地域とともに歩むコミュニティキッチンのこれから コミュニティキッチンYOU（群馬）【後編】
【連載】つながりづくり助成
地域のつながりや支え合いをつくるための「つながりづくり助成」。
各地で元気に展開している団体の活動をレポートします。
幅広い世代が集い、食卓を囲む「コミュニティキッチンYOU」。後編はメンバーの思いや地域との連携についてお聞きします。
多世代が集うメンバーの思いとは
「コミュニティキッチンYOU」の活動がはじまると、幅広い世代の参加がみられるようになりました。昨年は「ぷちエヴォ」、「ままエヴォ」とコラボした活動も定期的に開催しました。親子手打ちうどん、ヨガとスパイスカレー、皮から作る餃子づくり、クリスマス会ではパティシエスタッフよる特製デザートがふるまわれました。聞いてるだけでも楽しそうな様子が目に浮かびます。
子育て世代（20～30代）だけで交流するのではなく、子育てがひと段落している40～50代の世代が率先して動き、地域の役割を担う60～70代の高齢者世代にも知識と経験で支えてもらっています。地域全体で子どもたちを育て、それぞれの世代間との交流を促すのが目指すところです。「YOU」の活動が多くの世代に広まり、災害時にもお互いに声を掛け合って助け合える関係づくりを次世代に引き継いでいきたいという想いがあります。
大熊さんは「小さいころの経験が大事。子どもは真似をしながら大きくなる。食べることを大切にし、地域で子も親も楽しい経験をしながら育ってほしい」といいます。
篠原さん、大熊さんの2人は、「いまの私たちは何もしないで座ってるだけ」と笑って言いますが、そのそばで泣く子がいれば自然と抱っこし、親にかわって世話をします。若手が困っているときに年長者が手をさりげなく貸す。これは「YOU」のなかでは日常で、若手は相談できる先輩のおかげで新しいことにも挑戦ができる環境があります。2人は「そのうち老いた自分たちの居場所もつくろうよ」と、その先の老後にまで想像を膨らませています。
子育て世代（20～30代）だけで交流するのではなく、子育てがひと段落している40～50代の世代が率先して動き、地域の役割を担う60～70代の高齢者世代にも知識と経験で支えてもらっています。地域全体で子どもたちを育て、それぞれの世代間との交流を促すのが目指すところです。「YOU」の活動が多くの世代に広まり、災害時にもお互いに声を掛け合って助け合える関係づくりを次世代に引き継いでいきたいという想いがあります。
大熊さんは「小さいころの経験が大事。子どもは真似をしながら大きくなる。食べることを大切にし、地域で子も親も楽しい経験をしながら育ってほしい」といいます。
篠原さん、大熊さんの2人は、「いまの私たちは何もしないで座ってるだけ」と笑って言いますが、そのそばで泣く子がいれば自然と抱っこし、親にかわって世話をします。若手が困っているときに年長者が手をさりげなく貸す。これは「YOU」のなかでは日常で、若手は相談できる先輩のおかげで新しいことにも挑戦ができる環境があります。2人は「そのうち老いた自分たちの居場所もつくろうよ」と、その先の老後にまで想像を膨らませています。
地域にひろがる「YOU」との関わり
スタッフは募集して集めたわけではありません。子どもを通じて一緒に遊んでいた仲間から、それぞれの得意分野で活動を広げていきました。スタッフのなかには、活動を通して自信をつけ、仕事につながった例もあるそうです。
活動する仲間を組合員に限定にしていないことも特徴のひとつ。地域に広く開放しており、組合員でなくても活動に賛同してくれる仲間を快く受け入れています。ここでの活動をきっかけに組合員になることもあります。地域のリーダー（地区委員）や理事になった人もいます。若いリーダーの担い手が育つ環境は、単協においても頼もしい存在です。
活動する仲間を組合員に限定にしていないことも特徴のひとつ。地域に広く開放しており、組合員でなくても活動に賛同してくれる仲間を快く受け入れています。ここでの活動をきっかけに組合員になることもあります。地域のリーダー（地区委員）や理事になった人もいます。若いリーダーの担い手が育つ環境は、単協においても頼もしい存在です。
地域との連携と継続に向けて
「コミュニティキッチンYOU」の活動は多岐にわたります。地域のお祭り、子どもの参加しているスポーツクラブに食やドリンクの提供、そして単協イベントでも大活躍。島田さんのつくる「ままプリン」と自家焙煎コーヒーはどこのイベントでも人気です。
しかし、活動が広がってくると嬉しいことばかりではありません。継続していくために資金が必要となります。そこで支援してくれるところを探し、「ぷちエヴォ」は高崎市子育てサークル、「ままエヴォ」は赤い羽根共同募金助成事業として登録。これは外部に向けての広報活動にもつながってきます。そして、参加する希望者には会員へ登録してもらい（会費制）、仲間を増やす努力も続けています。
課題は資金面だけではありません。拠点となる場所が固定していないため、材料の運搬や道具の確認、スタッフの日程調整など問題は山積みです。
大熊さんは、「安定した体制を根付かせていくには、単協の支援とともに、つながりづくり助成の複数年の応援体制が望ましい」といいます。ただ、1年とはいえ、つながりづくり助成のおかげで、新たな活動に踏み切ることができたことはたしかです。
＊ウォーターシュワッチは人工芝の上に大きなブルーシートを敷き、水をホースで流し、自分で助走しながらスライディングしたり、浮き輪やフロートに乗って滑って遊びます。みんな自分のペースで滑るので、幅広い年齢の子達が楽しんでいました。
しかし、活動が広がってくると嬉しいことばかりではありません。継続していくために資金が必要となります。そこで支援してくれるところを探し、「ぷちエヴォ」は高崎市子育てサークル、「ままエヴォ」は赤い羽根共同募金助成事業として登録。これは外部に向けての広報活動にもつながってきます。そして、参加する希望者には会員へ登録してもらい（会費制）、仲間を増やす努力も続けています。
課題は資金面だけではありません。拠点となる場所が固定していないため、材料の運搬や道具の確認、スタッフの日程調整など問題は山積みです。
大熊さんは、「安定した体制を根付かせていくには、単協の支援とともに、つながりづくり助成の複数年の応援体制が望ましい」といいます。ただ、1年とはいえ、つながりづくり助成のおかげで、新たな活動に踏み切ることができたことはたしかです。
＊ウォーターシュワッチは人工芝の上に大きなブルーシートを敷き、水をホースで流し、自分で助走しながらスライディングしたり、浮き輪やフロートに乗って滑って遊びます。みんな自分のペースで滑るので、幅広い年齢の子達が楽しんでいました。
まだやりたいことがたくさんある！
単協主催のイベントでも参加協力を惜しみません。8月には、つながりづくり助成団体の仲間「おむすび2024」が企画した「100人のお産展」（生活クラブ共催）にも出店しています。両団体からはリーダー（地域委員）、理事がでたことも成果のひとつです。若い世代に組合員活動をひろめるきっかけになりました。
群馬単協では新本部センター建設にむけて準備中です。これまでなかった組合員室と製造調理室を設置予定で、「コミュニティキッチンYOU」は新たな活動の場として期待をしています。
「YOU」のメンバーは、「まだやりたいことがたくさんある」と楽しそうに笑います。そして、あとに続く仲間を助ける活動もしていきたいと声をそろえて言います。これからもその歩みは止まることはありません。
群馬単協では新本部センター建設にむけて準備中です。これまでなかった組合員室と製造調理室を設置予定で、「コミュニティキッチンYOU」は新たな活動の場として期待をしています。
「YOU」のメンバーは、「まだやりたいことがたくさんある」と楽しそうに笑います。そして、あとに続く仲間を助ける活動もしていきたいと声をそろえて言います。これからもその歩みは止まることはありません。
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