提携50周年記念!醤油の生産者へ新たな木桶を寄贈します[後編]半世紀の想いを木桶に込めて――。

タイヘイ株式会社(千葉県匝瑳市)にて醤油の生産者と桶職人、生活クラブの組合員・職員
生活クラブと「L‘s丸大豆醤油(以下、丸大豆醤油)」の提携生産者・タイヘイ株式会社(以下、タイヘイ)は、2025年に提携50年を迎えました。この節目に自然垂れ製法の丸大豆醤油と減塩醤油をセットにした「提携50周年記念丸大豆醤油セット」を取り組み、価格の一部を活用して、醤油づくりに欠かせない「木桶」を生産者に寄贈しました。
2026年3月16日、千葉県匝瑳市のタイヘイ本社で木桶の寄贈式を開催。醤油の生産者と組合員19名、桶職人を含む約40名が参加し、丸大豆醤油を通じて育まれた半世紀の想いを伝えあいました。
生活クラブと「L‘s丸大豆醤油(以下、丸大豆醤油)」の提携生産者・タイヘイ株式会社(以下、タイヘイ)は、2025年に提携50年を迎えました。この節目に自然垂れ製法の丸大豆醤油と減塩醤油をセットにした「提携50周年記念丸大豆醤油セット」を取り組み、価格の一部を活用して、醤油づくりに欠かせない「木桶」を生産者に寄贈しました。
2026年3月16日、千葉県匝瑳市のタイヘイ本社で木桶の寄贈式を開催。醤油の生産者と組合員19名、桶職人を含む約40名が参加し、丸大豆醤油を通じて育まれた半世紀の想いを伝えあいました。
木桶仕込みの醤油を食べ続けたい

直径3メートル、高さ3メートルにもなる大桶
1974年、生活クラブとタイヘイの提携とともに生まれた「丸大豆醤油」。生活クラブのロングセラー消費材(※)として、いまなお多くの組合員に愛されています。
丸大豆醤油の特徴でもある“木桶仕込み製法”は、タイヘイの創業当時から変わらずに続けられてきた製法です。この伝統的な製法でつくられる醤油は、蔵や木桶に棲みつく微生物の働きにより発酵・熟成されることで、味わい深く芳醇に仕上がります。
近年、短期間で大量生産するために、ステンレスやプラスチックのタンクで加熱しての生産が増え、木桶でつくる醤油が減少しています。こうしたなか、組合員の「これからも木桶で天然醸造した昔ながらの醤油をつくり続けてほしい」という想いを込めて、タイヘイのもとに新たな木桶を寄贈しました。
(※)生活クラブで取り扱う品は「商品」ではなく「消費材」と呼びます

寄贈式の様子

タイヘイからは生活クラブへ感謝状が贈られました
生産者と組合員をつなぐ架け橋に
新たな木桶の寄贈が実現できたのは、タイヘイの醤油生産の技術が半世紀もの間、途切れることなく続いてきたから、そして組合員がその丸大豆醤油をずっと食べ続けてきたからこそです。寄贈式の登壇者からは、この木桶でこれからもおいしい醤油がつくれるように、「生産者と組合員の関係性をより深めていきたい」と話がありました。
「丸大豆醤油の取組みは、生活クラブの「みそ」の生産者・株式会社マルモ青木味噌醤油醸造場から紹介されて始まり、以来、組合員のみなさんに支えられ、今日まで続けることができました。この木桶同様に100年、150年と生活クラブとともに価値ある消費材をつくり、次世代につなげていきたいです。寄贈いただいた木桶は大切に使用します」

タイヘイ株式会社・取締役の三浦浩さん
「生活クラブに加入して30年間、ずっと丸大豆醤油を愛用しています。加入したての頃は自分で丸大豆醤油を使って“八方(はっぽう)だし”をつくることもありましたが、組合員が増えてライフスタイルが変化していくなかで、丸大豆醤油をベースにした『万能つゆ』や『白だし』といった画期的な消費材も生まれました。醤油は形を変えながらも、私たちの食文化を常日頃から支えていると実感します。新たな木桶は、生活クラブとタイヘイをつなぐ架け橋となる存在です。どうか、これからもおいしい丸大豆醤油をつくり続けてください」

生活クラブ連合消費委員会・委員長の籠嶋雅代さん

寄贈式終了後、組合員は木桶蔵や工場を見学しました。

丸大豆と小麦を加熱し、麹室(こうじむろ)で寝かせて醤油こうじをつくります。

醤油こうじに食塩水を混ぜた“もろみ”の熟成。タイヘイには110本以上ものどっしりとした木桶が並びます。

機械を使わずにもろみの自重だけで搾る「自然垂れ製法」の様子。

丸大豆醤油を搾る際にでる醤油粕。乳牛の飼料として県内の牧場で活用されています。

丸大豆醤油はくり返し使うことができる、リユースびんに充填されます。
木桶の丸い形=つながりの輪
醤油の木桶は約150年間使うことができます。長い間使う木桶ですが、国内では製造・メンテナンスができる職人はいまやほとんどいません。タイヘイでは静岡県藤枝市の「青島桶店」と関係を深め、全国でも数少ない大桶の製造に取り組んでいます。
今回寄贈した大桶を製作した、青島桶店の青島和人さんは、桶職人の目線から木桶仕込みの醤油の未来を語りました。
今回寄贈した大桶を製作した、青島桶店の青島和人さんは、桶職人の目線から木桶仕込みの醤油の未来を語りました。
「桶職人というのは工芸品や家具などの職人のように、“あらかじめつくったものを販売する”のではなく、タイヘイのような醤油をはじめ、味噌、酒を醸造する方たちから依頼を受けて初めて成り立つ職業です。木桶仕込みの醤油の生産量は日本全体のわずか1%とされるなか、桶職人もほぼ絶滅危惧種とも言われています。しかし木桶仕込みの醤油は、いま、そのおいしさから世界で注目されています。このおいしさを国内でもっと知ってもらうためには、生活クラブのような『食べ続けつくり続ける』関係性が必要不可欠です。これから木桶で仕込んだ醤油が日本中に広まることを願っています」

青島桶店・代表取締役社長の青島和人さん
生産者と桶職人からの言葉を受け取り、生活クラブ千葉の福住洋美さんは次のようなメッセージを残しました。
「木桶仕込みの醤油が希少とされているなか、消費者側はこのような生産現場の実態をあまり知らないとも感じます。こうした生産者の課題を解決するためにも、より一層、生産者と組合員が手を取りあって持続可能な食と地域の価値を考えていきたいです。私にとって木桶の丸い形は、多くの人が手をつないで囲んでいるようにも見えます。人と人のつながりを大切に、木桶仕込みの醤油の価値を伝えていきたいです」

生活クラブ千葉・理事長の福住洋美さん
これからも「自分たちの醤油」を育んでいこう!
丸大豆醤油は、丸大豆と小麦、食塩というシンプルな原材料からつくられています。一方で、原料の大豆や小麦の国内自給率はいまだ低く、安定した確保が難しいことから、生活クラブとタイヘイはともに国産原料100%化に向けて模索し続けてきました。原料の確保と生産体制が整い、国産原料100%の丸大豆醤油の供給は、2026年下期からを予定しています。生産者と組合員が意見を交わしつくり上げた唯一無二の醤油が、150年先もずっと食べ続けられるように…。これらも生産者と組合員、そして桶職人とともに手をたずさえて丸大豆醤油をつくり続けます。
【2026年4月22日掲載】