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《牛肉篇①》衛生的な飼育環境と徹底された温度管理で、牛肉をもっと身近で健康的な食材に

北海道河西郡芽室町 北海道チクレン農業協同組合 美生(びせい)ファーム
蝦名洋介さん(38歳)
▼動画(約5分、音声・字幕つき)
美生(びせい)ファームは、十勝平野のほぼ中央部に位置する、大自然と広大な農地が広がる美しい町、北海道河西郡芽室町にあります。取材に伺った日は気温35℃を超え、この夏いちばんの暑さを記録した一方で、真冬にはマイナス25℃を下回ることもあるという、寒暖差の激しい気候にさらされる地域でもあります。その美しくも厳しい自然環境の中で生活クラブの肉牛を肥育する、美生ファームの蛯名洋介さんにお話を伺いました。
株式会社北海道チクレンミート(以下チクレン)直営農場 美生ファーム
蛯名洋介(えびな ようすけ)さん(38歳)

北海道らしい仕事に就きたくて

「サラリーマン家庭に生まれ、農業とは無縁の子ども時代を過ごしました。高校を卒業してから、帯広の観光レストランで料理人の職に就いたのですが、店のオーナーがやっていた放牧豚の農場を手伝うようになったのがきっかけで畜産に興味を持ちました。農家の方が自分で育てた物に対して、自信を持ってレストランに納品に来るのもカッコ良かったし、せっかく北海道にいるなら、北海道らしい仕事がしたいと思うようになりました。」

なにより、十勝は農業を営むうえでとても恵まれた地域です、と蛯名さんは言います。
「卒業した帯広市の高校の同級生にも農家の子は大勢いて、みな自然に家業を継いでいるので、自分の世代では後継者に困っているという印象はありません。僕のように農家の生まれでなくても、農業に就職するのが選択肢のひとつになるくらい、農業がしっかり職業として根付いていると感じます。」

夏の盛りのころ、緑豊かな田園風景に囲まれる美生ファーム。

牛の健康を第一にした牧場

美生ファームは、乳牛から生まれたオスの子牛を生後半年から受け入れ、出荷を迎える月令20カ月までを育てている肥育生産農場です。現場4名事務1名という少人数のスタッフが力を合わせて、1028頭の牛を育てています(2019年8月現在)。牛の健康を第一に考え常に注意深く、大切に牛に接することで、生育中の牛の事故率をより低く抑えることに成功しています。蛯名さんは2006年25歳のときにこの美生ファームに加わり、畜産業の道に入りました。

 
牛舎を歩き回って餌やりや掃除などをしながら、常に牛を観察し、いつもと様子が違うところがないかをチェック。

「牛は群れで生活する生き物なので、のんびりしているように見えて、案外順位がはっきりしているんです。弱い牛は餌を上手に食べられなかったり、周りの強い牛からのストレスで弱ってしまうことがある。そのような牛の様子にいち早く気づき、牛舎を移したり、餌のやり方を変えることで、病気や怪我を予防できます。同業者と話した時に、美生ファームはよく牛が見えているね、と言われるのが嬉しいですね。」

自然な循環サイクルの中で、牛の食性に合わせた餌で育てる

美生ファームの牛は、草食動物である牛本来の食性に合わせて、北海道で収穫した牧草と、トウモロコシを主体とした配合飼料を与えて健康に育てています。

牛の堆肥で牧草を育て、その牧草を牛に与えるサステイナブルな地域循環サイクルも確立しています。

また今年から北海道農業研究所と協力して、「イアコーンサイレージ」という新たな発酵飼料を与える先進的なチャレンジを始めました。これはトウモロコシの茎や葉も丸ごと使ってつくる「デントコーンサイレージ」とは違い、トウモロコシの実の部分を収穫して使用します。栄養価が高く風味があるので牛の食いつきがよく、牛を健康的に大きく育てることができる飼料として期待されています。残った茎や葉は畑にすきこみ、肥料として循環させています。
牛糞と牛舎に敷いたおが屑が混ざったものは、堆肥として地域の農作物の生産に有効活用される。
栄養価の高いイアコーンサイレージが、健康的な赤身肉の牛を育てる。
美生ファームからほど近い場所にある契約農家の牧草地では、ちょうど収穫期を迎えていました。広い牧草地には刈り取られた牧草が帯状に積まれています。それを1日に5回、2時間おきに反転させて自然乾燥したものをロール状にまとめ、牧場に運びます。美生ファームでは、この300kgの牧草ロールを年間およそ1000個消費します。
奥の車両が牧草をかき混ぜて乾かすレーキ、手前が乾いた牧草をロール状に丸めるロールベーラー。
湿気の少ない午前中に牧草をロール状にまとめる。
広大な牧草地のあちこちに作られた牧草ロールをトラックに乗せて出荷する。すべての作業がダイナミックだ。

作業を効率化し、牛への気配りを手厚く


「以前は牧草のカットや餌やりも手作業で、スタッフの負担が大きかったのですが、ここ数年で機械化し、効率が良くなったぶん、より牛を見る余裕ができました。」
と蛯名さんは言います。体が大きくて好奇心旺盛な反面、気が小さくてデリケートな牛に不必要にストレスをかけないよう、牛舎の前を重機で走るのも、最小限にとどめるように気を配っているそうです。

倉庫の牧草を給餌車に手際よく積み込む。
牛舎ごとの牛の成長具合に合わせ、量を調整しながら餌桶に牧草を入れていく。

牛床の手入れが衛生的な飼育環境を作る

牛舎を清潔に保つことも牛の健康には欠かせません。美生ファームが床材に使っているのはおが屑。1週間から10日に一度交換し、たっぷり牛床に敷きます。牛床が薄いと汚れやすく、湿っぽい床を牛が嫌がり、立っている時間が長くなってしまうためです。

牛舎にいる牛たちを、片側の囲いに追い込み、牛床の交換作業をする。

「よく寝る牛はいい牛、という言葉がありますが、床が乾いていると牛はよく寝そべるようになり、お腹に汚れもつきにくくなります。それは、出荷後に解体する際の衛生を保つことにつながります。また、新しい牛が入ってくる際には、石灰を使って牛舎を消毒するなど、衛生的な環境を保ち、病気を予防することには特に力を入れています。」
と蛯名さんは言います。
 
ふかふかのおが屑の牛床に寝そべると、体の汚れが吸着されてきれいになる。

独自の耳標をつけて一頭一頭に目配り

国内で生まれた牛は、国が制定した牛トレーサビリティ制度に基づき、生まれてすぐに耳に装着する「耳標」に記載される10桁の個体番号で管理。日本ではすべての牛の生年月日、飼育者、飼育地などの情報をだれでも調べることが出来ます。

「それとは別に、美生ファームでは管理用の自家耳標も追加して付けています。これは、育てる際の個体管理を容易にするための耳標で、入荷時期によって色分けし、見やすい番号になっているので、僕たちが動き回る牛の個体を一目で見分けるための役に立ちます。」
一頭一頭の牛をしっかり見ながら世話をしたい、と考える美生ファームならではの工夫です。
 
黄色の耳標が個体識別番号、赤の耳標が美生ファームの自家耳標。

牛の世話をする間、蛯名さんは常にメモを持ち歩きます。
「牛舎ごとの餌の減り方や個体の様子などは、すべてその場でメモをとり、事務所でパソコンに入力してデータ管理します。餌を食べた量や、牛舎を移動させた経緯、ケガや病気の発生、いつどのようなケアをしたか、月に一度の体重計測データなどを、全スタッフが共有できるようになっています。」

データの共有だけでなく、朝のミーティングや仕事の合間に申し送りや報告など、スタッフ同士のコミュニケーションを欠かさない。

そして出荷へ

牛は月に一度体重の計測をします。1日に測る牛は、およそ200頭。
「牛たちは普段ずっと牛舎にいるので、体重測定の時に囲いに移動するのが大好きで走っていきます。このときの移動の様子で、調子の悪い牛に気づくこともあります。」
牛舎と計測場を柵で囲み、掛け声をかけながら牛を追って移動させる。
計測場の中は1列になって移動。

20ヶ月を迎え、およそ800kgまで成長した牛は、出荷の準備をします。出荷は月に7〜8回。体重を計り、お腹についた汚れを毛とともに刈り取ってきれいにし、朝トラックに乗せて送り出します。
 
肉牛として肥育されるホルスタインの雄。出荷時には800kgほどに育つ。
●飼育から加工まで、 国内で一貫生産しています


生活クラブで取り組む北海道チクレン農業協同組合連合会の牛肉は「赤身牛肉」。乳用種のオス(ホルスタイン)と放牧牛(アンガス種・日本短角種)を取り組んでいます。飼料の牧草や干し草は北海道内で自給し、肥育期に与える配合飼料のトウモロコシと大豆かすは遺伝子組み換えでないものを使用。肉骨粉や発ガン性が疑われている成長促進ホルモン剤は一切使用していません。

「生活クラブの牛肉」の紹介ページはこちら

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