50回目の「庄内交流会」を開催 おおぜいの組合員が庄内地方の産地を訪問しました(前編)
7月23日から26日まで、山形県庄内地方の産地を組合員が訪問する「庄内交流会」を開催しました。1974年から毎年夏に開催されてきた「庄内交流会」は、今年で50周年の節目となります。各地の生活クラブ組合員の代表66名が訪問し、生産者との交流を深めました。
たがいに理解を深め、食の未来を語り合う
「羽黒・のうきょう食品加工」の漬物加工場を見学(鶴岡市)
1971年以来、生活クラブはお米や豚肉などをはじめ多くの山形県庄内地方の生産者とつながりを大切にしてきました。1974年からスタートした「庄内交流会」は、今では生産者を含め毎年数百人が参加しています。
今回の交流会でも、お米や豚肉、加工肉など庄内エリアの提携生産者と、TOCHiTO、庄内・遊佐太陽光発電所などを訪問しました。
1971年以来、生活クラブはお米や豚肉などをはじめ多くの山形県庄内地方の生産者とつながりを大切にしてきました。1974年からスタートした「庄内交流会」は、今では生産者を含め毎年数百人が参加しています。
今回の交流会でも、お米や豚肉、加工肉など庄内エリアの提携生産者と、TOCHiTO、庄内・遊佐太陽光発電所などを訪問しました。
産地のようすを見学し生産者と交流
■1日目:7月23日(日)
有限会社 月山農場(酒田市)
月山農場は、漬物などの農産加工品を中心に、枝豆(庄内茶豆)などの青果物でもおなじみの生産者です。夏真っ盛り、収穫シーズンを迎える枝豆の畑を見学しました。
有限会社 月山農場(酒田市)
月山農場は、漬物などの農産加工品を中心に、枝豆(庄内茶豆)などの青果物でもおなじみの生産者です。夏真っ盛り、収穫シーズンを迎える枝豆の畑を見学しました。
月山農場圃場
月山農場で育てる枝豆の品種は8種類もあり、お盆時期に収穫するものがもっともおいしいとされています。
TOCHiTO (酒田市)
生活クラブは酒田市と連携し、「庄内の福祉コミュニティー構想」をすすめてきました。酒田市に、組合員を中心とした人々が移住し、地域交流の拠点となる施設「TOCHiTO」が今年6月に完成。入居者たちはすでに現地で働き、ボランティアに参加するなど、親しみ深い産地での暮らしになじんできています。
生活クラブは酒田市と連携し、「庄内の福祉コミュニティー構想」をすすめてきました。酒田市に、組合員を中心とした人々が移住し、地域交流の拠点となる施設「TOCHiTO」が今年6月に完成。入居者たちはすでに現地で働き、ボランティアに参加するなど、親しみ深い産地での暮らしになじんできています。
TOCHiTOの外観
TOCHiTO入居者による見学ツアー
羽黒・のうきょう食品加工有限会社
地元で採れた野菜を使って消費材をつくる羽黒・のうきょう食品加工。「赤かぶ漬」をはじめ、さまざまな漬物などを製造しています。
地元で採れた野菜を使って消費材をつくる羽黒・のうきょう食品加工。「赤かぶ漬」をはじめ、さまざまな漬物などを製造しています。
合資会社杉勇蕨岡酒造場
杉勇蕨岡酒造場では、日本酒の入ったタンクや仕込みに使う湧き水などを見学
JA庄内みどりとの交流会
JA庄内みどりの交流会では、農業の将来を担う若手の生産者も挨拶
生産者と考えるサステイナブルなお米づくり
■2日目:7月24日(月)
無農薬飼料用米・高タンパク飼料用米の実験栽培田(遊佐町)
2日目は、お米の提携生産者「遊佐町共同開発米部会」の田んぼを見学しました。農薬を使わない実験栽培に挑戦している田んぼでは、「庄内・遊佐太陽光発電所」の庄内自然エネルギー発電基金の助成事業を活用して「アイガモロボ®」を導入しました。田んぼに浮かべるだけで太陽光エネルギーで動き、雑草を抑制します。
「『アイガモロボ』を使ってみたところ、ヒエなどの雑草はほぼ出ず一定の効果がありました。助成事業で導入したので、成果を出したいと気が引き締まります。
一昨年はコロナ禍で組合員と交流できず、実験栽培を1年間諦めましたが、生活クラブの組合員のみなさんから励ましの声をかけられ、奮起することができました」(遊佐町共同開発米部会会長 今野修さん)
無農薬飼料用米・高タンパク飼料用米の実験栽培田(遊佐町)
2日目は、お米の提携生産者「遊佐町共同開発米部会」の田んぼを見学しました。農薬を使わない実験栽培に挑戦している田んぼでは、「庄内・遊佐太陽光発電所」の庄内自然エネルギー発電基金の助成事業を活用して「アイガモロボ®」を導入しました。田んぼに浮かべるだけで太陽光エネルギーで動き、雑草を抑制します。
「『アイガモロボ』を使ってみたところ、ヒエなどの雑草はほぼ出ず一定の効果がありました。助成事業で導入したので、成果を出したいと気が引き締まります。
一昨年はコロナ禍で組合員と交流できず、実験栽培を1年間諦めましたが、生活クラブの組合員のみなさんから励ましの声をかけられ、奮起することができました」(遊佐町共同開発米部会会長 今野修さん)
遊佐町共同開発米部会会長の今野修さん(右)
青々とした稲穂が伸びる試験栽培田と鳥海山
「アイガモロボ」の動力源は太陽光パネル。板の下のスクリューが土を撹拌して雑草を抜いたり、水の濁りが直射日光を遮って雑草の成長を抑制します。
庄内自然エネルギー発電基金の助成事業を活用しました。
JA庄内みどりのお米の生産者との意見交換会 (JA庄内みどり遊佐支店)
組合員とお米の生産者たちの意見交換会では、「『つくり続け、食べ続けられるお米』であるために、生産者と組合員になにが必要なのか」をテーマに話しあいました。
組合員からは交流会の体験を通じ、「生産者に実際に会い、その人を知ることで思いに共感できるようになる。自分が感じたこと伝えることが大切」「食べる人やお米の価値が分かる人を増やす活動をしていきたい」などの意見が出ました。
お米の提携生産者は次のように思いを語りました。
「私たちがつくるお米を、生活クラブのように顔の見えるつながりを通じ、価値を理解して食べてもらえたらうれしいです。生活クラブの活動は今やさまざまな形で庄内に広がっています。多くの人にこうした活動を知ってもらい、そのひとつである私たちの農業を自信をもって伝えていきたいです」
組合員とお米の生産者たちの意見交換会では、「『つくり続け、食べ続けられるお米』であるために、生産者と組合員になにが必要なのか」をテーマに話しあいました。
組合員からは交流会の体験を通じ、「生産者に実際に会い、その人を知ることで思いに共感できるようになる。自分が感じたこと伝えることが大切」「食べる人やお米の価値が分かる人を増やす活動をしていきたい」などの意見が出ました。
お米の提携生産者は次のように思いを語りました。
「私たちがつくるお米を、生活クラブのように顔の見えるつながりを通じ、価値を理解して食べてもらえたらうれしいです。生活クラブの活動は今やさまざまな形で庄内に広がっています。多くの人にこうした活動を知ってもらい、そのひとつである私たちの農業を自信をもって伝えていきたいです」
自分たちが育てているお米への思いを語る生産者のみなさん
* * *
せっけんミニプラント
廃食用油を使った手づくりせっけんの作業場を見学(JA庄内みどり女性部 石けん研究会)
遊佐中山間地
廃食用油を使った手づくりせっけんの作業場を見学(JA庄内みどり女性部 石けん研究会)
遊佐中山間地
おいしいお米を育む清水が流れる遊佐中山間地の水路
メガソーラー
「庄内・遊佐太陽光発電所」の太陽光パネル。売電収益の一部を基金として積み立て、助成事業に活用します。
メガソーラー
「庄内・遊佐太陽光発電所」の太陽光パネル。売電収益の一部を基金として積み立て、助成事業に活用します。
パプリカ農家
遊佐町の特産物のひとつ、パプリカ
山形親生会プレゼン
生産者がそれぞれ自社の事業や手掛ける消費材をプレゼンテーション
遊佐町の特産物のひとつ、パプリカ
山形親生会プレゼン
生産者がそれぞれ自社の事業や手掛ける消費材をプレゼンテーション
山形新生会特製お弁当
特性お弁当の食材は山形親生会の生産者の消費材です
産地で現状を見聞きし、組合員と提携生産者がじっくりと話しあうことで、それぞれに新たな発見をし、お互いがこれからめざす方向性について考えることができます。
産地で現状を見聞きし、組合員と提携生産者がじっくりと話しあうことで、それぞれに新たな発見をし、お互いがこれからめざす方向性について考えることができます。
(後編に続きます)
【2023年10月24日掲載】