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【日藝×生活クラブ】「いただきます」の向こう側を知る 学生たちが牛肉の生産者を取材

育成から加工まで 北海道で「国内自給とは?」を探る4日間

乳牛

日藝×生活クラブ
 
生活クラブ連合会は日本大学芸術学部(以下、日藝)と2023年より産学連携プロジェクトを実施しています。今年で3年目となる本プロジェクトのテーマは、昨年に引き続き「食料自給」。生活クラブが生産者と共に実施してきた、飼料から加工まで一貫して自給をめざす取組みを、日藝の学生が取材し、学びを深め、その内容を学生ならではのアイディアで表現します。

気候変動や国際情勢の変化により、食をめぐる情勢への注目が集まるなか、学生たちは2025年9月に北海道を訪れ、生活クラブの牛肉の生産者・北海道チクレン農業協同組合連合会(以下、チクレン)と畜産農家を取材しました。

子牛が育ち、牛肉として出荷されるまで、“食べること”の元にある命のつながりを、自らの目で確かめた4日間の様子をレポートします。

酪農と畜産は切り離せない。命の循環を学ぶ「なかしゅんべつ未来牧場」

別海町の「(株)なかしゅんべつ未来牧場」で、学生たちは搾乳の様子や保育施設の中にいる子牛の除角作業の見学、乳牛の水飲みカップの清掃などを体験しました。同牧場は酪農研修センターを併設し、新規就農者の受け入れや後進の育成にも力を注いでいます。

(株)なかしゅんべつ未来牧場の専務・友貞義照さんは「酪農と畜産は切り離せない。乳牛から生まれたメスが乳牛に、オスが肉牛として育つから」と語ります。学生たちは、実際の生産現場で乳牛と肉牛の密接な関係に触れ、命の循環と友貞さんの言葉を実感した様子でした。
友貞義照さん
 
乳牛と触れあう学生

牛の健やかな成長のために、牧草づくりからこだわる「武内牧場」

チクレンでは、子牛の時から牧草などの粗飼料を与え、消化器官を丈夫にした後は、肉質をよくするために飼料用米などの穀物を配合した飼料を与えて育てます。

チクレンの契約農家の一つ、豊頃町の「武内牧場」では、主に粗飼料となる牧草収穫の重要性について学びました。代表の武内創さんによると、同牧場では年2回、チモシーやオーチャードグラスなどの牧草を収穫します。刈り取りの時期により牧草の堅さが異なり、また、牛の月齢によって好みも違うので、どのように組みあわせるかが大切だそうです。牛も好き嫌いがあるので、食べてもらうための工夫は欠かせません。

「なぜ、そんなにも牧草こだわるのですか?」という学生からの質問に、武内さんは次のように答えました。

「食べないと牛も育たないし、肉付きも毛並みも変わってくる。牛がすすんで食べるように、選択肢を多く持つことが重要だと考えています。人間も同じものを食べていると飽きるでしょう?それと同じですよ。私たちは先代からの教えで、父も祖父も牧草づくりを絶やさず続けてきました」

また、牛のストレスを減らすためにも、飼料を与える際は「定時・定量・定質」を徹底。「どんなに忙しくても“明日にしよう”ではだめ。命を預かっている以上、毎日の積み重ねがすべて」という武内さんの言葉に、学生たちは静かにうなずいていました。
「自信をもって牛を育てているので、どんな風に育てているのか現場を知ってほしい」と語る武内創さん
 
真剣に耳を傾ける学生たち

誰もが安心しておいしいと言える牛肉をめざして「美生ファーム」

酪農家で生まれた子牛は、育成を専門とする農家で育てられたあと、生活クラブの牛肉になるために時間をかけて育てられます(この段階を「肥育」と呼びます)。芽室町の「美生ファーム」では、肥育の様子や出荷までの流れを見学しました。

「牛を育てる以前は、飼料をあげれば太ると思っていました。けれど、実際はタイミングが難しく、日々観察と判断の連続です」と代表理事の阿部俊さん。「理想は、誰もが安心しておいしいと言える牛肉をつくること。価格だけではなく、どんな風に牛を育てているのかを知った上で手に取ってもらえたら嬉しい」と語りました。

近年、牛舎の床に敷くための敷料、その原料となる木材がバイオマス発電の燃料として需要が高まり、価格が高騰。入手困難になるなどの影響が出ています。そんななかで、美生ファームではたい肥を発酵させて牛舎の敷料として再利用し、その後、近隣の畑作農家にたい肥として販売するという循環型のしくみを実践しています。
阿部俊さん
 
牧草ロール転がしレースを開催! 重さを体感してもらうため、 1個300kgほどもあるロールを3人一組で転がしました

食べものが生まれる現場に立ち会う「北海道チクレンミート」

最後はチクレンの北見工場と北見食肉センターへ。牛を食肉として処理する際は、牛肉の生産者とは別の業者が請け負うのが一般的ですが、生活クラブの牛肉はチクレンの関連会社である㈱北海道チクレンミートの北見工場と北見食肉センターで作業をします。

学生たちはこれまでの取材のなかで、生産者によって大切に育てられた牛たちが、牛肉として加工される様子を取材し、命が食べものとなる過程に真摯に向きあいました。

牛肉の生産者への取材を経て

北海道での取材を終えた学生から以下のコメントが寄せられました。

■文芸学科3年 藤井日香さん
「取材を通して、牛に携わる農家さんたちの仕事への信念、そして私たち人間の生活のために生まれ育ち食べられる牛たちの命に触れ、普段習慣として言ってしまっている言葉である“いただきます”という言葉の意味を理解できました」

牛に飼料を与える藤井さん(左)

■文芸学科3年 杉山雄飛さん
「当たり前じゃないことを、どこかでは当たり前にやっている人たちがいる。それを直接目の当たりにして、初めていただきますの意味がわかった取材でした。特に枝肉になった牛を見た時、これが生きていたなんて信じられなかったし、どう動いてたのかすら想像できなかった。でも目の前で出荷されたあの牛はたしかに肉になっていた。まだ頭の中が整理できていないですが、どんなことも人の手があるから私たちの生活までたどり着くことを忘れたくありません」

武内牧場で武内さんの話を聞く杉山さん(右)

■文芸学科3年 佐藤心優さん
「初めて牧場に行き、人生で初めて牛を見ました。今までスーパーで何気なく手に取り、口にしていた牛肉でしたが、この経験を経てからまた違う味がします。
普段は消費者としてどうしても値段に目が行きがちです。
けれど今回、生産者の目線を知ったことで、その考えが覆りました。牛を育てる過程や思いを知ると、「安いこと」を重要視することは愚問かもしれないと思いました」

牛に飼料を与える佐藤さん(左)
 

2026年2月、生活クラブの組合員に向け、取材の成果をプレゼン予定

取材をする学生たち

牛が育つ過程から牛肉として加工されるまでを取材した学生たちは、そのなかで感じたことや学んだことを各自の手法で表現し、2026年2月に生活クラブ組合員へプレゼンテーションする予定です。その模様も後日あらためてレポートします。

★日藝との産学連携プロジェクトについて、生活クラブ連合会公式SNS各種でも情報を発信中です。各SNSよりご覧ください。
★2024年度までのプロジェクトの様子は[生活クラブ✕日藝]産学連携プロジェクトのページからご覧いただけます。
日藝 産学連携プロジェクトとは
日藝では、創設100周年を記念し、地方自治体や民間企業などと連携した産学連携プロジェクトを実施しています。実社会を舞台に、芸術総合学部ならではの課題発見と解決への取り組みを推進することで、自主創造教育実践の「場」を創出しています。

日藝WEBサイト 産官学連携プロジェクトページ
https://www.art.nihon-u.ac.jp/about/collaboration/
日藝公式Instagram
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日藝公式X(旧Twitter)
https://twitter.com/renkeiproject
【2025年11月5日掲載】

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