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海洋プラスチック問題を学ぶ「エコライフのつどい」を開催 グリーンシステム25周年

「エコライフのつどい」には、78人が参加しました。

生活クラブでは25年前にグリーンシステムを始め、容器包装を回収しリユース(再使用)・リサイクル(再生利用)して環境負荷を減らす努力を続けています。
その活動報告と環境問題について学習する機会として、2019年10月31日に「エコライフのつどい」を開催しました。
各地域から集まった組合員が、海洋プラスチック問題の現状と課題を、映画や専門家の話を通して学びました。

未来のために知っておきたい海とプラスチックの話

社会経済学の視点からプラスチックごみ問題を研究し、京都府亀岡市で、地元の方々とともに川の清掃活動をしている原田禎夫はらださだおさん。
世界の状況を交えながら、「海洋プラスチック問題」解決のヒントとなるお話を伺いました。

1週間にキャッシュカード1枚分のプラスチックを摂取している!

使用済みのプラスチックが、国内でどれくらいリサイクルされているかご存知ですか?再びプラスチックにリサイクルされているのは、実は20%もありません。
回収しきれないものがプラスチックごみとなって、陸から川へ、そして海へと流れ出し、日本の海岸を埋めつくしています。さらに海を漂ううちに砕け、5ミリ以下に破片化した「マイクロプラスチック」による汚染も深刻です。東京湾のイワシの約70%から検出され、水道水やペットボトルの水にも入っているという調査結果もあります。
人間が1週間に摂取しているプラスチックの量は、キャッシュカード1枚分にあたる約5gとも言われています。

そして、それにより人体や環境にどんな影響があるのか誰にも分からないのが、この問題の怖いところなのです。どうしたらプラスチックごみを減らせるのか。海外の例に目を向けてみましょう。

“使わない”がスタンダード
プラスチックを取り巻く世界の状況

アメリカのスーパーでは、レジ袋の代わりに紙袋を使用

たとえば、発泡スチロールトレーやレジ袋の使用が禁止されている、アメリカのニューヨーク市。レジ袋は紙袋に変更、野菜は個装せずに販売、使い捨ての食器は紙製が主流です。また、ペットボトルの回収機をスーパーに設置し、1本入れると5セントのデポジットが返金されるしくみも広く普及しています。だから、ポイ捨てする気になりません。
そもそも使わないようにする工夫がなされ、使ったものは子どもでも楽しくリサイクルできる社会になっているのです。欧州をはじめ、レジ袋の使用を法律で禁止している国は、他にもたくさんあります。使い捨てのプラスチックをやみくもに使うことは、許されない状況なのです。
ほんの数十年前まで、私たちの生活のなかにプラスチック製品はありませんでした。日本でも諸外国と同じような取組みはできないのでしょうか。

たった一人がはじめた清掃活動がやがて行政を動かす力に

川下りで有名な保津峡(ほづきょう)の河岸に流れ着いたプラスチックごみ

私が住んでいる京都府亀岡市では2018年に、「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」をしました。2020年夏にはレジ袋使用禁止条例が施行される予定です。
この宣言が出された背景には、亀岡市の観光名所である保津川がわのごみ問題が関わっています。約20年前、川下りの船頭たちは川岸に流れ着く大量のプラスチックごみに、頭を悩ませていました。「これではせっかくの景観が台なしだ」と、一人の若手船頭が清掃活動をはじめ、それが少しずつ地域全体の取組みへと広がっていったのです。

私は協力の依頼をいただき、地域のみなさんといっしょに「NPO法人 プロジェクト保津川」を立ち上げました。ごみの実態調査のために「ごみマップ」というスマートフォン・タブレット用アプリを開発。ごみが多い場所をアプリで報告してもらい、重点的に清掃すべき箇所を見つけています。定期的に実施している清掃活動には、子どもから大人まで、地域に住むおおぜいの方々が参加してくれています。

一人ひとりの心がけで海へ流出するごみゼロをめざす

定期的な清掃活動により保津川の景観を守っています 

保津川の終着地点である大阪湾の海底には、約300万枚のレジ袋が沈んでいることが分かっています。ポイ捨てだけでなく、きちんと分別し行政などのごみ回収に出していても、海へ流出している可能性はゼロではありません。カラスや猫がごみの集積所を散らかしたり、強い風によって飛ばされてしまったりということもあるでしょう。
もはや私たちがコントロールしきれない量のプラスチックごみが世の中にあふれ、排出されています。

ごみが海に出てからでは、なす術がありません。その前に何とかすることが重要なのです。何からはじめたらいいのか分からないという方は、まずはプラスチックごみを減らす努力をしてみましょう。そして、地域のなかで「ごみが多いな」と感じる場所の清掃をしてみませんか。自分の好きな場所や地域にとって重要な場所が、いつまでも美しくあってほしいと思う気持ちが大切だと感じています。

原田禎夫はらださだおさん
大阪商業大学公共学部 公共学科 准教授/特定非営利法人プロジェクト保津川 代表理事
京都府亀岡市生まれ。海や川のプラスチック汚染について、身近な清掃活動によるごみの発生抑制に取り組んでいる

映画『海― 消えたプラスチックの謎』を鑑賞しました

海上でマイクロプラスチックを採取している様子
さまざまな色やかたちがある、マイクロプラスチックのサンプル
世界では毎年3億トンものプラスチックごみが排出され、そのうち800万トンは海へと流出。いずれは海洋生物の数よりも、プラスチックごみのほうが多くなると言われています。しかし、海洋に浮かぶプラスチックの動きを調査すると、その99%が行方不明。どこに消えているのか、誰にも分かっていません。この作品は消えたプラスチックの捜索と調査に乗り出した各地の科学者たちの最新研究を紹介する、ドキュメンタリー映画です。

海に流れ出たプラスチックごみは、海の生き物の体に刺さる、巻き付くなどして傷つけ、命を奪ったりしています。さらに波や砂にもまれ、紫外線を浴び続けるうちにマイクロプラスチックとなって、魚や貝などの海の生き物がエサと間違えて飲み込んだり、その魚や貝などを食べる人間も体内に取り込んでいるといわれています。

また、プラスチックには製造時に使用された化学物質が残留していますが、マイクロプラスチックとして海の中を漂ううち、海中の有害物資をさらに吸着する性質があることがわかってきました。汚染物質のかたまりともいえます。そうした物質も魚や貝などの体内に蓄積する恐れがあり、食物連鎖を繰り返すうちに、いずれは私たち人間にも影響を及ぼすのではないかと懸念されています。海の生態系への影響も心配です。 映画は、私たちがこれから選択すべき道を問いかけています。
 

Information
映画『海― 消えたプラスチックの謎』
原題:Oceans: The Mystery of the Missing Plastic /フランス/ 2016年/53分/英語(日本語字幕)/第4回グリーンイメージ大賞

映画の上映会への貸出しや上映情報についてはWebサイトまたは下記問合せ先まで
グリーンイメージ国際環境映像祭Webサイト
問合せ:グリーンイメージ国際環境映像祭実行委員会
Tel : 03-6451-2411

いっしょに考えよう!海洋プラスチック問題


 
今や世界的な関心を集めている「海洋プラスチック問題」。
そもそも海洋プラスチックとは何なのかを学ぶとともに、問題解決のために私たちにできることをはじめてみませんか。

「海洋プラスチック問題」ってなに?

日々の生活に欠かせない存在のプラスチックですが、その多くは使い捨てにされています。投げ捨てられたり、風に飛ばされたりして川を漂い、途中の岩や川岸に打ち寄せられ、さらには海へ。「海洋プラスチック」とは、何らかの要因で河川などを通じて海へ流れ出たプラスチックごみのこと。その量は全世界で年間800万トンにものぼります。

海に流れ出たプラスチックごみの一部は各地の海岸に漂着します。 右の写真は、生活クラブのお米の産地でもある山形県庄内地方の酒田市にある離島・飛島に流れ着いた大量のプラスチックごみです。 海流の影響で庄内の海岸には毎年多くのごみが漂着しています。

プラスチックは半永久的に自然に還りません。そのため、海に流れ出たプラスチックごみはさまざまな問題を引き起こしています。 
消費材のふるさと庄内にも影響が…(写真提供/山形県酒田市)
海洋プラスチック問題」とSDGs(持続可能な開発目標)
「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」とは、2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SustainableDevelopment Goals)」の略称。持続可能な世界を実現するための17のゴールが示されており、貧困や飢餓、教育やエネルギー、気候変動などのさまざまな分野を包括しています。生活クラブが続けてきたごみ削減の取組みは「海洋プラスチック問題」の解決につながると考え、ゴール12「つくる責任つかう責任」とゴール14「海の豊かさを守ろう」の目標達成をめざします。

ごみを出さずに環境負荷を減らすしくみ
グリーンシステムで3Rを実践!

「海洋プラスチック問題」のいちばんの解決策は、できるだけプラスチックを使わず、プラスチックごみを出さないこと。やむを得ず使用する場合は、捨てずに繰り返し使用することです。生活クラブのグリーンシステムは、その先駆けとなる取組みといえます。

生活クラブの「グリーンシステム」についてはこちらから

生活クラブの「3R運動」についてはこちらから

牛乳キャップのリサイクル工場を見学「グリーンシステム」の価値を学びました(活動レポート2019年10月25日)

グリーンシステムとは、Garbage Reduction for Ecology and Earth's Necessity(地球生態系のためのごみ減量)の頭文字(GREEN)から名づけられた、生活クラブ独自のリユース・リサイクルのしくみです。生活クラブは1994年から容器包装ごみを減らすためにびんの規格を数種類に統一して回収・再使用(リユース)を始めました。現在は、牛乳キャップやピッキング袋などプラスチック類の回収・リサイクルにまで広がっています。

グリーンシステム回収率を高める各地域の活動

びんやプラスチック類を回収してごみを減らすグリーンシステム。回収率が向上したり、特色のある取組みをしたりしている単協の活動内容を共有し、さらなる回収率アップをめざしていくことを確認しました。
 埼玉  ビギナー向けDVDで回収方法を実演で説明
生活クラブ埼玉 所沢北支部組合員 長澤 いつわさん

ビギナー組合員が生活クラブを上手に利用できるように、組合員が中心となって消費材を使いこなすコツやルールを解説するウェルカムDVD「くらぶライフの1週間」を作成しました。配達品の受け取りから次週の注文をするまでのさまざまなポイントを紹介。グリーンシステムで回収している、ピッキング袋とRびんの片づけ方も実演付きで説明しています。
動画の制作に携わった組合員たちは、テーマを決めて学習会も行ないました。「ちょっと面倒かも…」と思われがちな内容こそ、分かりやすく簡単に。そして、ラクでいいイメージを持ってもらえるように工夫をしています。
 
 長野  返却を習慣化する独自のルールを設定
生活クラブ長野 サスティナ委員会 山口 智子さん

生活クラブ長野では、多くの組合員が班配送を利用しています。使い終わった容器は、班の荷受け場所に用意された返却ケースに入れます。このルーティンワークにする工夫として、集計用紙を用意。容器の返却時に「正」の字を書き込むルールを設けています。実際の回収本数と集計用紙の本数は、必ずしも一致しません。しかし、記入する習慣をつけることで、リユースに参加しているという意識を高める効果があります。また、回収率が伸び悩んでいる班への呼びかけがしやすいという利点も。さらに回収データを分析し、どのような対応をとっていくかの検討にも使用しています。
 
 北海道  容器のふたにメッセージシールを貼って回収率アップ
生活クラブ北海道 サステイナブル委員 中嶋 泉さん

回収のお願いが目に留まる方法は何かを考え、「返却してね」というメッセージを印刷したシールを容器のふたに貼るアイデアを実現。ビギナー組合員にしっかりと伝わるように、利用の多い「トマトケチャップ」で試したところ、回収率のアップにつながりました。また、おまつりなどのイベントの場で、びん容器のラベルのはがし方やピッキング袋の出し方など、チラシでは伝えにくいポイントを紹介しています。
さらに、組合員のエコへの意識を高めるために「出前講座」を実施。グリーンシステムのしくみや、保温調理でエネルギーの使用を減らすコツを、組合員から組合員へと伝えています。
 
プラスチックをなるべく使わない生活はじめませんか?

自分の周囲を見渡してみると、プラスチック製品の多さに驚かされます。プラスチック以外の選択肢はないだろうかと、立ち止まって考えてみませんか。プラスチック以外の素材でつくられた生活用品や、ライフスタイルを見直すきっかけとなる書籍を、生活クラブのカタログで紹介しています。

生活クラブのインターネット注文サイト「eくらぶ」はこちらから

★『生活クラブOPINION グリーンシステムニュース特別号』 2020年1月3回(03週) 掲載記事を転載しました。
【2020年1月17日掲載】
 

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