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食べてつなぐ重茂のわかめとサステイナブルな未来(2)


近年の海の環境変化と私たちの食卓について考えるシリーズ2回目。
生活クラブと重茂漁協の提携は約40年に渡ります。その提携は、生活クラブが品質良く、さらに生産現場が明らかなわかめの産地を求めていたときに出会って始まりました。今回は「肉厚わかめ」の提携生産者、重茂漁協が1970年代から取り組んできた持続可能な漁業と、生活クラブとの出会いから今について紹介します。

「つくる」と「食べる」。重茂漁協との40年にわたる提携関係のはじまり

重茂漁協は、“獲る漁業からつくり育てる漁業”に早くから着目し、実践してきた漁協です。1960年代から漁師とともに養殖事業を本格的に開始しました。一方、当時の重茂には、消費地までの輸送に未舗装の道路を山越えしなくてはならないという交通事情があり、わかめの輸送に課題を抱えていました。

そこで、ボイル塩蔵処理という加工法に着目。これは、収穫したわかめを海水で茹でたあと塩漬けするという、今ではポピュラーな加工法です。ボイル塩蔵処理をしたわかめは、水で戻せばほぼ生わかめと同じ状態になります。また、保存性があり、重さやカサが減り、運搬コストも減るので、重茂漁協にとっては、流通の悩みに風穴を開ける突破口でした。

これを機に、重茂漁協は加工事業に本格的に参入。1976年にはボイル塩蔵処理やわかめの芯抜き、加工したわかめの袋詰めをする加工場などが完成し養殖から加工までの一貫生産を実現しました。そして、この時期に重茂の地を訪れたのが、国産わかめの共同購入に向け、味と品質の良いわかめを探していた生活クラブでした。
 
重茂漁協の加工処理施設。ここでボイル塩蔵加工している
 
塩蔵ボイル処理をしたわかめの計量作業

おいしさと手軽さで、またたく間に人気消費材に

重茂漁協の“つくり育てる漁業”という理念に共感したこと、そして何よりわかめの美味しさに生活クラブが惚れ込んだことから提携を依頼。両者で何度も協議を重ね、1976年の5月、重茂産わかめの共同購入を開始しました。

重茂産わかめは、それまで主流だった干しわかめに比べてやわらかく、生に近い風味で色あざやかでした。そして水で戻すだけで食べられる手軽さも組合員の評判を呼び、またたく間に人気の消費材へと成長し、今に至ります。

結びつきをさらに強めた石けん運動

そして、生活クラブと重茂漁協の結びつきをさらに強めたのが石けん運動です。

天然魚を追いかける漁船漁業から、わかめや昆布、アワビなどの栽培漁業が主体の重茂漁協にとって、地元の海の汚染は死活問題です。そのため、重茂漁協では全国に先駆け、1975(昭和50)年から合成洗剤追放運動に取り組んでいました。

重茂漁協婦人部(現女性部)で始まったこの活動は、やがて重茂漁協全体の取組みとなり、1980年には重茂地区の全商店が合成洗剤を置かなくなるまでの成果をあげました。重茂が漁業を基幹産業とする地域であるという事情も、積極的な取組みとなった理由です。

重茂半島の中ほど、重茂地区の入り口に立つ看板にはこう書かれています。
「ここでは、合成洗剤を絶対に使わないことを、申し合わせた地域ですからご協力をお願いします」
生活クラブでも石けんの普及活動を行っていたことから、産地見学などで重茂を訪ね、この看板を見た生活クラブの組合員はとても共感しました。産地を訪れる組合員が増えるにつれ、さらに両者の間で共感が深まっていきました。

重茂漁協の漁港付近に設置された合成洗剤追放の看板

また、重茂漁協では海の水の源となる森林の植樹活動なども全国に先駆けて行なってきました。
つくり育てる漁業と、それを行なう海の環境を守る取組み。将来的な展望を持てる持続可能な漁業の実践は、後継者の育成にもつながっています。

 重茂漁協と生活クラブで植林した「フォーラムの森」での草刈り。2011年7月に重茂漁協と生活クラブで一緒に行った時の様子

震災で気づいた、「つくる」「食べる」の強い絆

2011年3月11日に発生した東日本大震災。

重茂を襲った大津波によって、重茂漁協は壊滅的な被害をこうむりました。しかし、生産者は復興に向けて奔走し、いち早く肉厚わかめの取組みを再開。「1日も早く、重茂のわかめを組合員の元へ消費材を届けたい」という生産者のがんばりに、組合員は食べること(注文すること)で応えました。

また、震災の知らせを聞いた生活クラブの組合員は、重茂に駆けつけ、がれきの撤去や港に連なる重茂川の清掃活動を実施しました。さらにカンパ活動で集まったお金を重茂漁協に寄付。流失した漁船の購入資金の一部などになりました。そうした組合員の行動は「おいしいわかめを届けてくれた産地を応援したい、そして、これからもつくり続けてほしい」という素朴な思いが原動力でした。
約40年の間、日常的に続けてきた「つくる」と「食べる」の営みによって、いかに強い絆が育まれてきたのか、生産者と組合員が互いに気づかされる出来事でもありました。

今も、これからも。変わらず産地とつながり食べていく

品質のよいわかめを食べたいとの思いから始まった重茂漁協との提携は、産地の環境保全に責任を持ち、真摯によいものを作り続ける生産者との出会いでもありました。
生活クラブの組合員たちは、継続的に・安定的に食べることで生産者に応えてきました。そして、交流を重ね、重茂について知るうちに、一緒に海を守りたいと石けん運動や植樹活動、震災後の復興支援などへもその関係を広げてきました。いまやつくる・食べるという関係を越えたつながりを築くに至っています。

気候変動や資源の枯渇などの問題がじわじわと私たちの暮らしに影響を与える中、生産者と消費者のどちらか一方だけが努力しても、この状況を乗り切ることはできません。互いを思いやり、それぞれが責任を果たす在り方が双方の持続可能性につながります。
重茂には、おいしいわかめと美しい海、そして海の資源と環境を守るサステイナブルな取組みがあります。10年後や20年後の子どもたちに、これらを残すために私たちにできること。それは、「海で起きていることを知り」、「生産者の努力に応え」、そしてできる限り「食べつづける」こと。生活クラブではこれまでも、そしてこれからも変わらずに進めていきます。

重茂漁協と生活クラブが、よりいっそう交流を深めた「重茂味まつり」(2018年)






※重茂漁協でのわかめの生産風景、生産者のお話はこちら。ぜひご覧ください。


 
【2019年7月29日掲載】
 

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