と組合員でリユースびんへの想いを伝えあうことで、調味料などを入れる“容器”としての役割だけでなく、何度もくり返し使うことの大切さを、お互いにあらためて知る機会となりました。
Rびんは大切な資源であり、ごみを減らすことができるもの。だからこそ、使い終わったらリユースすることが重要です。資源の循環を支えるには、継続した利用と返却がかかせません。生活クラブではこれからも、グリーンシステムを通して組合員一人ひとりがリユースを理解し、Rびんの大切さを組合員から組合員へ伝えることで、おおぜいの力でびんのリユースを広げていきます。

環境にやさしいくらしをはじめよう!生活クラブの「グリーンシステム」についてはこちら
【2024年8月9日掲載】

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