関わるみんなが楽しむ居場所 「ふらっとスペース~ほっこり~」生活クラブ生協岩手【後編】
【連載】みんなで広げる たすけあい
生活クラブグループの生協や関連団体では、福祉・たすけあいの活動や事業が各地でとても豊かに展開され、さらに広がりをみせています。これらの取組みを紹介します。
2023年7月に居場所「ふらっとスペース~ほっこり~」を立ち上げた生活クラブ岩手。組合員人数は3,000人ほどとけっして大きな規模ではありませんが、力を合わせてその心地よい居場所を定期的に開催し続けています。
【後編】
利用者から強く支持をされている、ふらっとスペース。
このすてきな空間を生みだす秘訣はどこにあるのでしょうか?
利用者の皆さん
ふらっとスペースでは、利用者だけではなく関わるみんなが楽しみ、子どもたちに癒され、くつろぎます。
子どもと高木綾子さん(運営メンバー)
運営メンバーたちは、お昼に向けて参加者の様子を遠目に見ながら食事づくりをします。生活クラブ岩手の職員・菊池佑哉さんも手伝いに来ています。元力士ですので料理は慣れたもの(やはり、ちゃんこ鍋が得意だそうです)。味見をするなど互いに交流しながらみんなで調理を楽しんでいます。
菊池さんと運営メンバーたち
運営メンバーは、生活クラブ岩手の理事・たすけあい委員・組合員サポーターで構成されています。そのうち、組合員サポーターは現在6人います。読みきかせや手遊びで子どもと遊ぶことを得意とする人など、個性豊かなサポーターたちです。
「ふらっとスペースの楽しさをもっと多くの組合員に伝え、サポーターとして参加してもらい、活動をもっと深めていきたいと思っています」(鳥海さん)。
鳥海さん
利用者にとって、なくてはならない存在となっている、ふらっとスペース。各回の参加人数には、まだまだ余裕があります。
「地域の人たちに認知され、広がるには時間がかかります。利用人数などの結果を急いで求めたりしないで、組合員など関わる人たちが楽しいと思える活動を続けていくことが大切だと思っています」と正司徹さん(生活クラブ岩手専務理事)は言います。
正司さん
四戸美恵さん(生活クラブ生協岩手理事長)も「子どもに関する企画なども考えてはいますが、ゆっくり過ごすだけの場でいいように思っています」と言います。
四戸さん
運営メンバーも含めて、関わるみんながゆるやかにつながり、安心して交流できる場が継続している。そのこと自体が地域にとっての福祉になっている、といえるかもしれません。
「岩手県のような地方には従来から人のつながりがありましたが、人口の減少が続いて支え合う人も少なくなる中で、これからは新しいつながりも必要になってきています」(四戸さん)。
ふらっとスペースの盛岡センターが立地する県央エリアだけではなく、県南エリアにも拠点をつくるための予算も準備しています。
生活クラブ岩手の、楽しみながらの挑戦は続きます。
【2024年11月26日掲載】