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庄内地域でワーカーズ・コレクティブが設立 移住者が地域とつくる “いいくらし”

「おらいーくらし」のメンバー(左から代表の猪股順子さん・藤田篤子さん・大瀧美絵さん)
 
2025年5月、山形県庄内地域に「ワーカーズ・コレクティブ おらいーくらし」(以下、おらいーくらし)が誕生しました。
立ち上げの中心となったのは、山形県酒田市の移住・交流拠点「TOCHiTO(とちと)」で暮らす首都圏からの移住者と、庄内地域の地元住民たちです。長年、家族のお弁当をつくってきた人や調理の仕事に携わってきた人の知恵と経験をいかし、庄内らしさをふんだんに盛り込んだお弁当事業をスタート。そのきっかけとなったのは、慣れ親しんだ消費材の産地で暮らす中で、形や大きさなどを理由に市場に出せず廃棄されてしまう規格外野菜の多さを目の当たりにしたことでした。
食べものを大切にしながら、持続可能な暮らしと働き方を模索し、地域の食や人とのつながりを深める新たな一歩を踏み出した移住者の活動を取材しました。

「食」から広がる、庄内地域とのつながり

生活クラブと山形県庄内地域は、50年以上にわたり、米や野菜、豚肉などの食材を通じて、「つくる人」と「食べる人」が支えあう関係を築いてきました。

近年、この関係は「食」だけにとどまらず、地域を元気にする取組みにも力を入れています。その一つが、「庄内自然エネルギー発電基金」です。この基金は、2019年に生活クラブグループの各団体と提携生産者が設立した「庄内・遊佐太陽光発電所」の収益をもとに運用されています。庄内・遊佐太陽光発電所は、地域の太陽光で発電した電気を「生活クラブでんき」として組合員に供給し、売電収益の一部を寄付することで、TOCHiTOの交流棟の建設費や地域での持続可能なまちづくりを支える活動をサポートしており、「おらいーくらし」も助成を受けています。

移住からはじまった、庄内での新しい暮らしと仕事づくり

「おらいーくらし」の代表を務める猪股順子さんは、TOCHiTOが掲げる「土地の自然や人々とつながることで、実りある人生と持続可能なコミュニティがつくられる」という理念に共感し、2023年に関東から移住しました。
移住後、猪股さんをはじめとするTOCHiTOの居住者たちは、地域に生活クラブを広げるための活動として朝市に参加。その後、庄内での暮らしをよりよくしていくための団体を立ち上げ、地域での仕事や行政が主催する起業支援の講座を通じて知りあい、意気投合した人たちが仲間に加わりました。

この団体は、生活クラブ庄内の配送仕分けやTOCHiTOの清掃・管理、地元農家の援農など、地域に関わるさまざまな業務を受託しました。活動を重ねるなかで、メンバーたちは援農先で大量の規格外野菜が廃棄されている現状に衝撃を受け、「なんとか活かせないか」という思いを強くしました。
フードロスの削減につながり、なおかつメンバーそれぞれの力を活かせる方法について、何度も話しあいを重ねた結果、「お弁当屋さんを始めよう」という結論にたどりつき、ワーカーズ・コレクティブを立ち上げました。

ちょうどその頃、猪股さんが見つけた空き物件が、まさに理想的な場所だったことも、決断を後押ししました。
その物件は、かつて「空き家再生地域おこしプロジェクト」によって食堂として使われていたもので、キッチンや冷蔵庫など必要な設備が一通りそろっており、立地や条件も申し分なし。さらに、助成金の活用で家賃を抑えられることもわかり、「ここならチャレンジできる」と確信したそうです。

“自分たちの仕事は自分たちでつくる”という選択

猪股さんたちが選んだワーカーズ・コレクティブとは、今から40年以上前に、各地の生活クラブ組合員が、自分たちの暮らす地域に必要なサービスをつくるために立ち上げた事業体です。
雇う・雇われるという関係ではなく、必要な資金をみんなで出しあい、経営も労働も自分たちで担うのが特徴です。
上下関係のないフラットな関係性のなかで、自由に意見を交わしながら働きたい、自分たちで仕事をつくっていきたいと考えていた猪股さんたちにとって、ぴったりの形態でした。

また、猪股さん自身が神奈川県のデポー(生活クラブの店舗)で長年、ワーカーズ・コレクティブとして働いていた経験があり、イメージがしやすかったといいます。
実際、「おらいーくらし」では、団体名の決定から日々の運営まで、すべてをメンバー全員で話しあって決めています。

 
「おらいーくらし」に関わることはメンバー同士の話しあいから生まれ、決定される。

団体名には庄内弁を取り入れたいという思いから、「おらのいえ(おらいー)」と「いい暮らし(いーくらし)」をあわせた造語「おらいーくらし」を採用。ほぼ全員が集まり、1日かけて意見を出しあいました。

提供しているお弁当は「庄内弁当」と名づけ、おにぎり2つと数品のおかずのセットです。おかずには、地元の旬の野菜を使った、メンバーオリジナルの惣菜を取り入れています。長年、子どものお弁当をつくってきた人や、調理に携わってきた人の知恵と経験が生かされています。

食材は、季節や仕入れの状況に応じて、援農で関わる生産者の畑で採れた規格外野菜も活用。さらに、生活クラブの卵や調味料、平田牧場の豚肉、JA庄内みどりの米なども取り入れ、「庄内らしさ」を大切にしています。

1個800円という価格は、メンバーの賃金と庄内地域の相場を踏まえ、何度も議論を重ねて決めました。
最終的には「おらいーくらし」で働く人たちが、その賃金だけで、庄内地域で生計が立てられるようになることが目標です。「おらいーくらし」を立ち上げたばかりの今はそれだけの賃金には届いていませんが、「山形県の最低賃金を上回り、首都圏の水準に近づけること」をめざしています。
庄内らしさにこだわった「庄内弁当」は1個800円。木・金・土の週3日販売している。
「地域の皆さんと生活クラブをつなぐ場に」と、お弁当に使っている生活クラブの消費材を紹介。

地域の“居場所”として育てていきたい

猪股さんに今後の抱負をうかがいました。
「私たちの取組みには、お弁当の製造・販売のほかに、店舗を活用して誰もが気軽に立ち寄れる“居場所”をつくることがあります。
今後は、お弁当以外にもお店でのカフェメニューを提供や、地域の皆さんと生活クラブをつなぐ場として活用することを考えています。お弁当を購入してくれた方が生活クラブの消費材に興味を持ち、将来的に組合員になってもらえるような流れをつくりたいですね。
また、遊佐町吹浦は、高齢者人口がとても大きな比率を占めています。『おらいーくらし』を通じて、いくつになっても自分のできることで、誰かの役に立ちたいと思う人を増やしていきたいです。それが私たちの未来を創ることにつながると思うので」
梅の選果をするメンバー。「おらいーくらし」ではお弁当事業のほかに援農や仕分けなどの委託業務も受託している。
【2025年8月28日掲載】

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